アルツハイマー型認知症に「ココナッツオイル」と「MCTオイル」のはなし

前回の記事、アルツハイマー型認知症にはココナツ?のはなしの続きです。


この記事の基になったのが、下記の本です。約300ページ近くありまして、わたしが注目して読んだのは、

  • どんなココナッツオイルがいいのか
  • どうやってココナッツオイルを摂取するのか

という点です。

前回の記事の復習から

本を知るきっかけになったのが、2013年7月4日(木)の毎日新聞に掲載されていた『Dr.白澤の100歳への道』 という記事です。その一部を引用しますと、

米国のメアリー・T・ニューポート医師はオハイオ州出身の小児科医だったが、愛する夫スティーブが若年性アルツハイマー病を発症し、病気が進行する夫を辛抱強く介護する中であらゆる治療の可能性を模索していた。(一部略)中鎖脂肪酸はココナツやパームオイルから抽出されていることを突き止めたメアリーは、ココナツオイルをオートミールに加え夫に食べさせてみる。すると、その日のうちに症状が大きく改善したというのだ。

アルツハイマー病は最近、「3型糖尿病」と呼ばれる。アルツハイマー病の患者の脳ではインスリンの効きが悪くなるからで、そうなると神経細胞はエネルギー源としてグルコースが使えなくなり記憶障害を起こす。(一部略)神経細胞はグルコース以外にケトン体をエネルギー源として利用することが可能なので、ケトン体が供給されれば神経細胞は活性を保つことができる。

結局、ココナツに含まれる中鎖脂肪酸がケトン体を代謝した結果、アルツハイマー型認知症が改善した ということらしいです。 

実際本を読んでみると

アメリカの方の体験談では、

  1. ココナッツオイルだけ使っている人
  2. ココナッツオイルとMCTオイルを混ぜて使っている人 → 本ではこれを推奨
  3. MCTオイルを単独でとっている人

ということでした。本を読んでまた新しい言葉、MCTオイル というものが出てきました。本ではココナッツオイル300ml と MCTオイル 400ml をミックスして、700mlを作る という方法をレシピの先頭で紹介しています。

なぜミックスするかというと、ケトンレベルを高く、長く持続することができるためだそうです。実際、レシピどおり作ってみた写真つきのページは下記です。

またMCTオイル単独だと、下痢になってしまう方が多いと。急激にとりすぎたりすると、25%近くの人が下痢になるとのこと。ということもあって、オイルミックスをお薦めしています。

じゃぁ、始めからミックスされたものは売ってないのか?

本で紹介されているのは、Fuel For Thought という筆者がアドバイザーを務めているコグネイト・ニュートリショナルズという会社の商品です。

英語という事と、これ直接購入していいの?わたしはルールに詳しくないので、amazonでないかとか調べてみたのですが、ないんですよね・・今のところ。となると、自力でミックスするしかないんですが、ここでココナッツオイルは何を選べばいいかという壁に今度はぶつかります。

ココナッツオイルの選び方

  • 水素添加されていない
  • トランス脂肪酸を含まない

ものを選ぶのがいいです。本を読んでいると、天然のものほどよいという事が書いてあるので、未精製のバージンココナッツオイルを選ぶべきなんだろうなと推測されます。わたしは最初冷凍物とか、缶入りココナッツ果肉なんかを思い浮かべたのですが、これらは砂糖が添加されていて、オイル含量が少ないんだそうです。

最終的にこの組み合わせで試してみることにした

コウノメソッドで推奨している米ぬかサプリメント フェルガードに関しても、ココナッツオイルに関してもそうですが、わたしのスタンスは、

『何もしないで時間が過ぎるくらいなら、だめもとで何か試してみよう!アルツハイマー型認知症は根治しないのだから』

というのがあります。我が家の場合、母にどうやってつかってもらうかというと、”料理の時にさりげなく使ってもらう” という方法です。認知症な母ですが、幸い料理はまだできます。1日3回、きっちり食事を作ります。通常だとキャノーラ油を使って調理するのですが、これを下記オイルのミックスにすりかえるのです。

おそらくバージンココナッツオイルを買っても、忘れて使わないんじゃないかと。固まるし、いつもと料理をする勝手が変わってくるので、きっと面倒で使わなくなる可能性があります。

結局は中鎖脂肪酸を多く摂取する手段を考えればいい話なので、完璧ではないんですが、下記で試してみようと思います。合わせて約4000円近くかかりますが、とりあえずトライしてみます。ちなみにこのココナッツオイルを本で推奨しているわけではなく、わたしが見つけたものです。

<追記:2014.02.01>
ココウェル社のココナッツオイルは上記新刊の中でも紹介され、また2014.01.27放送のTBSテレビ・はなまるマーケットの中でも紹介されました。日清オイリオ社のMCTオイルについても、上記新刊で紹介されています。

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こちらがいわゆる無精製、無添加のバージンココナッツオイルですが、我が家は遠距離介護で母ひとりでがんばってもらうしかないので、使用しない予定です。

ココナッツオイルもMCTオイルも他にもいろんなものがあります。バージンココナッツオイルをカプセルで簡単に摂取できるもの、MCTオイルもパウダータイプがあります。

本にも書いてありますが、認知症のその人の症状であったり、アルツハイマーにはいいけど、他には効かないかもなどなど、必ず効果がある保証はありません。ただそういう事例が現実としてあって、効いた人もいるという話なので、わたしはとりあえずのっかってみようと思います。

日清 MCTパウダー 30パック入り

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追記
キャノーラ油と入れ替えようと思って、MCTオイルを購入したら炒め物には向いていないようです。直接サラダとか、うちはアイスクリームが好きなので、そこに塗ったりしてます。わたしも食べてみましたが、味は無味無臭ですね。

アルツハイマー病が劇的に改善した! 米国医師が見つけたココナツオイル驚異の効能

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか