認知症の経過報告(20週間目)

認知症の母(70歳)が、コウノメソッドと出会ってどんな経過をたどるかをひたすら書いております。20週間ということは、5か月目ということです。

認知症の母の状態と、現在行っている認知症治療

・コウノメソッド実践医にアルツハイマー型認知症(軽度)と診断されたのが、2013年4月上旬?
・おそらく1年前くらいに発症、祖母が子宮頸がんで入院して家で1人になってから一気に悪化
・サプリメントのフェルガード100M(1日2回)と、お薬レミニール4mgを1日1回処方。
・わたしは東京に滞在で、母は1人で生活

20週間目は特に連絡がなかったので、最近わたしが思っていることをお話します

認知症は治る病気ではないので、いかに進行を遅らせるか がポイントになるわけですが、あくまで ”遅らせる” だけであって、根治はしません。なんとなーく認めたくない、”認知症の進行” なんですが、ここ1ヶ月総合的に判断すると、”半歩だけ” 認知症が進んでしまっているかな?と思っています。

以前と比較して、どういうところが悪化しているかというと、

1.以前よりも会話ではなく、一方的に話す事が多くなった
2.同じ事を何回も言うのは前からだが、そのサイクルが短くなっている
3.いろんな出来事のパーツパーツをつなぎ合わせて話すことが多くなり、何が ”本当” なのか意味不明
4.言い訳が多くなった

1.はヘルパーさんは45分と決まっているんですが、40分過ぎたあたりからしゃべりだしたら止まらない・・・わたしが居る時は、『はい、時間でーす!』と言って、話を止めるんですが、ヘルパーさんにとってはたまらないですよね・・・・次の訪問先もありますし。

2.は以前であれば、5分に1回ぐらいのサイクルで同じ事を聞いてくる感じだったのが、最近1分単位で、ひどい時は30秒単位で同じ事を聞いてくるようになっています。さすがに30秒前のことすら覚えてないの?って思いますが、これが認知症なんですよね・・・・

3.はいろんな体験がミックスされていて、パーツパーツではどうやらあっているんですが、ミックスされるのでまるで違う話になる事が多くなっています。だから、わたしは話半分どころか話4分の1で聞いてます。

4.はいろんな事を忘れてしまうので、そのミスを言い訳でカバーするという意味です。認知症でなくても、人間自分はかわいいので、何かしら言い訳をつけて自己防衛をするのは分かります。分かってはいるんですが、さすがに言い訳ばかりされると、いやぁ~な気持ちになっちゃいますね。

20週間目でひとつだけすごかったこと

下記写真のお薬カレンダーには、使い方ルールがありまして、

『飲み終わったお薬の袋は、捨てずにお薬カレンダーに戻す』

お薬カレンダー

というのがあります。これは母が薬を間違いなく飲んだかどうかを、週1回くる看護師さんや薬剤師さんが確認するためのルールで、くすりの空き袋があれば、

『確実にお薬飲んだな!』

というのが分かるため、看護師さんが考えてくれました。でこの20週間目は、完璧に薬の袋を所定の位置に戻していました!これにはびっくりで、まともに薬やサプリを飲めない母が、1週間きっちりルールを守った! 奇跡に近いことかもしれません。

結論

お薬をルール通りに管理できたのはすごいことです!でも認知症自体は、ゆっくりゆっくり進んでいます。次はどういう手がいいか、ちょっと作戦を練りたいと思います。

フェルガードについての詳細記事は、フェルガードという米ぬかサプリメントとコウノメソッドのはなし に書いてあります。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか