祖母は認知症で身体拘束をしているんですが・・・のはなし

祖母(89歳)は子宮頸がんのステージ3aで、進行が進んでしまっている認知症です。

字にすると、『あら、大変!』 って思ってしまうんですが、今は本人は至っておだやかに暮らしています。以前医師から言われた、余命半年もクリアして、わたしの見立てでは、2,3年?いや、100歳まで?なんて期待してしまうぐらい、元気です。

そんな祖母ですが、この半年間で病院が延べ4か所。その都度、家族としてサインをしたものがあります。それは・・・

身体拘束に関する同意書

どの病院でもサインしたのが、『身体拘束に関する同意書』 です。最初の頃はこの同意書を見た時に、なんて言うんでしょう・・・・ものすごくいやな感じがしたのを覚えています。でも入院生活をしていく中で、看護師さんから祖母の報告を聞くと、この身体拘束には意味があるんだと。

祖母が受けた身体拘束を3つ挙げると・・・

1.子宮頸がんで認知症だが、いたって元気。勝手に出歩くため、柵でベットを囲った(転落防止)
2.大腿骨を骨折した時の手術で、点滴を打つ機会があった。違和感から点滴を抜くので、ミトン型手袋をつけた
3.車椅子に乗せても、自分で動いて落下するため、ベルトで車椅子に固定をした

身体拘束とは - 特定非営利活動法人 全国抑制廃止研究会身体拘束とは – 特定非営利活動法人 全国抑制廃止研究会

こういった身体拘束は、本人や家族への精神的な悪影響であったり、認知症がさらに進行してしまったり、身体機能が低下したりというマイナス面が指摘されています。人間としての誇りや尊厳まで失われると言われることもあります。

認知症患者だと、身体拘束した場合に本人が 『なぜ、拘束するの?』 という感じで、理由が分かりません。でも違和感だけは感じるため、不安になります。不安って、認知症にとってはいけないものなので、さらに認知症が悪化したりします。なので、身体拘束というのは基本は、次のようになってます。

人権侵害と言われる身体拘束

「身体拘束における禁止規定」というのがあって、基本的人権として行動の自由は保障されないといけないという理由からだそうです。例外規定があったり、病院はいいけど、介護施設は原則禁止!など、ここでもいろいろと複雑な規定があります。

わたしもその考えは正しい!って思います。人間としての誇りとかも理解できます・・・が、現実問題として、わたしは身体拘束を受け入れ、家族として、成年後見人としてサインをしました。で、身体拘束した結果がこんなです↓

身体拘束したんですが、うちはこんな結果になりました

祖母は結局ベットの柵を乗り越えて、ベットから転落。その結果、大腿骨を骨折、生活の基本は車椅子という形になりました。”身体拘束に同意していても” です。病院と言えど、24時間きっちり看ることなんて不可能です。でも最初は 入院中に起きてしまった大腿骨骨折のはなし で書いたとおり、病院を訴えたい!ぐらいな時もありました。

身体拘束は、ある程度はやむを得ない というのが、患者家族としてのわたしの結論です。祖母の事を考えるとかわいそうな部分もありますが、それでもやっぱり長生きしてほしいと思うので、”安全確保” という意味で拘束は必要とわたしは思います。

でも、うちみたいになっちゃうケースもあります。身体拘束が絶対ではないですが、リスクを減らすための措置とわたしは考えています。点滴抜いたら、そりゃ体に悪い。ベットから落ちたら骨折してしまう、車椅子から勝手に離れたらまた大腿骨骨折してしまう・・・どれも拘束しないとだめです。

必要悪というんでしょうか? 身体拘束なんて言葉、まさかブログにする日が来るとは思ってもいませんでしたが、こういう悩みをもつ家族は、これからどんどん増えていきます。それが日本が向かう超高齢化社会だったりします・・・・と、すごく真面目な文章になってしまいました・・・

今日もしれっと、しれっと。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。ものがたり診療所もりおか地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護1)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年悪性リンパ腫の父も、別拠点で在宅介護したが死去。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得 (廣済堂出版)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)