「わたしも認知症、遺伝しちゃうんじゃないの?」が現実になった 「絶望の村」 のはなし

うちの母(70歳)の口ぐせで、

『わたしが認知症になったのは、母さんの遺伝のせいだよ~』

祖母(90歳)も確かに認知症なんですが、わたしはこの口ぐせに対する回答を、

『遺伝は関係ないよ~、でもばあさんも母さんも、とにかく ”人に会わない” ってところは似ているから環境の問題でしょ』

といいます。この会話も何十回も繰り返していますが、この話をするたびにいつも思う事があります。

『あれ?これって、自分も認知症、遺伝するんじゃないの?』
『遺伝は関係ないって言っては見たものの、実際のところどうなんだろう・・・』

何十回もそう思いながらも、すぐ忘れ日々過ごしていたわけですが、つい先日読んでいたクーリエ・ジャポン(2012年12月号)が、その不安をあおりにあおってくれまして・・・その記事とは?

40代で住人の半数がアルツハイマーを患う 「絶望の村」

原文のまま、一部抜粋します。

コロンビア北西部のアンティオキア地方にあるヤルマル村では、多くの村人が若年性認知症の家族を抱え、絶望的な気持ちで生きている。驚くことに、この村の住民の半数が40代で「早期アルツハイマー型認知症」 を発症し、60代を前に亡くなっているのだ。(一部略)では、この村に何世代もわたって患者が多いのはなぜか。

その理由は、遺伝する確率が高い病であることに加え、山間の僻地であるこの地方では血縁的に近い男女が結婚を繰り返してきたことだと考えられている。片親が早期アルツハイマー型認知症の場合、その子供が同じ病を発症する確率は50%、両親とも患っていた場合は75%にも上る。そのため、両親ともこの病を発症した若者のなかには将来、子供を持たない事を決意する人もいる。

この村にアメリカが注目して、新薬の治験を行っているそうで、新薬の開発に期待を寄せている というのがオチなんですが、最初にこの記事を読んだ時は、え゛~ という言葉しか出てきませんでした。うちは若年性認知症ではないけど、祖母、母と連続で認知症ならば、自分も遺伝しちゃうんじゃ?? 妙な記事を目にしてしまったなぁ~ 自分にも関わることなので、もうちょっと深く、認知症と遺伝の関係について調べてみました。

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若年性認知症は、遺伝の影響あり?

調べてみると、「若年性認知症については、遺伝の影響がある」 と書いてるものが多かったのですが、いろいろ意見があって、実際のところよく分かりません。となると信じるべきは誰か・・・・、そうだ!わたしが読んだ認知症の本の中で一番好きで、一番役にたっている、川崎幸クリニック院長・杉山孝博先生は何か言ってないか・・・・・・・でありました!若年性認知症、とそれ以外の認知症の両方についてコメントされています。

若年発症のアルツハイマー病の中で遺伝が疑われる家族性アルツハイマー病は1割に過ぎない。しかもそのうち遺伝子変異が明らかになったものは半分程度といわれている。従って、相談者に対して私は?「遺伝性は深刻に考えなくてもよいでしょう」?と答えている。加齢の影響の大きいアルツハイマー型認知症については、遺伝的な要素は少ない?と考えてよい。ただ高齢になればなるほど認知症の発症率が高くなるので、長寿の家系ほど認知症になる人の割合は当然、多くなる。

そして最後に、このように締めくくってます。

「先のことを心配するより、長い人生を生き甲斐を持って楽しく過ごすためにはどうしたらよいかを考えた方がよいでしょう」?

さすが杉山先生、ステキなオチです。ということで、わたしも遺伝の心配することなく、楽しく過ごしたいと思います。杉山先生のコメントを、さらに詳しく読みたい方は、下記リンクからどうぞ。

No.45?遺伝で発症、ごく一部-心配するより人生楽しく | 公益社団法人認知症の人と家族の会No.45?遺伝で発症、ごく一部-心配するより人生楽しく | 公益社団法人認知症の人と家族の会

 

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。ものがたり診療所もりおか地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護1)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年より悪性リンパ腫の父も、別拠点で在宅介護中。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得 (廣済堂出版)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)