「アルツハイマー型認知症」 か 「ピック病(前頭側頭葉変性症)」 その違いについて

うちの母(70歳)は、今までアルツハイマー型認知症だと思って、1年間過ごしてきました。

つい先日の診断結果で、「ピック病(前頭側頭葉変性症)」 の疑いがあるということで、コウノメソッド実践医からピック病の資料を頂きました。その内容を、こちらでシェア致します。

pick

ピック病(前頭側頭葉変性症)とは?

ピック病は4大認知症(アルツハイマー型、脳血管性、レビー小体型、ピック病)と言われ、行動や性格の変化がサインと言われます。9つの主な特徴について、具体的に説明していきます。

反社会的行為

・わが道を行く行動がみられる
・人のいう事を聞かない自分勝手な行動
・他人の物を勝手にとって持ってきてしまう(指摘を受けても悪気がない)
・他人のおかずを勝手にたべる
・平気で痴漢、放尿をする
・運転の際、交通違反や事故を繰り返す

母は 「人のいう事を聞かない」 という点があてはまります。わたしが冷たい牛乳をお願いしても、絶対に温かい牛乳を持ってきます。寒いからコートを着て!とお願いしても、汗をかくからと薄着です。なので、年中風邪をひきます。

とはいえ、反社会的行為というレベルには達していません。

常同行動(特定の行為、行動を繰り返す状態)

・繰り返し膝をこすったり、パチパチと手を叩くような単純な運動を繰り返す
・何を尋ねても、自分の名前、生年月日など同じ語句を答える
・大雨や大雪のような通常出かけないような天候でも、毎日決まったコースを散歩する
・時刻表的に毎日決まった時刻に行動する
・決まった少数の食品や料理ばかり食べたり、作るように要求する
(女性の場合は、いつも同じものを買ってきたり、同じものを料理する)

母は、「決まった行動をとり、同じものを料理する」 というのが当てはまります。

病識の欠如

・自分が病気であることの自覚がないため、通院、介護サービスの利用を拒否

被影響性の亢進(刺激に影響されやすい)

・外の刺激に対して容易に反応する
・物の価値、意味、危険性が分からず、目に見えるものに触れる
・張り紙や時計の時間など、目に入る刺激にたいして大声で読むことがある
・相手の動作、表情を真似する

性格の変化、感情の変化

・場の雰囲気をよめず、情緒的な交流が難しい
・表情の変化がない、無表情
・おちゃらける、はしゃぐ
・スイッチが入ったように怒る
・不機嫌で、横柄

注意力、集中力の低下

・落ち着かず一つの行為が続けられない
・なかなか座らない

3.~6.については、うちはどれも当てはまりません。

 

自発性・意欲の低下

・家事をしなくなる
・入浴、散髪、歯磨きをしなくなる
・着替えをしなくなる
・質問しても真剣に答えない、考えずに即答する

母は何か月も入浴していません、散髪も強制的でないと行きません。人の質問に、食い気味に回答します。

失語症

食・性行動の異常

・食欲が変化し、たくさん食べる。隠れて食べる、盗んで食べる
・病的に甘いもの、濃いものを好む
・性的な亢進

「アルツハイマー型認知症」 ではない? と診断された理由とは?

長谷川式認知症スケールの問題に、このようなものがあります。

「これから言う3つの言葉(サクラ、猫、電車)を言ってみてください。あとの設問でまた聞きますのでよく覚えておいてください。」

この設問は遅延再生といい、アルツハイマー型認知症の人は2個以下しか答えらないことが多いんだそうです。しかし、うちの母はずっと3個とも正解で、先生がひとつひっかかっているのは、これです。

時計描画テスト(時計の絵を書き、最後に10時10分の針を書く)も、うちの母はなんなくクリアしてしまいます。これもアルツハイマー型認知症の方はうまく書けないので、ここでもひっかかります。いずれにせよ認知症であることは確かですが、ピック病が確定すると、ケア方法や治療方針も変わるので、また一から勉強です。合併型もありますしね・・・・奥が深いよ、認知症!

今日もしれっと、しれっと。

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26 件のコメント

  • さっそくのピックの記事ですね!
    うちの母がピックっぽい、と感じたのはまず
    「道に迷わない」「子供っぽくなった」という点でした。
    それと、「反社会的行為」とするとそれほどあてはまならないのですが
    「脱抑制」と考えるとあてはまることがいろいろとあります。
    (思ったらすぐに行動するのでおそろしくせっかち、
    ほしいと思ったら買ってしまうので買い物過剰、など)
    私もすこしずつ勉強していきたいと思っています!

  • ゆきこさま

    早速の記事です!(笑)

    次回は2月上旬の受診なので、そこでピックかどうかをもう一度見極めることになりそうです。
    次はピック病のケアについて書きますね。

  • うちの母も当てはまる項目ありますねえ。でも長谷川式で遅延再生が0か1だから・・・
    当てはまる行動は
    1.反社会的行為
    ・わが道を行く行動がみられる(私が寝ていてもおかまいなしに散歩に行こうという)
    ・人のいう事を聞かない自分勝手な行動
    ・他人のおかずを勝手にたべる(帰宅していない人の分も考えないでたべてしまう)
    2.常同行動(特定の行為、行動を繰り返す状態)(財布の中身を入れ替えて違う財布にいれる)
    4.被影響性の亢進(刺激に影響されやすい)
    ・外の刺激に対して容易に反応する(電子レンジの音)
    ・おちゃらける、はしゃぐ
    6.注意力、集中力の低下
    ・落ち着かず一つの行為が続けられない
    ・なかなか座らない
    7.自発性・意欲の低下
    ・入浴、散髪、歯磨きをしなくなる
    ・質問しても真剣に答えない、考えずに即答する
    9.食・性行動の異常
    ・食欲が変化し、たくさん食べる。

    まあもともと母の性格だったようなところもありますが・・・。
    ゆきこさんの「前頭側頭型認知症」 これもだいぶ近いものがありますね。
    ピックだったらアリセプトはよくないんですよね・・・。でももう一年ずっとアリセプト5mgです
    近くにコウノメソッド実践医がいればなあーと思う日々です

  • ゆきこさま

    資料ありがとうございました!

    こちらの資料のほうが詳しくていいですね、こちらも参考にさせて頂きます!

  • syumitektさま

    いつもコメントありがとうございます!

    アリセプトを服用されているんですね。わたしも最初アリセプトを処方されるものと思っていたら、最近は後発のレミニールを
    使われるお医者さんが増えていると、かかりつけ薬剤師さんに言われました。先生は、「アリセプトはピンポイントに効き、レ
    ミニールはマイルドに幅広く効く」と言ってました。

  •  今日も母はこちらがまじめに心配していろいろやっているのにふざけています。前頭側頭型認知症で確定なんじゃないかなー と思っています。真面目に話してるからふざけないで というと「ヒャー」と言っておどけます。ホントイライラします。  医者変えたいです・・・。

  • syumitektさま

    コウノメソッド2014にあるピックスコアをご自分で採点してみてはいかがでしょうか?

    ピックスコアで4点以上ならば、90%の確率でピックらしいです。ピックの場合はお薬はウインタミンみたいですね。
    うちも来月受診したら、このお薬を処方されるか、フェルガードのみの継続になるのでは?と思っています。

  • こんにちは
    うちの母(76)は、くも膜下のクリッピング手術を60代でしてから、妄想ひどくなりました。

    3つの病院でアルツハイマーと診断されました。

    私も河野医師の本を読んで、名古屋のフォルストクリニックに連れていき、診断はピック病。

    今は、フェルガード100Mとウインタミンとセルネース服用してます。

    妄想は落ち着きましたが、無くなった訳ではありません。

  • けろよんさま

    コメントありがとうございます!

    フェルガード100Mを飲まれているんですね。ピック病だと単純にフェルガードBという知識しかなかったので、そういう
    組み合わせもあるんだなぁ~と勉強になりました。

    コウノメソッドの本家での受診、うらやましいです!

  • 今日コウノメソッド実践医に受診してきました。 最初は「今の薬のままでいいんじゃないかな」と言われたのですが だったら来た意味がないので「脳血管の薬はもらえないんですか?」と聞いてみたらCTをとることになり(前医者は紹介状かいてくれましたがCTもMRIもつけてなかったのです)、その結果「あまり脳の萎縮は強くない」「ピックっぽい感じはするけどまずメマリーが多すぎるんじゃないかな」ということでメマリーの減薬からスタートです。

    メマリーによる興奮には抑肝散も聞かないそうで・・・
    まず薬を減らしてみる、さすがコウノメソッドです。
    最初は来た意味がなかったかなーと思いましたがちゃんと質問を聞いてくれる先生で
    よかったです。

  • syumitektさま

    そうですね、まず薬を減らすという発想にならないですもんね。
    先生によるストレスって、介護者にとっては相当大きいものだと思うので、まずは質問を聞いてくれる先生であってよかったです!

  • 母のピック化がどんどん激しくなっています。
    普段怒ってなくても脱抑制ですし、スイッチが入った時の怒り方が激しいです。
    まだメマリー減薬一週間なのですが、5にしてみようと思います。
    怒ると「実家に帰る」となるのでどうにかしないと徘徊もしくは叔父に迷惑がかかります。
    一週間ぐらい5を夜に飲ませるのでどうにかなれば と思います。
    それでもだめなら早めに受診して、メマリー中止、ウインタミンとフェルガードみたいにしてもらおうと想います。
    いやホントピック化というか、アリセプトで興奮していた時代を思い出します・・・。

  • syumitektさま

    うちはテンションが高い時期にウィンタミン投与で、寝てしまいました。4mgとかなり少量だったのですが、薬剤師さんが寝るかも?言ったとおりになってビックリしました。少量なので、そこまで効くかな?と先生は言ってました。ちょっとの量の違いで変化ありますよね、まずはメマリー減で変わるといいですね。

    来週病院に行きますが、うちはやる気がない方が強くなって来ているので、次なる手について先生と話し合うつもりです。

  •  母が便秘していて原因のひとつかも知れない抑肝散をやめていたら、メマリー7.5でもちょっとピックっぽくなってきています。 とりあえず主治医に確認してメマリーを5にしました。
    今の主治医はなるべく薬を増やさない主義なのはいいのですがあまり薬がでないのもそれはそれで不安ですね・・・。
     ちなみに今日母と久々にオセロをしようとしたら「黒と白にわかれている」「相手の色を挟む」までは理解できたのですが、「対戦であること」や「挟んだらひっくり返す」ことは理解できず、一人用ゲームになってしまいました。 あまりに勝手に動かすので途中でやめてしまいました。 以前は言われたままに動かすだけでだんだんわかっていった感じだったのですが・・・。 

    やっぱり「自分勝手」なピックですね。こうなるとルールが理解できているか確認する前にこっちが参ってしまいますけど・・・。

  • syumitektさま

    ピックならではの暴走といいますか、確かに自分勝手ってありますよね。うちは最近は少し収まりました。

    お薬を増やされる一方なお医者様がたくさんいらっしゃるのでそれよりかはいいですが、介護者としてあの短い診療時間でいかに症状をきっちり伝えるかですよね。こちらから見れば1人の先生ですが、あちらから見るとたくさんの患者さんのひとりなので、いつも診察前はいう事を整理してから行ってます。

    今週かかりつけ医のところへ行きますが、うちはグルタチオン注射で元気を出す治療が最近はメインになっています。最近お薬は最低限キープできていればいいという考えでやっていて、生活パターンや活動量ばかりに注目していてブログもそういうタッチのものが多くなりつつあります。次の手が見つかってないんですよね・・・ピックっぽいところもあるし、アルツハイマーっぽい挙動も示すし難しいです。

  • メマリー5にしたらまた落ちこんできました。
    フェルガードLAを試せるかな?とも思ったのですが、泣きだしたり、誤認妄想が進んでしまって我家が旅館に?なってしまいました。夜だったのでフェルガードを飲ませるのもどうかと思いメマリーの増量に頼りました。
    また明日から易怒な日々なんでしょうねー・・・。誤嚥もあるのでフェルガードLAを飲ませたいのですが・・・中々難しいです。 今度実践医の診察で「誤嚥があるのでフェルガードLAを飲ませたいけど興奮すると思うので(実際粒タイプで興奮します)抑肝散以外の抑制系薬剤もらえないか聞いてみたいと思います。 ダメっぽいかな・・・

  • syumitektさま

    わたし自身が介護者として何が許容できて、何がだめなのかという視点で考えるようになってます。
    (今度記事で書くかもしれません)

    昔は暴走する母をなんとかしたいという思いが強かったのですが、先日失禁して寝てばかりになって鬱状態になった母を見てからはピックOKと思えるようになりました。妄想も暴走も、落ち込み過ぎる状態に比べればなんてことないと思えるようになりました。成長しますよね・・何かあると。

    といいつつも、syumitektさまのようにわたしもいろいろ試す事は今後もやります。日清オイリオのメモリオンという中鎖脂肪酸を含むソフトゼリーを来月は試してみます、(ココナッツオイルカプセルと悩みましたが)何か変化があるといいんですが・・・

  •  母の誤認妄想が進んできたようです。今までは 母「実家に帰らないといけない」 私「好きなだけいていいよ」 母「帰らなくていいの?」と「帰りたくない感じ」だったのですが、
    今日母が「早く叔父に話してね」と帰るのが当然というような口調でした。

    帰りたくない が 帰るのが当然 に変化してきているみたいです。
    誤認妄想が現実より強くなってきているみたいです。
    母が実家で生活しだす日も近いかもしれません・・・。

  • syumitektさま

    妄想も同調すると落ち着くと本に書いていますが、それが何度も何度も繰り返されると逆に介護者が落ち着かなくなりますよね。

    亡くなった祖母は最期まで病院を家と勘違いしてましたが、これはあきらめもあって最期まで同調できました。母に関しては、同調と説得を繰り返しながら、記憶の奥底に定着するのを待つという感じでやっています。まだ定着する場合があるので、そういう時に少し可能性を感じてしまいます。

  • 母の症状で認知症だから当然だろう、と思っていたいくつかの症状がどうやらピック病の症状みたいです。

    考えることができない、自虐的になる(メマリー5の時の母です)、依存心が強い などです。
    コウノ先生のお言葉なので間違いないと思います。
    こちらのブログで診察された人と同じようです。
    http://ameblo.jp/snoowoo/

    そして「アリセプトはピックを悪化させる」とも・・・。もし母がアリセプトのせいでテスト1桁まで悪化していたのだとしたら。前の主治医に呆れます。
    ポジティブに考えればもういかなくなったのでよかったと思いますけど。

  • syumitektさま

    そうですね、ポジティブに考えるべきですよね。そこに気づかずにずっと信じて介護している方って、相当数いらっしゃるはずです。介護者も常に勉強するって、やはり大切なことだと再認識しました。

  • 最近、母の過食が強くなり、ほっておくと二三人分食べて下痢からの便失禁をするようになりました。そして味付けの濃いものや甘いもの、糖質の多いものを好むようになりました。
    ピックが進んでいるようです。
    糖質についてはブドウ糖がたりないのでココナッツオイルでどうにかならないかなと思っています。
    メマリー5で傾眠、失語が治らず、メマリーを10にしたら少し失語がよくなりました。

  • syumitektさま

    うちは最近ほとんどお薬もサプリメント、その他に関してもここ2年くらいは同じものを続けております。ココナッツオイルはある油を使って、中鎖脂肪酸を摂取してもらっています。メモリオンはたまにですが食べてもらっています。syumitektさまのお薬変遷を他の介護者や別の医師に話したら、研究熱心さにきっと驚かれるでしょうね。

  • ご無沙汰してます。最近は母の傾眠に手を焼いています。リバスタッチというか認知症の薬(レミニールもダメ)全般で傾眠します。デイのない時、リバスタッチがキレると起きやすくなりますがボケ度合いはひどいです。今日は起きて何故か布団をもってうろうろしていました。

    傾眠覚悟で貼っておくしかなさそうです。
    食事も箸で掴んだ分だけ食べるピック食いがでて、こちらで調整しないといけない感じです。
    シチコリンをあげたりしてもどうもイマイチですね。 
    まだまだ試行錯誤が続きますがなんとかやってみます。

  • syumitektさま

    ブログで紹介したのですが、プレタールでおなじみの平川亘先生の新刊がお薬についてかなり細かく書かれていて参考になるのでは?とちょっと思いました。高い本ですが、ちょっと本屋さんでめくってみるといいと思います。

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    1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。ものがたり診療所もりおか地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護1)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年より悪性リンパ腫の父も、別拠点で在宅介護中。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得 (廣済堂出版)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)