男性介護と女性介護の違いってなに?

働く人の介護については、 2007年 総務省 「就業構造基本調査」のデータを使ったものが多く、その結果はだいたい

  • 2002年10月から2007年9月まで「家族の介護・看護のため」に離職した人の数が全国で57万人
  • 06年10月~07年9月の1年間に「家族の介護・看護」を理由に離職した人は全国で14万4800人。
  • そのうち8割が女性で、2割が男性

というものです。6年も前では古すぎるっ!もっと最新のデータはないのかな?と思い、調べると 株式会社ライフケアパートナーズのデータを使ったニッセイ基礎研究所の松浦 民恵さんの 『働く人による介護の実態 -男性介護者に注目して』 が、最も新しく、読んでみると新しい発見が!

働く人による介護の実態 ?男性介護者に注目して 2013年2月28日号 | シンクタンクならニッセイ基礎研究所働く人による介護の実態 ?男性介護者に注目して 2013年2月28日号 | シンクタンクならニッセイ基礎研究所

ちなみにこちらの元データは2012年5月と新しく、対象は40歳以上23,000人の会社員と、まさにこのブログのタイトルにぴったり!ということで・・・・

男性介護と女性介護の違いって、なに?

このレポートを読んで、まずキャッチーだったのは、タイトルの ”男性介護” という言葉。介護で男性とか女性とかあまり意識しませんでしたが、どちらかというと男性は、少数派に属するんだなと。そして、性別によって介護にも特徴がある!ってのが、こちらのレポートの面白さです。早速その特徴ですが、

<男性介護・女性介護の特徴>
 ・男性は看病や家事の経験が少ない、地域のネットワーク構築が十分でない
  → そのため、介護を抱え込み、苦悩する懸念が大きい
 ・要介護者に対する虐待の6割が男性、うち息子が4割、夫が2割
 ・男性は女性に比べ、自分自身で介護を行わず、他の方を積極的に使う傾向
  →そのため、介護に携わる時間が女性より短い

 ・男性は介護施設を利用していて、自宅介護率は低い。また、遠距離介護は男性のほうが多い

 ・介護費用の負担が、男性の方が多い
 ・男性は経済的負担感が大きく、女性は身体的・精神的負担感が大きいと思っている
 ・遠距離介護の場合、経済的・身体的負担を大きく感じるが、精神的負担は小さい
 ・遠距離介護の女性の場合は、精神的負担も大きい
  →在宅でやらなきゃいけないという思い、他の家族の目などで

 ・会社での役職が上の方が、介護への負担が少ないと感じている
 ・介護に専念していない、仕事と介護を両立している人の男性は、介護負担感を抑制できる

赤字は自分自身が当てはまる項目で、冷静に分析したレポートを見たことがなかったので、妙に納得しました。わたしが思った女性介護は、『女性の母性本能が介護への責任感を生み、負担感を増大させている。でも、男性よりもネットワークを作るのが上手で、そこでうまく発散できている人は介護の負担感も少ない』 と解釈しました。

勤務先から支援してもらいたいこと

レポートにありますが、出社・退社時間を自分の都合で変えられるようにしたい と望んでいる人が最も多く、次いで介護サービスの費用の助成が上位です。わたしは遠距離介護なので、在宅勤務ができれば・・・と思っていたのですが、これは4位に入っていました。

管理職経験が、介護にも活かされる?

『職場でのマネジメントの経験が、介護サービスや勤務先の支援制度の利用、他の家族の協力を通じた「介護のマネジメント」にも活かせること等が、仕事と介護の両立にプラスの影響を及ぼしている可能性がある。』 とあります。わたしの場合は管理職という立場をうまく利用できずに、離職してしまいました。

管理職もいろいろで、プレイングマネージャーだと支援制度をうまく活用できませんし、企業の支援制度がどこまで充実しているかで、環境はまるで違います。ただひとつ思うのは、部署をマネジメントした経験は間違いなく、介護に限らずいろんな場で活かすことはできます。ケアマネさん、ヘルパーさん、お医者さんや家族など、介護にかかわる人たちもひとつの部署のようなものです。

この連携をマネジメントするというのは、性質こそ違えど本質的なところは同じと実感しています。

最後に・・・こちらのレポート以外でよくある男性介護の話で、『男性自身のプライドが孤立させて、介護ストレスになる』 というものです。孤立=ストレスの構図はとてもよく分かります。やはり介護の事をひとりで抱えているのはきついですし、誰かに話したい!でも、プライドって?

介護している人はやはり50代、60代の方が多く、昔ならではの 『男性が介護で会社を辞めるなんて、みっともない』 『働いてないなんて、だれにも言えない』 というのがあるんですね。そっかぁ・・・、そういう発想がない分、自分はまた違う世代なのかな?なんて思ったりもします。

今日もしれっと、しれっと。

にほんブログ村 介護ブログ 認知症へ にほんブログ村 介護ブログ 遠距離介護へ
【Amazon予約受付中】2017/12/06発売 川崎幸クリニック院長 杉山孝博先生推薦本です! 2017/12/14 東京・紀伊國屋書店新宿本店で新刊のトークショーやります!→詳細はこちら
スポンサーリンク

 

ABOUTこの記事をかいた人

1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。なないろのとびら診療所(岩手県盛岡市)地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護1)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年悪性リンパ腫の父(要介護5)も別拠点で在宅介護したが死去。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得 (廣済堂出版)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)