エラーレスラーニングという認知症に効果的な介護方法って?

エラーレスラーニングという言葉を聞いたことがありますか?

エラーレスラーニングとは?

エラーレスラーニングとは、文字通りエラーをレスすること、エラーをなくした学習方法ということです。認知症の方が失敗しないように支援してあげること、常に成功体験の連続を生み出すことで、認知症の方の不安・ストレスを取り除く事を言います。

『そういえばあの時、やっちゃったよな~ あぁ~失敗した!』

認知症でない私でも、失敗体験ってやたらと記憶に残っています。いつまでもクヨクヨしてしまいます。そしてそれを思い出すと、なんかいや~な気持ちになる・・・・ 結局、失敗した記憶(エラー)は残りやすく、そして不安を生む要素でもあります。失敗を記憶すると、それが脳の回路にできてしまうので、記憶させないようにするのが、この方法です。

認知症の人にとって、こういった不安とかストレスは、認知症の進行を加速させる要素なので、エラーレス・ラーニングは失敗をひたすら取り除くのです。

エラーレスラーニングの具体例

では、具体的にはどういった行動が、エラーレス・ラーニングなの?というところですが、わたしの場合だとこうです。

『今日って何日、何曜日か分かる?』

わたしが認知症の母に対して、しょっちゅうしてしまう質問です。これで認知症の状態を試しているんですが、これがどうやらエラーレスラーニング的にはだめで、『今日は木曜日、×月×日だよ』 と教えたほうが、もし間違った曜日を言ってしまって、失敗(エラー)が記憶されるよりも、先に教えてエラーレスな環境を作ってあげる こんな感じでやるようです。

なるほど・・・・

これはこれでテクニックとして、頭の片隅に入れておいたほうがよさそうだなと・・・・結局、認知症においては、『注意して、言って聞かせて認知症患者に理解させる』ってよくないことなので、このエラーレス・ラーニングを知った時も、やっぱり同じなんだ・・・というのが、わたしの第一印象です。

褒めて、褒めて、褒めて 子供を育てるかのように、認知症にも応用する ってのが、やはりいいんですね。

これはリハビリテーションのテクニックとして使われているとのことですが、公式サイトや提唱者が見つからないんですよね・・・・


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか