認知症の人が日付を読めないので『デジタル電波時計』でカレンダーを工夫したら読めるようになった

電波時計

まずは、我が家の居間の写真をご覧ください。

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上からアナログ時計、アナログカレンダー、電波時計(日付・曜日・温度湿度つき) と ” わざわざ” 3つを縦に並べています。

元々はアナログ時計とアナログカレンダーのみで20年以上は経過しているのですが、母が認知症になってから電波時計を購入して、このトリオになったんです。

母を見ていると、

時間 → アナログ時計
日付と曜日 → アナログカレンダー

まずはこれをチェックします、長年の習慣でそうなります。ところがアナログカレンダーを見たところで、今日が何日で何曜日かは分かりません。以前は新聞を開いて日付を確認し、その後アナログカレンダーを見てました。

ところがわたしが介護を始めてからというもの、

ねぇ、今日って何曜日だっけ?

何度も激しく質問するようになり、わたしがたまらず電波時計を買ったところ、質問が激減しました。質問されたとしても、電波時計を指差せば理解してくれるので、わたしの中の認知症グッズのヒットアイテムとなっています。ある日のこと、ネットを何気なく見ていたら、ある商品を見つけました!

スマートカレンダーという商品です。要は、アナログカレンダーの中に電波時計が埋め込まれてるんです。これってうちの居間と同じ!と思わず叫んでしまいました。これにはちゃん開発とエピソードがあります。こちらのアトリエの女性スタッフさんが、こんな経験をされたんだそうです。

「今週の金曜日の2月27日に病院に行こうね」と壁のカレンダーに書いて指さすと、それを見て「27日に病院か・・・それで今日は何日だったっけ?」と言って「デジタル日めくり時計」と「紙のカレンダー」を交互に見て「ふ~ん・・・」と唸っている場面にたびたび出くわすようになりました。
引用元:https://www.atelier-viento.com/Products_site/calendar_concept.html

うちも同じ経験してますよっ!これを商売につなげたことが、すごいと思います!このように万全な環境づくりをしているつもりですが、わたしが東京から帰ってくると最近はほぼ100%玄関が閉まってます(笑)以前は開いてたんですけどね・・・

あら?今日帰ってくる日だったの?
くどひろ
一応、カレンダーに予定書いておいたんだけどねー

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

4件のコメント

最近、母に日付を聞いても月があっていないことがふえてきました。何故か3ヶ月先をいうのです。
なので我家でもこの時計三兄弟作戦をやろうかなと思っています。
日付が大きい日めくり電波時計はあるんですけど月まで大きいのはないのでアナログカレンダーに頼るしかないですね。
あとは時計の針の長い短いを間違える、というよりどっちが時間で分だかわかっていないみたいですが・・・まあこれはテストで聞かれないからいいか、ということで。
まあいろいろやっておくに越したことはないですよね。
何回も聞かれるのはつらいですからね。

syumitektさま

月と日の文字の大きさが同じものはありますが、それだとだめなのかもしれませんね。
時計描画テストはありますが、確かにアナログ時計を読むテストはないですよね。

わたしはこの電波時計に相当救われてます、指差しで済むのは大きいです!

 この時計作戦、今のところ意味なしです。
母に日にちを効かれることはないのですが、日めくり電波時計を見る習慣になればいいなと思って買ってみたのですが、母に「今日何日?」と聞くとすぐに「わからない」というので「ここにのってるよーこれ見て」というのですが、壁掛け時計のほうをみてそっちの数字を日にちと思うというむしろ逆効果状態です。 
 なので今はかけてありますがほとんど使ってません。 文字は大きくてよいのですが暗くて文字がよく見えません。 せっかく買ったのだから何かに活かしたいのですが・・・。目立つように装飾でもしますかね?でも中が見えないと・・・ライトでもつけるかな?

syumitektさま

やはり、人それぞれなんですね。

わたしはこの電波時計にかなり救われていて、本当に買ってよかったもののひとつです。

この前どの時計をどう見ているか母に聞いてみたら、日付と曜日は電波時計、時間はアナログ時計、予定はアナログカレンダーという不思議な見分け方をしていました。お薬カレンダー近くにも小型電波時計を設置してますが、こっちは見たり見なかったりですね。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか