「認知症の親を東京へ呼び寄せる」 絶対反対!な3つの理由とは?

認知症の母(70歳)と祖母(90歳)を遠距離介護するようになって、1年がそろそろ経過します。祖母がもし亡くなってしまった場合、母は完全に1人きりになります。(現在も祖母は入院中なので、実質1人ですが)

遠方の地方に住む両親と、東京で働く子ども という家庭はめちゃめちゃ多く、そんな家庭で必ず1回は考えるのは、

「遠方の両親を、東京に呼び寄せるかどうか?」

だと思います。1年間遠距離介護してみて、またいろんな介護セミナーに参加してみて分かったのは、「無理に両親を呼び寄せることは、絶対反対!」だ ということです。なぜそう思ったのか?3つほど理由あります。

新しい土地で生活していく両親の精神的負担

わたしが上京したのは18歳の時でしたが、東京へ行くというドキドキ感がハンパなかったのは、今でも覚えています。新しい土地になじめるか、方言ははずかしくないか、通勤・通学ラッシュは大丈夫か、などなど挙げるとキリがないくらい、不安でいっぱいでした。ただ若かったので、不安と同じくらい期待はありました。

これを、認知症の70歳の母に当てはめるとどうでしょう?新しい土地、言葉、ご近所さん、友人がゼロになる、車社会から電車社会・・・とても70歳で対応できるものではありません。ましてや認知症です。変化にとても弱い母ですから、パニック状態になって、認知症が一気に進行してしまいます。

介護サービス上の不利を強いられる

1つに特別養護老人ホームの順番が、親と健康な子どもが同居しているならば、永久に順番が回ってこない可能性があります。優先順位は低く設定されます。

2つ目には、介護保険サービスの利用が制限されてしまうという点です。うちは母1人で住んでいるので、介護保険のサービスを使えています。今お願いしているのが、ゴミだしと買い物ですが、家族同居ならば利用できません。

 

自分自身のため

上記、1.2.は最終的に誰が負荷を強いられるか?というと、それは親を東京に呼び寄せると判断したあなた自身の負荷になります。施設に預けることも、介護サービスも利用できない。そして環境の変化にとまどい、認知症が進行していく・・・そういった事まで予測して、親を呼び寄せているならばOKなんですが。

先日参加した遠距離介護セミナーのパネラーの方も、「親を呼び寄せるという最悪な選択をして、後悔している」 と言ってました、遠距離介護コミュニティーNPO法人パオッコの代表である太田差惠子さんも、「最悪のパターン」 と言い切っています。

介護の都合上、どうしても自分の身近で と考える方も多いと思いますが、ぜひ 「当人がどうしたいか」 を尊重してあげてください。無理に東京に呼び寄せて、いい事はないです。うちの母に聞いたところ、「あり得ない」 と言われてしまいました(笑)

両親を遠距離で面倒を見る時、一番負担になるのは 「交通費」 というアンケート結果が、パオッコさんのデータであります。わたしの記事ですが、月10万円の自己負担を今は0円にしました、こちらも参考になさってください。

【遠距離介護の交通費問題】どうやって月10万円の交通費を節約したか?

2013.03.28

今日もしれっと、しれっと。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。なないろのとびら診療所(岩手県盛岡市)地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護1)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年悪性リンパ腫の父(要介護5)も別拠点で在宅介護したが死去。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得 (廣済堂出版)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)