認知症のスペシャリスト 「認定看護師」 を知ってますか?

「認知症看護」 のスペシャリストである、「認定看護師」 という制度があることを、みなさんはご存知ですか?

全国にわずか345人しかいないので、「認知症看護」の 「認定看護師」 さんに出会える確率はものすごく低いです。もし、「認定看護師」さんが、自分の担当になってくれたら、それはものすごくラッキーな事です。

認定看護師とは

「認定看護師」は、看護師として5年働き(専門分野で3年以上)、その後半年間の研修と実習を受けて、日本看護協会の試験にパスするとなれます。その後も、5年毎の更新があります。認知症以外にも、緩和ケアであったり、訪問看護の分野であったりと21種類もあります。その道のスペシャリストであることは、間違いないです。

わたしも気づかなかったんですが、”がん性疼痛看護” 認定看護師 さんに以前お世話になってました。1年前に祖母が子宮頸がんで入院した時に、何度も電話したり、訪問したりした看護師さんがいました。この難しい名前は、要は 「がんの痛みを和らげる」 スペシャリストで、その対応力に脱帽したのを覚えています。

「認定看護師」 の実習をみて、認知症介護を考えた

わたしが見たのは、NHKの番組 「埋もれた心、掘り起こして」 という番組です。秋田県から東京へ来て半年間、「認定看護師」 になるために、認知症患者との苦労の日々のドキュメントです。重度のアルツハイマー型認知症の、男性患者が相手です。

「徹底した観察を基に、見えづらい患者の想いを掘り起こしていく」

と、ナレーターの石田ゆり子さんが言ってましたが、実際に家族でない看護師さんが、日々の激務の中で徹底した観察をするとなると、とても大変なことだよなぁ・・というのが、第一印象でした。家族ですら、徹底した観察はできないのに、すごい実習をするんだなぁ・・・と。しかも、半年間です。

認知症患者が相手なので、「その人が何を言っているか?その行動にどういう意味があるのか?」 さっぱりわからない事があります。わたしなんかだと、そういう場合は、

「そうだよね~、わかるわかる」

と分かってもいないのに、とりあえず相づちを打つんですが、この実習では ”その行動に隠れた想い” を徹底的に探していくんです。

介護しているみなさま・・・これできますか?

決して認知症の方からは、言葉では引き出せません。ひたすら観察し続けて、その深層心理をつかみとるんですよ。この女性の看護師さんも最初は苦労されて、涙を流していました。ところが あること に注目することで、重度の認知症患者さんとの距離をぐっと近づけることができたのです。

その あること を、実習の最後にプレゼンテーションされてました。全国に345人しかいない、「認定看護師」。この経験を伝えていくという役割も担っているので、経験を言葉にすることが大切なんだそうです。

あること ってなに?

「心地よさ」 に注目したことで、適切な看護にたどり着いた という分析 をされていました。

本人が好む活動を取り入れたり、居心地のいい場所や椅子で過ごす、適度な刺激を受ける(散歩)などがいいと。コミニケーションは言語も大切ですが、タッチしたり表情などの非言語コミニケーションも重要だということでした。非言語に関しては以前ご紹介した、フランス生まれの認知症ケア 「ユマニチュード」と同じですね。

認知症の親を東京へ呼び寄せる ことを反対する!っていう記事を以前書いたんですが、これも結局は 「心地よくない」 んですよね。ストレスを与えない、日々穏やかに過ごしてもらうっていうのは、認知症にとってものすごく重要なことなんだな! と今回改めて気づきました。

担当の看護師さんが、認知症の 「認定看護師」 さんだったらラッキーですね。

今日もしれっと、しれっと。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。なないろのとびら診療所(岩手県盛岡市)地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護2)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年悪性リンパ腫の父(要介護5)も別拠点で在宅介護したが死去。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:がんばりすぎずにしれっと認知症介護 (新日本出版社)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか