東京開催「認知症を語る会」に参加しました!

認知症を語る会

東京で開催された「認知症を語る会」に参加してきました!(写真はイメージ)

参加理由は主催者であり、わたしの2冊目の本にご登場頂いた市村幸美さんにお会いするためでした。私はオブザーバーとして参加するとお願いしていたので、皆さんのお話を後ろで聞きました。

「認知症を語る会」で大切だと思ったいろんな視点

介護家族と介護職がそれぞれの立場で認知症を語る場はあることはありますが、意外と少ないかもというのが第一印象でした。

介護職の方だけのイベント、介護職の方がイベントの主催者で介護家族の悩みを解決するイベント(先生と生徒みたいな)、介護家族だけで集まってそれぞれの介護について聞くイベントが多いと思いますが、「フラットな立場」でそれぞれが体験する認知症について語り合う場はそう多くないかもしれません。

介護職の方はプロだし資格を背負っているから、家族の悩みを解決してあげようという使命感に燃えてしまうところがあるし、家族は家族で教えてください!先生!みたいなスタンスで参加するイベントもよくあります。また「利用者様、利用者のご家族様」という職場の感じが抜けずに、家族に妙に気遣うというパターンもあります。

でも・・

そう気負う必要もないかなと、イベントに参加して思いました。ご自身の働く施設での認知症の話を特に悩み解決とかせず淡々と話すだけで、わたしは「そうなんだ~、なるほど」と思って聞きますし、施設で働く介護職の方はわたしのような在宅介護の世界の話を興味深く聞いてくださいます。立場は違えど参加者それぞれが、自分の頭の中でいいように変換しますから、変に分ける必要はないのかもしれません。

家族とか介護職とか関係なく、それぞれが語る認知症のお話は大変参考になりました。家族の体験談の前に「単なる」と修飾されることもありますが、そんなことないです。他の人の介護話はすべてお宝です。いろんな視点で認知症を語るっていいなぁと思った2時間でした。

参加者のブログやサービスのご紹介

17年もの遠距離介護の経験をもつ元看護師の安並ちえ子さんが運営する「遠距離介護のケアミーツ」。横浜・川崎に高齢者のご家族を残して、他の地域に引っ越して遠距離介護をされている方にお勧めのサービスです。

わたしは母に何かあった場合、同じ県内に居る妹にまず連絡をします。だから何とかなっているのですが、近所に親族や知り合いがいなくて、距離の離れたところでもどかしく思っているご家族は多いかと。また忙しくて、盆と正月くらいしか親の様子を見に行けないという人もいるでしょう。

そんなとき家や施設を代わりに訪問してもらえる、ありがたいサービスです。

市村さんは認知症ケア専門士や、自著でご紹介した最高峰と言われる認知症看護認定看護師、ケアマネの資格をお持ちで、わたしと同じ認知症ONLINEの書き手でもあります。

市村さんを面白いと思うのは、そういう資格に縛られてないところです。資格に縛られたうえに、介護保険制度の限界に悩む介護職の方って結構いるなぁといつも思います。そんな時「市村さんの働き方を参考にしてみては?」と思うことがよくあります。資格ってこういう使い方もあるのねって、きっと気づくと思います。

とりあえずメルマガ登録とブログを読むところから始めて、全国いろんなところで勉強会やセミナー等を開催されてますので、参加してみてください。面白いですよ~

こういった集まりというのは必ず相性があるので、ご自身でいいと思うものを探してみてください。

今日もしれっと、しれっと。


にほんブログ村 介護ブログへ


【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

3件のコメント

くどひろさん、こんばんは。

ケアミーツのようなサービスが、ビジネスとしてしっかりと成り立つ世の中になると良いと感じてます。
居住地では「地域見守りサービス」と銘打って、自治会内でケアミーツのような仕組みを確立しようと動いてますが
「絵に描いた餅」状態です。
それ以前に、地域コミュ二ティーの崩壊が著しいのです。
地域包括も絡んでますが、訪問は一年に一度、それ以上は人手不足で無理という事なのだと思います。

介護保険創設時より、はるかに介護は高コストになってるので、加齢による衰えは仕方ありませんが
加齢以上の老化が進まないように、自らも日々努力をしたいと思います。

自分もてんてこ舞いさま

わたしは割と民間のサービスに期待しているところがあって、起業した方々がしっかり儲けて欲しいなと思っています。介護はボランティアで、利益は最小限的な考えを利用者が持っているといつまで経ってもサービスがスケールしないと思ってます。

自分もてんてこ舞いさま

はじめまして。ケアミーツの安並(やすなみ)と申します。
コメントを拝見いたしました。
とても勇気づけられました!
ありがとうございますm(_ _)m

遠距離介護に対する熱い思いだけを握りしめてスタートしまして、
今は、試行錯誤しながら前に進んでいるところです。
”ビジネスとしてしっかりと成り立つ世の中になると良い”
おっしゃられるとおりです!!o(^▽^)o
ケアミーツはヨチヨチ歩き始めたばかりですが、
あきらめずにチャレンンジしていきます。

遠距離介護をされている方が求めているサービスを、
きちんと届ける事が出来るように、
そしてそれが継続できるように、
着実に進めていきたいと思っております。

現在、神奈川県が運営する支援拠点でビジネスの相談に乗っていただいています。
ホームページも、もう少し利用者にわかりやすいように修正する予定です。

もしよろしければ、ご意見いただけますと嬉しいですo(^▽^)o

ダメだしも大歓迎o(^▽^)o

私もてんてこ舞いですが、頑張ります(^_^)v
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

遠距離介護のケアミーツ 安並ちえ子

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか