【TOKYOチャレンジネット 】介護職不足の解消方法は本当にこれでいいのか?

たまたま訪れた図書館にあった、東京都のチラシがこちらです。

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「TOKYOチャレンジネット 介護職支援コース」というもので、離職者の方、介護職になりませんか?というパンフレットでした。どういった支援を受けられるかというと

  1. 介護職員初任者研修を無料で受講
  2. 生活相談支援(生活・就労・健康状態の把握、自立意欲の喚起、生活指導)
  3. 一時住宅を確保(最大3か月入居可能)
  4. 居住相談支援(民間賃貸物件の情報提供)
  5. 資金貸し付け(生活費、敷金礼金:無利子で保証なし)
  6. 就労支援 東京都福祉人材センターによる介護の就労支援

この内容は裏面に書いてあるのですが、一番上にこう書いてありました。
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緑の大文字は、何の違和感もありません。問題は、その下の*の黒文字と、青で書いてあるところです。こう書いてあります。

解雇・雇い止めによる離職者等であり、住居喪失状態又は、住居喪失状態となるおそれのある方が対象となります
TOKYOチャレンジネットは、住まいを失い、インターネットカフェで漫画喫茶などで寝泊まりしながら不安定な就労に従事している方や離職者の方をサポートする相談窓口です

離職者のわたしが申し込もうとすると、審査で落ちます。賃貸ですが、住居があります。活用できる資産がないという要件があって、預金通帳が必要書類です。貯金があってもだめなんでしょうね。

突然リストラにあって、貯金もなくて家を追い出されそうな人、マンガ喫茶生活って、かなり追い込まれている人たちですよね。余裕がなくなっているから、とりあえず職に就くことが目的になります。このチラシを簡単に翻訳すると、こうなります。

「リストラにあって、家を失った皆さま、貯えのない皆さま、介護職になりませんか?」

もちろん、リストラにあって家を失った人が、介護職としてダメとは限りません。セーフティネットとして、一定の役割を果てしている部分もあるかもしれません。家がないと履歴書に住所が書けず、就活も厳しいから、家が必要なのも分かります。

しかしです。この方々がこんな感情で、ヘルパーとして家に来たり、施設で働いていたらどうでしょう?

「やりたくはなかったけど、家もないし生活もできない。とりあえず金が必要だからね」

虐待はこういうところから、始まったりしないでしょうか?お世話したい、人が大好きといったモチベーションの高い介護職の方とは、スタートがまるで違います。

実際利用した人の声を引用しようかと思いましたが、あまりにひどいのでやめます。3か月程度、資格取得に時間がかかるところを、わずか1か月で修了とか・・・もしご興味のある方は、「東京チャレンジネット 問題点」と検索してみてください、何人かの方が利用体験談をアップされています。(ヘビーな内容ですので、ご注意ください)

引用してないので、推測が難しいかもしれませんが、質は保たれるのかと心配になるような内容です。

セーフティネットの行き先が、介護のお仕事。いくら介護職不足といっても、人員補充の方法が心配になります。たまたま見つけた1枚のチラシで、いろいろ考えさせられました。

今日は、しれっとできないですね・・・

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11 件のコメント

  • くどひろさまのおっしゃるとおりです。
    介護を受ける側、特に家族はこのような募集要件では不安が募ります。介護職を理解していない人がこのような募集方法を考えているのか?介護職で懸命に従事されている方にも失礼です。いくら人材が不足していると
    はいえ考え方が雑に思えてなりません。

  • 和田さま

    そうなんですよ、家族が不安になりますよね、これ。
    引用しませんでしたが、利用者の話がさらにブラック過ぎて、もっと不安になりました。

  • いつも拝見させて頂いてます。初コメントです。こうした事は今迄も東京だけでなくございました。職安でもなかなか仕事が無い場合は、初任者研修と手当を優遇されますから、介護に興味がなくても資格をただで取れて、その間は生活費に困らないので、受講する方もいます。国は介護職が足りない為、失業したら介護職へという感じでしょうか。ただ、真剣に受講される方も勿論いらっしゃるので誤解無いよう。もっと介護職の処遇を上げることが、色々な効果につながると個人的に思うところです。

  • ぽんたさま

    いつも読んで頂き、ありがとうございます!

    東京以外でもあるんですね・・・こういうことが。制度利用者のブログを読んでみると、この制度はどうなんだろう・・・そう感じずにはいられません。

    今後とも、よろしくお願いします!

  • 介護職を、バカにしてんのか!確かに、人手不足だが、人材の質を落としかねない真似はやめてくれ!

  • お久しぶりです。
    フォローする側も、仕事がないからで来た方には指導も難儀します。
    なかには、スタッフの心身潰しこむ施設もあります。
    介護をリスペクトしてくれる施設もあります。
    まさに情報と運です。
    縁あって介護に踏み入れた方には、その楽しさをわかってもらいたい。
    若いスタッフが、一生懸命利用者さんに接してる姿みて、伝わらないけどめげずに伝えようとしてる。双方何故か笑顔で。そのやりとり、ずっと見ていたい気持ちになったけど、業務まわらなくならから、少し手伝いました。3人で笑ったのは言うまでもありません。
    綺麗事だけじゃ済まないけど、そのなかにある、楽しい事があふれてるのも介護です。
    スキル不足は最大の武器で、素直と謙虚は持ち合わせた方がハッピーになれるなとおもいました。
    私の施設は、たいへんさとハッピーがいっぱいです!!

  • hitominさま

    深いコメント、ありがとうございます。

    いろんな制度がありますが、最終的にはみんながハッピーになってくれるといいのですが・・・入口が多少怪しくとも、終わりよければすべてよしですよね。いいお話、ありがとうございます!

  • はじめまして
    はじめてコメントいたします。
    わたしは過去に東京チャレンジネットの介護コースを利用したものです。
    私と同時に受講したほとんどの方は仕方なく申し込みましたという感じでした
    また、介護系に就職しても6ヶ月で免責になるのでそこまではがまんしてあとは離職
    というかかたもおおかったです

    あと都が運営してるようにかいてありますが、やまて福祉会というところが委託を受けて運営していて
    職員の方がいい加減な人とちゃんとしている人の差が激しく 受講者に担当がつくのですが
    お互い情報交換すると差が激しすぎると思いました。

  • コメントありがとうございます。

    リアルなお話、大変参考になります。非常に反響の大きかった記事でして、こういった仕組みがあることを知らない方も多かったです。わたしのような介護家族としては、どんなプロセスであれ、モチベーション高く、目の前の利用者さまに対応してくださるといいと思っています。

  • こんばんは、はじめまして。
    私も過去に介護コースで利用したのですが、上記にコメントされた人同様に、相談員の質の良し悪しの差が激しい様に
    感じました。

    具体的には書けませんが、利用前に説明を受けた事が虚偽だった事や嫌な思いを相談員から受けた事、委託されている
    介護講習の学校の講師陣の中に数名、問題ありな言動や行動があったので、介護職から離れた今現在でも騙された気持ちと
    嫌な思いしか残っていません。

    チャレジネットを委託されている福祉法人は金貸しだと思った方が良いです。書き足りないのですが長くなりそうなので
    この辺で・・。

    一つ言えることは利用しようかしないかで迷ってる人がいるなら私はお勧めは致しません。

  • コメントありがとうございます。

    この仕組み、やはり問題がありそうですね。福祉法人は金貸しという表現が、強烈に印象に残りました。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。ものがたり診療所もりおか地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護1)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得 (廣済堂出版)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)