「ヘルパーさんが来ない!」訪問もれに思うこと

ヘルパー 訪問もれ

ある日、ドラッグストアでサ責(サービス提供責任者)の方とバッタリ会いました。

サ責とは、ヘルパーさんの訪問スケジュールを組んだり、担当者会議に参加する方で、ヘルパー職の皆さまのリーダー的役割をされてます。

わが家ではいろんな介護サービスを追加してきましたが、この方とは一番最初からお付き合いがあって、4年目に突入しています。

みなさんどうされているのか分からないのですが、わたしはケアマネさんはすっ飛ばして、直接この方とお話をします。こういう介護サービスは利用できるのかとか、今日は買い物は必要ないとか、いろいろお話します。ケアマネさんには事後報告ということが多く、デイで何かあった時も直接所長に会いに行きます。

何か大きな出来事があった時は、東京に電話してきてくれます。わたしが東京で安心して生活できるのも、こういったサポートがあってこそです。

サ責さん
あら、帰ってらしたんですね。先日は大変申し訳ない事をしまして・・・
くどひろ
え、何かありましたっけ?

ゴミ出しとデイサービスへの送り出しを、ヘルパーさんがすっぽかしてしまったというお話でした。

実家に帰るとヘルパーさんが残してくださる伝票をいつもチェックするのですが、たまたまチェックし忘れていて訪問もれにわたしも気づかなかったんです。

利用者のご家族は、こういう時どう思うんでしょう・・・

後日、そのヘルパーさんが大変申し訳ないことをしたということで、謝罪されました。わが家の反応はというと、まず母が、

なーに、大丈夫ですって。何にも問題ありませんから。

場の空気を読めなかったりすることもある母が、まさかの “しれっと” 返答です。もちろんわたしも母と同じで、

くどひろ
全然問題ありません、なんなら5回までは大丈夫ですよ。あと4回ありますから(笑)

食事介助や入浴介助、おむつ交換ではないので、そんなに大きな問題ではありません。起こり得る最悪な事態は、デイの送迎をムゲに母が断るくらいなものです。

なんかね、今日は風邪気味で、家で大事をとって休みたいです

という仮病を、過去に4回ほどやってますのでヘルパーさんがいないとこういうことが起こり得ます。

むしろ今まで2年近くもノーミスで、「お世話貯金残高」はイメージでは1千万円ぐらいになっていて、今回の訪問もれで1万円引き出されたくらいなものです。

デイへスムーズに行っているのも、ヘルパーさんの送り出しがあってこそです。わたしの時は、今でもたまに「行きたくない」とゴネることがあります。でもヘルパーさんが来ると、シャンとします。

ヘルパーさんは割と担当替えが多く、母も混乱してしまうのですが、すでに2年もお世話になっています。長く続けてもらっているだけで大変ありがたいのです、我が家にとっては。

「命に関わらず、結果何も問題なければ、それでよし」

ヘルパーさんって、文字の通りヘルプしてくださっているんですよね。生活の主軸は、あくまで利用者家族が作って、補助してもらうもの・・・介護の研修受けたことがないので分かりませんが、少なくともわたしはそう思ってます。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか