認知症の経過報告(19週間目)

抗認知症薬

認知症の母(70歳)が、コウノメソッドと出会ってどんな経過をたどるかをひたすら書いております。先週が第19週目ですが、結論からいうとダメダメな1週間でした。

認知症の母の状態と、現在行っている認知症治療

・コウノメソッド実践医にアルツハイマー型認知症(軽度)と診断されたのが、2013年4月上旬?
・おそらく1年前くらいに発症、祖母が子宮頸がんで入院して家で1人になってから一気に悪化
・サプリメントのフェルガード100M(1日2回)と、お薬レミニール4mgを1日1回処方。

レミニールは効いているのか?逆効果なのか?

認知症のお薬 レミニール4㎎を朝食後に飲み始めて3週間が経過しました。明るくなったかな?と思う反面、これって効果あるのかな?と思える事が第19週は連続して起こりました。

もちろん毎週好調なわけないので、こういうだめな週はあるんですが、なんかこの1週間は連続してよくなかったです。考えられる原因は2つあり、1つは週末の大イベント、祖母の10か月ぶりの帰宅に対して、あーでもない、こーでもないとひとりで不安になったこと、もうひとつはわたしが2週間というブランクを空けてしまったので、ひとりで生活する時間が長かったことだと分析してます。

第19週に起こった出来事とは?

洗濯機を回すことは日課になっているけど、干すことができない
先週は、ほぼパーフェクトに洗濯物を干すことができませんでした。洗濯機は回せるんです、洗剤もちゃんと入れてます。洗濯機を回して、次の事にとりかかた瞬間、洗濯をしていたことを忘れます。

洗濯機の中に洗い終わった洗濯物が残りっぱなしです・・・・気づくようにと、洗濯機のふたを開けて、”洗濯物残ってますよ~” とアラートを出しているんですが、洗濯機の中を覗かずにまさかの ”ふた閉め” 。ふた閉められると、次の日の朝の洗濯まで気づきません・・・

それはまずいのでなんとか促して洗濯物を干してもらうんですが、今度は取り込むの早すぎ! 1時間か2時間前に干した洗濯物を乾いてないまま、取り込んできれいに畳んであります。なま乾きの時もあるし、ひどい時はビジョビジョ。これには理由があります。

自分が東京へ戻るから、服や下着を持って帰らないといけない! そういう子への想いなんですよね・・・・ 実家専用に服も下着も購入しているので、持って帰ることはないよ! って説明は何百回もしているんですが、覚えられないからしょうがない・・・こっそり洗濯物を干しなおしてます。

ぎょうざを久々に作ってもらうと?
手先がシャルコー・マリー・トゥース病の影響で、動かすのが苦手な母。リハビリということで、5年ぶりの餃子をつくってもらうことにしました。

『いただきまーす!    ん?    あれ?』

見た目は餃子です、はい。食べてみると、昔ほどおいしい餃子ではないですが、まぁ餃子の味がしています。何がおかしいかというと、餃子の数です。餃子の皮20枚入りを買い、我が家の場合は1回の食事ですべて使い切ります。別の例として、3袋入りのそばをよく買うんですが、リクエストもしてないのに3袋使い切ります。(2人で食べます)

わたし: 『あれ?餃子12個しかないけど、残りはどこいったの?』

母:   『ん? あれ?どうしたんだっけ・・・皮はどこいった?』

餃子の餡と皮の数のバランスが悪かったのかもしれません。前なら皮の数に合わせた餡づくりは楽勝だったんですが、やはり認知症・・・しょうがないですよね。リハビリとしてはいいレパートリーなので、今度も餃子に挑戦してもらおうと思います。

細かい事を挙げると、部屋が暑いのに近所の目を勝手に気にして、閉めきる。わたしがこっそり開けると、また閉める。とか、最近は被害妄想度がパワーアップしてきました。怒られるはずのない看護師さんや、ヘルパーさんに怒られたって話を作ってます。

考えずに一方的に話すことが多くなってきた気がします、会話のキャッチボール機能が失われてきたかな・・・

こういう時に思い出さないといけないことがあった!

『失っていくものを数えるより、残っているものを数えなさい』

料理もできるし、洗濯もおかしいけど一応できている。残っているものはまだまだたくさんあるじゃないか!! と自分に言い聞かせて、19週目の結論です。

結論

レミニールは合ってないのか?あと1ヶ月は様子を見ますが、先週は祖母が実家に10か月ぶりに帰ってくるという大イベントに緊張して、生活のペースが乱れたから不調だったのかもしれません。

フェルガードについての詳細記事は、フェルガードという米ぬかサプリメントとコウノメソッドのはなし に書いてあります。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか