認知症の母と「リオオリンピック女子卓球」を観戦して分かったあること

リオオリンピック、面白いですね!

日本時間の朝4時から、面白い競技が始まったりするので、22時に寝て朝4時に起きる生活をずっとやってます。テレビを見ていると、CM前にこの記事写真である「コルコバードのキリスト像」が映ります。

これ、ルパン一味がヘリで運んだやつですよね。ルパンがキリスト像の中にお金を隠して、それを運ぼうとしたら銭形警部にバレて、像の底からお金が舞うってやつです・・・どうでもいい話でした。

2014年に、わたしと母のソチオリンピック観戦記という記事を書きました。

認知症の経過報告(44週間目)・我が家のソチオリンピックは4回転どころではない!

2014.02.16

ソチオリンピックのときは、フィギュアスケートの羽生結弦くんが金メダルを取りましたが、日本勢で金は1個だけ。だから、各テレビ局が何度も何度も、羽生くんの滑りを放送しました。

認知症の母は、羽生くんの金メダルに「その都度」喜び、スケート靴が片足5kgある(たぶんないけど)という話を、何十回と話すので、30回転サルコウか40回転トゥループかよ!って書いたのが、2014年2月のことです。

わたしにとってオリンピックは、メダル取って欲しい!というワクワク感と同時に、母が同じことを言う回数が、通常時の10倍以上になるという覚悟がいるのです!

リオオリンピック女子卓球観戦記

卓球の女子個人戦を、母と見ていたときのことです。

あらぁ~、愛ちゃんおっきくなって~、いくつになったの?
くどひろ
(スマホで調べる)27歳だって
あんや~(驚いたときに使う盛岡弁)小さい頃はさ、いっつも泣いてさー。立派になってー
くどひろ
いつまでも、泣き虫愛ちゃんじゃないからね~(心の中の声:愛ちゃんは一生、あの映像がつきまとうんだろうなぁ)
ねぇ、卓球台なんか小さくなってない?
くどひろ
いや、ずっと同じでしょ

このセットを、1日10回以上、3日間やりました。メダルラッシュのおかげで、次々と映像が切り替わるためソチのような状況にはなりませんでした、ホッ。そして、ソチのときよりも介護者レベルがアップしているため、そんなに疲労感もなく、しれっと対応できました。

母との会話を認知症という視点で解説してみます

認知症の母は、当然のことながら最近の愛ちゃんの事情を知りません。愛ちゃんはもう泣き虫ではないし、台湾人のアモーレだっているのです。そんな説明を一応してみても、20年前の「泣き虫愛ちゃん」の記憶のままなのです。最近の記憶は留められず、昔の記憶が鮮明という認知症の典型例ですね。

もうひとつ、卓球台が小さいと何度もいう理由がさっぱり分からなかったのですが、こう推測しました。おそらく、母が学生時代にみた卓球台は、大きかったんでしょうね。自分よりも卓球台が大きいという、小さい頃の記憶が優先している結果、こういうことを言うんだろうなと。

認知症の人の頭の中が、愛ちゃんのおかげではっきりと理解できました。この記事を書いている時点で、まだ団体戦は始まってません。あと30回ほど、母の泣き虫愛ちゃんの話を聞いてから、帰京致します。

北朝鮮のカットマンで銅メダルを取ったキム・ソンイ選手。ボールに回転をかけてカットばっかりすると思ったら、いきなり攻撃してきたり、かなりえげつない選手でした。亡くなった認知症の祖母も、ニコニコして笑ってると思ったら、突然キレだす人でした。キム・ソンイ選手に、亡くなった祖母の影を見ました(笑)

お盆期間中は混乱する母

お墓を掃除したり、仏壇の準備はわたしか妹がほとんど行うのですが、母は自分がやらなきゃいけないという意識が強く、

お墓の準備しなきゃ!

こう思ってます。

お盆やお正月といった、日常とはちょっと違う生活パターンになると、やっぱり混乱しちゃうんですね。お布施を渡さないといけないとか、和尚さんはいつ来る?とか、何回も何回も言われました。

いつもなら紙に「15日午前中、和尚さんくる」と書いて見せるのですが、最近は調子が良くて紙に書く必要もありませんでした。ただ今回は、さすがのわたしもストレスを感じるレベルのしつこさでした。愛ちゃんの話で、ストレスが蓄積していたからかもしれません。1分おきに連続10回とか、よくあるんです・・・短時間で連続というのが、母の特徴です。

一番びっくりしたのは、外に置いておくと臭くなるからといって、残飯を冷蔵庫で冷やしてたことです。冷蔵庫が臭くなる!と思いつつ、「斬新なアイディアだね!」とか言えちゃうところも、介護者としての成長の証です。

やはり変化のない環境づくりに徹しないといけない!と改めて気づきました。

今日もしれっと、しれっと。

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4 件のコメント

  • うちも同じことをしていたお盆だったので、読んでいて笑ってしまいました。非日常なことがあると、頭が混乱するんでしょうが、たまにこういうことでもないと全く変化もなく、かえって脳には悪いのかなと思います。そこらへんが難しいですよね。

    うちの母も、話したそばから同じ話をしてます。
    聞く方も慣れてはきてますが、この会話のループはすごいですよね。
    よく同じことを聞けるなーと感心します。質問も同じなら返す言葉も同じで、時々私は何をしているのかわからなくなることが笑。デジャブ感がひどいです。

    来年はもっとひどくなるのか?はたまたこのまま現状維持なのか…とにかく一人でなんとか生活していてほしいです。

  • mmさま

    コメントありがとうございます!

    まさかの同じことでしたか!笑って頂けてうれしいです!! うちは結構長いこと維持できているので、この調子を保って欲しいです。

  • くどひろさん こんにちわ
    先日のトークイベントありがとうございました。
    そしてブログに私のツイ載せて頂いて ビックリし過ぎて1人でアワアワしました。

    お盆にはうちでも同じ光景が繰り広げられておりまして、ブログ見た瞬間「くどひろさんナイス!」と思わずガッツポーズでした。うちの場合は拝みに行く親戚の確認をエンドレスでしたよ。;^_^A
    冷静な対応がなかなかできず…でも次の時は少しレベルアップできる気がします(苦笑)

    お母様が残飯を冷蔵保存してるとか…私、魚の生ゴミなどはゴミの日まで冷凍保存 普通にしてました。f^_^;

  • てんさま

    ツイートをブログで引用することよくあります!

    お盆も過ぎたので、あのエンドレストークは次回帰省したときにはないかなぁ~と思っています。

    小ハエが発生しないのでいいのかもしれないのですが、やはり最初はびっくりしますね。ひょえ~って思いましたが、次回は大丈夫です!

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。ものがたり診療所もりおか地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護1)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年悪性リンパ腫の父も、別拠点で在宅介護したが死去。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得 (廣済堂出版)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)