大腿骨骨折からの寝たきり、そして廃用症候群(生活不活発病)へ

祖母(89歳)が大腿骨骨折から手術を行って、3か月が経過します。

歩くことを目標にリハビリを始めたものの、認知症の祖母・・・リハビリの目的意識が本人にないため、結局は車椅子という選択をせざるを得なかったという事を以前記事にしました。(高齢者の大腿骨骨折と認知症と寝たきりとのはなし)今日はその後、車椅子生活を送りながらも、病床にいる時間が次第に増えている現状のおはなしです。

廃用症候群ってなに?

廃用症候群とは、別名生活不活発病とも呼ばれます。NHKでも以前取り上げてましたが、文字通り生活が不活発になる状態で、わたしに例えると、熱で3日間寝込んだ後に、会社に行こうとしても、なんか寝てばっかりでだるかったから、会社に行こうにもだるくって気が乗りません。これがさらにひどくなったものが、廃用症候群と言えます。

東日本大震災後をきっかけに、歩けなくなる人が3割もいる町があったりと、自然災害がきっかけでなってしまう方もいらっしゃいます。

廃用症候群 - Wikipedia廃用症候群 – Wikipedia

祖母の場合は、大腿骨を骨折してからというもの、病床に居る時間が少しずつ長くなっています。以前ならばお見舞いに行ったら、病床でしゃっきっと起き上がるのが常だったのが、最近では起き上がる事もできなくなってきていて、早いところ退院させたいんですが、子宮頸がんの出血もたまに見られるようで、しばらく様子を見ましょうと、病院側から提案がありました。

病院ではなく、老人ホームで普通の生活に近いことをさせてあげることで、この廃用症候群からの脱却ができるのでは?と思っていて、それをしたくとも老人ホームが空きがなく、ずるずると3か月経過してしまったというのが現状です。

今できることはなにか?

わたしが今やっている事は、お見舞いの回数を増やして、話す時間を増やす事です。認知症なので、毎回わたしが行くと、『誰がきた?』という、きょとんとした表情をしますが、家族では1番病院に行っているので、5秒ぐらいで分かってくれます。

『来てくれるなんて、夢にも思わなかった~』

って、週2、3回通っているのに、毎回言います(笑)話そうとすると、起き上がる意志も見られるので、無理させない程度におきそうならば起こします。今はこれしかできなくって、結構もどかしいです。少し高めな老人ホームへ移せばいいのかな?とか、いろいろ考えてはいるのですが、考えるだけで時間が過ぎていきます。

医師に宣告された余命時期は過ぎ、わたしの見立てではまだまだ生きられると勝手に思っているのですが、それでも与えられた余生は短いので、なんとかしてあげたいという思いだけで、うまくいかないのが現実です・・・・

最近、いろんな方と話す中で、聞いたことがない言葉がよく出てくるので、それを都度ブログにアップしていますが、マニアックすぎるかなぁ・・・・


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか