認知症の母のその「おこだわり」の意味、俺に教えてくれよ!

認知症 こだわり

この記事タイトルは、清野とおる氏の「その『おこだわり』、俺にもくれよ!!」から来ているのですが、日常においてこだわる必要のないモノや人に対してスポットを当てるマンガです。こだわりに「お」をつけて、「おこだわり」とするところが、天才だなぁと思います。

さて・・・

うちの認知症の母も、この「おこだわり」が多いです。ここ1年やたらと増えてまして、昔はそんなでなかったのに・・・と思える「おこだわり」が連発しています。例えば、

■牛乳は温めないと飲めない

わたしは牛乳は好きなのですが、ホットミルク単体はちょっと苦手です。1年前くらいからでしょうか、突然母は牛乳を温めないとダメになってしまいました。そう思っているので、わたしの牛乳も勝手に温めてしまいます。

くどひろ
スーパーの牛乳って、ふだんどこにあるか分かる?

と質問すると、母は冷蔵庫で保管されていると理解できます。しかし翌朝、電子レンジの中には牛乳の入ったコップがあります。

■灯油ファンヒーターは、一番低い温度でしか使わない

わが家の台所だけは、未だに灯油ファンヒーターを使っています。築50年近いので、ハイパワーで暖めないと台所は冷えたままです。しかし、母はもっとも低い12℃くらいの設定で、チョロチョロと暖めます。それでは意味がないので、わたしがしれっと30度に設定するのですが、母は気づくと12℃に戻してしまいます。

母のシャルコーマリートゥース病は、足が冷えると温まるのに時間がかかるので、冷えないように台所を暖めるのですが、それでも一番低い温度に設定してしまいます。母に指摘したこともありますが、今はしれっと温度を上げます。母と息子で、温度ボタンを押しあってます(笑)

■チラシの裏紙をメモ帳にする

チラシの裏紙をメモ帳にするご家庭は多いと思うのですが、母はひたすらチラシを折り続けます。(記事下写真)全く害はないのですが、あまりに折るので使い切れないほどの量になります。そこで母がデイに行っている間に、メモ帳をわたしが廃棄します。手のリハビリになるからいいのですが、写真を撮ろうとした日に限って、量が少なかった・・・

■目玉焼きは黄身しか食べない

以前の母は目玉焼きはすべて食べる人だったのに、最近は黄身だけを食べてあとは残してしまいます。なぜか聞いてみると、なんか気持ち悪いという答えが。なんでそうなってしまったのか・・・

他にも、鶏肉は食べない、赤い箸は仏壇用だから使わない、コーヒーはクリープ以外は使わない(マリーム、ブライトのような他ブランドはダメ)など、列挙するとこんなにあることが分かりました。

ちなみにわたしはどう生活しているかというと、これらに順応しながらしれっと生活しております。尊敬する川崎幸クリニック院長・杉山孝博先生の「おこだわり」アドバイスのおかげです。

おこだわりに対する杉山孝博先生のアドバイス

あるひとつのことに集中すると、そこから抜け出せない。周囲が説明したり説得したり否定したりすればするほど、逆にこだわり続ける

杉山先生提唱の認知症をよく理解するための9大法則・1原則の中の第6の法則「こだわりの法則」の一節です。こういった場合、対処方法はいくつもあるのですが、わたしが採用しているのは「長期間は続かないと割り切る」、「関心を別のことに向ける」というものです。

以前の「おこだわり」で困ったのが、薄着のまま極寒の外に飛び出して足が不自由なのに雪かきを頑張るというものでした。骨折の恐れもあるし、風邪もひくので困っていろいろ対策したのですが、2年くらいでやらなくなりました。

これらの「おこだわり」は、実はそんなに困ってません。杉山先生のアドバイスを知っていたからというのもありますが、ただ気になるのは「おこだわり」が増えているということです。

その「おこだわり」の意味、俺に教えてくれよ! と正直思いますが、「おこだわり」がどれだけあるか調べてみたら結構あって、その中で生活しているんだぁなと改めて思いました。

今日もしれっと、しれっと。

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認知症 こだわり
■わたしの1作目:認知症専門医・名古屋フォレストクリニック河野和彦先生推薦

4 件のコメント

  • この様なこだわりは、前頭葉症状と考えて良いと思いますよ。おそらく大脳辺縁系が関与している行動と思われます。小さな子供が、大人から見るとガラクタを大切な宝物とするのも、同じ現象でしょう。ある日突然関心が無くなることも、同じでしょう。ゴミ屋敷の持ち主が、前頭側頭型と考えられるケースが少なくないのですが、外でこだわった物を見つけると、家に運びますが、家に持ち帰ると関心が無くなってしまう様です。これも前頭葉症状と私は、考えて居ます。

  • 小関先生

    はい、前頭葉症状と考えております。ゴミ屋敷の持ち主の話が、なるほどと思いました。そういう発想がまるでなかったので、目からウロコでした。

  • 母も毎日のようにデパートに行き、栗饅頭を6個入り一袋買って帰り、封も明けず、家の中のあちこちに置いてあり、私が回収して、ご近所に食べてもらったり、老人会でおやつにしてもらっておりましたが、嘘みたいに今はタクシーでの外出も栗饅頭を買ってくることは無くなりました。

  • はるちゃんさま

    栗饅頭ですか、いろんなケースありますよね。うちもフードバンクや子ども食堂への寄付を検討しようと思ってますが、検討したあとなぜかたくさん買ってこなかったりと・・・嘘みたいになくなりますよね、よく分かります!

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    ABOUTこの記事をかいた人

    1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。なないろのとびら診療所(岩手県盛岡市)地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護2)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年悪性リンパ腫の父(要介護5)も別拠点で在宅介護したが死去。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得 (廣済堂出版)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)