セカンドオピニオンを利用している人はたった2割という現実

セカンドオピニオン

厚生労働省の調査によると、セカンドオピニオンを利用したことがある人の割合は22.4%だそうです。利用した人に役立ったかどうか聞くと、86.1%の人が役立ったと答えてます。

このブログは認知症の話題に触れることが多いので、このデータも認知症?と思われるかもしれませんが、すべての病気のお話です。

なぜセカンドオピニオンを利用しないのか?

自分が患者として病院に通っている場合、担当医に気兼ねするために利用しないんだそうです。わたし自身はというと、セカンドオピニオンを利用した回数は5回です。

一度診てもらって、一定期間経って治らなければ次の病院に変えます。ちなみにセカンドオピニオンを利用する時は、最初の病院には戻らないという不退転の決意です。チキンなわたしは、やっぱり気兼ねしちゃいます。

役立ったかという質問に対しては、100%役に立った!と回答できます。一番変えて良かったのは、歯医者です。わたしは親に似て虫歯体質で、年中歯医者に通っていました。

あまりに疲れるしイヤになったので、別の歯医者に行ったら予防歯科という発想を教えられました。それからというもの、虫歯通院はなくなり、病院を変えてよかったなと本当に思いました。1週間近く40度の熱で苦しんだ時も、我慢できず病院を変えたらすぐ治りました。

認知症の医者選びの時には、セカンドどころかサードオピニオンまでいって決定しました。

カルテ開示を請求されたら、医者は開示しないとダメ!

ちなみにカルテ開示義務というのがあって、患者の4割はこの事実を知らないそうです。実際開示を求めた人はわずか6%。わたしも知りませんでした。最初のものわすれ外来の先生のカルテ、実は見たいんです。なぜかというと、先生が変なところでカルテを書く人だったからです。

先生:「ふむふむ、東京から8時間近くかけて深夜バスで来たのね」

先生:「カキカキ」

わたし:「母が1分おきに、同じことばかり言うんですよね。認知症ではないかと」

先生:「・・・・」

わたし:「(心の中で)いやいや!カルテに書くのはむしろこっちでしょ!」

意味不明なところでペンを走らせる先生だったのと、「本人連れてこなきゃ意味ないでしょ」 と怒られたこともあってセカンドオピニオンを利用したんですが、先生との相性ってめちゃめちゃありますよね?

認知症でコウノメソッドを学んでからというもの、勉強癖がついてしまったわたしです。先生の一挙手一投足がすべて気になるようになりました。

どこでカルテを書き、どこで反応し、どういったアドバイスをもらえるか・・・認知症介護するまでは、医者のこんなところ気にもしてなかったな、得られるものってどこにでもあるんですね。

認知症においては、セカンドオピニオンは積極的に利用すべきです。比較すると本当に分かります、医者の違いが。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか