母と息子のデイサービスに行くまでの小さな小さな攻防戦

デイサービス

前日の攻防戦

明日、なんだか、デイに行きたくない~

デイサービスに行く前日の母のコトバ。この場合、いろんな対処法があるのだが、最近はこうしている。

くどひろ
・・・・・

まさかのスルー、認知症の本ではやってはいけない例として有名なやつ。以前は、あんなステキなデイはない!とか、利用者のKさんが待っているとか言っていたのだが、最近は一旦スルーする。

で、前にブログに書いたとおり、デイに持って行くバックと連絡帳をわたしが準備して、こう言う。

デイサービス 行く

くどひろ
相変わらず、前の日から準備してるね~ 早いのはいいことだよ。
わたしはね、学区外だったから。準備が早いのよ。

小学校のころ、学区外から通っていたらしく、昔から自分は何をするにも準備が早い!とよく言う。そして、得意気だ。とりあえず、デイ前日の攻防戦はこれで終わり、次の朝の第2戦目に備える。

朝の攻防戦

デイサービスは8:30から9:00くらいに迎えに来るのだが、朝6:15に起こすようにしている。身支度にかなり時間がかかると思い込んでいるからだ。時間に余裕がないときは、母はこう言う。

間に合わないから、今日はもういい!

素直にこういうときもあれば、おなかが痛い、下痢気味だ、いろんな手を使ってくる。だから、わたしも遠足の前日の夜のような緊張感で、明日は絶対に寝坊しない!と決意して寝る。

この朝の攻防戦に勝利すると、今のところは間違いなくデイに行ってくれる。デイサービスに行くまでには2年かかったし、最初の3か月は大変で、イスにしがみついて行きたくないと半べそをかかれることもあった。

あの頃に比べれば、朝の早起きなんてのは、大したことではない。でも、ちょっとしたことで、「行く気」を失くすとまずいので、最高のおもてなしを提供するようにしている。そして、第3戦が幕を開ける。

出発前の攻防戦

母は、職員さんや他の利用者さんを待たせたくないという気遣いにあふれている。また、靴を履くのに時間がかかると思い込んでいる。大変いいことなのだが、冬が特に困る。待たせたくないからと、自宅車庫(実質外にいるのと同じ)で待機したがるのだ。

待つときは最長で30分、ひどいときは-5℃の極寒の中で待つことになる。ヘルパーさんのデイ送り出しが週1回あるのだが、ヘルパーさんも極寒で話につきあうのは大変だ。

さらに、シャルコーマリートゥース病がやっかいだ。足が冷えてしまうと、かなり熱いコタツで温めないと冷えが改善されない。そのまま歩くと、本人曰く足がもつれるというのだ。だから、1分でも長くコタツに居て欲しいのに、待たせたくないと外へ行きたがる。

この日は、紅白出場の朝のワイドショーをやっていたので、そっちに気を向けようと、どうでもいいことを言い続けた。

くどひろ
紅白引退のニュースやってるよ。過去にはほら、北島三郎とか、見て、ほら!ほら!

これを何回もやったところで、時間稼ぎは5分程度。結局、外での待機時間は平均すると、15分くらいはある。ムリに家の中に閉じ込めて、今度はデイに行きたくないと騒がれるのもイヤなので、新しい方法を考えた。

記事下の写真のとおり、ベンチ近くにブランケットを用意し、わたしの手袋を貸し、あったかい状態で待ってもらう。手袋を貸したのは、どこかへ失くしてしまったからだ。

うちのモノ探し時間を合計したら、年間で何時間になるだろう。母はいろんなところに隠すので、キーファインダーがついてないものは、探すのに一苦労。財布やいつも必須の巾着は、ピピピと反応してくれるのですぐ見つかるけど、その他のものは、諦めて後日探すことも多い。手袋も1年ぶりくらいなので、この日は見つけられなかった。

ちなみに、ビジネスマンが必要なものを探している時間は、年間150時間だそう。1日8時間勤務なら、約1か月分くらいにはなる。皆さん、整理整頓はしましょうね。

こうやって、いつもいつも小さな攻防戦を繰り広げては、デイに行ってくれる。文句を言いながらも、きちんと休まずデイに行ってくれているのは、大変ありがたい。2016年に関しては、全勝という結果になった。年間最多勝の稀勢の里より、勝ち星は多かったと思う。2017年も、全勝したいと思っている。

今日もしれっと、しれっと。

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4 件のコメント

  • 私の78歳の母親も寒い玄関で、デイサービスの迎えを待つのが好きです。 同居なのですが、私は7時頃に出勤してしまい、お迎えは8時半~9時過ぎなので、会社の近くの喫茶店でモーニングを食べながら、玄関のWebカメラ通じて、居間で待つように声を掛けますが、言う事を聞きません。 私もwebカメラを設置するまで気が付きませんでしたが、このような心配をしている介護者はどのくらいいるのでしょうかねぇ (ちなみに、デイサービスの方にも注意をお願いしているのですが、今日は、玄関のカギをかけ忘れていました。)

  • 林さま

    コメントありがとうございます。

    音声通話可能なWEBカメラですね、今のところは音声なしでやっていますが、いずれ必要になるかもなぁと思っています。うちもたまに、エアコンつけっぱなしとか、縁側の窓が開いていたりすることがあります。リアルでお会いした方には、スマカメをオススメしてますので、スマホ越しに様子を見ている方が多いですよ。

  • やはり皆さん大変な思いをされデイサービスに行ってもらっているのですね。医師やケアマネさんは
    最初は嫌がるけど、行きはじめると皆楽しみに行きだすとおっしゃるのですが、私の母はなかなかそうならないので・・・母の場合足腰は丈夫で今も大好きなハイキングに行けるくらい元気なのです。ただ認知症の症状は中度ほど進んでいます。体と心は元気なので、デイサービスは母にとっては刺激がなくとてもつまらない場所のようです。母のように比較的体が動かせる、けど認知症のようなタイプの方に合うようなデイサービスがあると良いのですが。。。

  • 悦子さま

    うちもデイに行ってもらうのに2年かかりましたが、今は割と順調です。親子で一緒に体験するということが、実は大切かもしれません。デイに関してはよく探すと個性派デイがあります。温泉があるとか、カラオケを歌えるとか、仕事があるとかとか・・・うちもそういう意味では個性派デイです。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。ものがたり診療所もりおか地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護1)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年より悪性リンパ腫の父も、別拠点で在宅介護中。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得 (廣済堂出版)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)