宮沢賢治が生まれた岩手県花巻市の温泉に全国のがんサバイバー達が集まる!「メディカルスパ花巻トロン」に余命短いと言われた父と行ってきた話

花巻トロン がん 効果

悪性リンパ腫(血液のがん)を標準治療(抗がん剤、外科手術、放射線治療)で治すと、1か月しか命持たないよと父は医師から言われたので、ならば他の方法に賭けてみよう!というのが、最近のわたしの動きです。

「標準治療が全てだ!」という方も多くいらっしゃいますので、そういう方は読まないほうがいいかもしれません。わが家の徹底した「命や生への悪あがき・執着」にご興味のある方、がんとか病気とか無縁の方でも、すごくお疲れの方は読んでみると面白いと思います。

さて・・・

岩手県盛岡市より車で60分ほど南下したところに、花巻市があります。宮沢賢治、わんこそば発祥の地、花巻東高校(日ハムの大谷くん、西武の雄星くんの高校)、池野恋先生(ときめきトゥナイト)などで有名です。

その花巻に、全国のがん患者が目指す温泉「メディカルスパ花巻トロン(以下花巻トロン)」があることをご存知ですか?

みなさんは、湯治(とうじ)知ってますよね?温泉に入って療養することを言いますが、昔から鳥取の三朝温泉や秋田の玉川温泉などは、「難病が治る温泉」としてマスコミ等で紹介されています。わたしも小さい頃、玉川温泉で湯治していた高齢者をたくさん見て「何をやっているんだろう?」と当時は思いました。

天然温泉の湯治と違って、花巻トロンは人工です。なんとなく天然の方がいい感じがしますが、人工の方がいい場合もあります。天然は雨・気温の条件の変化で、温浴効果も変化します。しかし「人工は常に安定した効果を得られるのが花巻トロンのよさ」と職員さんに伺いました。

もともと花巻トロンの存在は、かかりつけ医である松嶋大先生が通っていたので知っていて、もし父の体力が回復するなら、次の選択肢としてはあるかも・・・なんて言ってたわけですが、まさか本当に実現するとは!

わたしは、父と約30年ぶりにお風呂を共にすることになりました。

父はふらふら歩くので危ないのと、転倒防止のための付き添いです。案の定、お風呂での立ち上がりが厳しくて、シャワーヘッドをかけるホルダーを手すりにして、ギリギリ立ち上がってました。2か月前に小腸を切ったときの手術痕が痛々しいです。

トロンとは?

地球上には、今なお放射線を放出している鉱物があります。ラドン温泉なら知っているという方は多いと思いますが、ラドンのうちトリウム系列の鉱物が壊変したものを「トロン」といいます。放射線を浴びると体に悪そうですが、自然界の放射線は低線量(少ない)ので健康に害を及ぼしません。ラドンと比較すると、研究段階ですがトロンの方が約30倍効果があることが分かっています。

トロン浴とは?

このトロンを温浴水に溶け込ませ、密閉された浴室で呼吸したり、皮膚から体内に取り込んで、ほぼ全身の組織に行きわたらせることをトロン浴といいます。

ふつうの浴場の一角に「トロン浴室」という小さな特別部屋があって、浴槽もあります。閉め切った部屋でトロンを浴びるのですが、半身浴が基本です。体力のない方はお湯につからず、椅子で休憩するだけもいいそうです。手足浴や半身浴、全身浴を数分ごとに行ったら、1時間休憩が必要です。その後、また入浴。これを1日3回~8回くらい繰り返します。

トロン製造
(一般的な入浴より、発生する老廃物は数百倍。なので、毎日お湯を交換します。)

トロン浴は連続して入浴したほうが効果があるので、連泊でトロン浴をしているがん患者の方もたくさんいます。お泊りできる部屋は、ほとんど埋まっています。公式サイトで空室状況を確認できますが、かなり先まで予約でいっぱいです。

男風呂の「トロン浴室」では、がん患者の方々が裸の情報交換をしていました。ご自身の病状、現在の治療、病院の口コミ、抗がん剤の副作用、みなさん真剣です。そして外科手術の痕も見えました。お互いの苦労をねぎらっていたのが、印象的でした。生きることに対して、真剣だなぁと思いました。

トロン浴の効用

トロン浴の健康効果を臨床検査した結果、さまざまな医学的効果があることが示唆されています。

がん療養中の方、慢性関節リウマチ、変形性関節症、気管支喘息、高血圧症、腰痛、不眠症、動脈硬化症、糖尿病、神経痛、冷え性、便秘、疲労回復、睡眠改善、発汗作用、老化防止

トロン浴の医学的・科学的根拠(公式サイト)

トロン がん 特性

トロンに入ってみた感想

わたしは塩分の多い温泉に入ると湯あたりして、吐きます。温泉チョイスが難しい体でしたが、大丈夫でした。トロンに入ると新陳代謝が高まり、体力を消耗します。しかもそれを1日数回繰り返すので、めっちゃ汗が出ます。水分補給は必須です。だから1時間休憩が必要です。疲れるので、眠気が襲ってきて寝てしまいます。軽く昼寝をしましたがまだ眠くて、夜はいつもより早く寝て、深く眠り、翌朝はスッキリ目覚めました。今まで入った温泉では、こうはなりませんでした。

まだ1回しか行ってないのですが、また父と行くつもりです。わたしは健康だと思っていますが、「花巻トロン」に入ったあとの疲れ方、汗の出方、深い眠りなどなど、今後何かを予感させるものでした。

そして1時間休憩が何回もあるので、ヒマつぶしも必要かもしれません。お菓子があるといいです。マンガがいっぱいあります、Free wi-fiも飛んでます。いろいろ持ち込んだけど、寝ちゃった!という人も多そうですが。

花巻トロンで出会ったおばあちゃんの話

カッパ伝説のある岩手県遠野市から来たおばあちゃんが、

おばあちゃん
膝が痛ぇくてさ、病院さいったら、注射ばっかり打って。そのくせ、全然治らねの。ここさ春から4か月通ったら、膝痛くなぐなったのよ

体験者の声を取材せずとも、話してくれました。その隣のおばあちゃんも坐骨神経痛のため、通っていて改善途中なのだそう。父も近くで聞いていたので、花巻トロンに通うモチベーションになったと思います。自然と自分の体験を、他の誰かに話したくなる、そんな場所なんですね。

代表の山本幸司さんはがんサバイバー

花巻トロンの代表・山本幸司さんは20代のとき、甲状腺髄様がんを発症、22歳と25歳で手術を受けられました。苦しい手術を繰り返すも、体調は悪化の一途。偶然トロンに出会ったのは2000年で、効果を感じたのだそう。しかし、その施設がなくなったため、縁あって自ら花巻トロンを購入されました。

花巻トロン 末期がん

その後、がんの悪化で意識不明の重体になり、手術を実施。復活後はトロンと食事に気を付けながら、現在も生活されているという方です。これだけがんと長く共存できるのは、トロンに何かあるんでしょうね。ご自身の検査データ(腫瘍マーカー)の変化をネット上にアップされているので、気になる方はご覧ください。

花巻トロンへのアクセス・料金・宿泊予約等

詳しいアクセス方法や料金、宿泊予約は、公式サイトをご覧ください。まず目指すのは、東北新幹線の新花巻駅か、東北自動車道の花巻南ICになります。

こちらにも「花巻トロン」を実際利用したがん患者の体験記が、いろいろと載っています。食事サポートも行っているので、食という面からもがんと闘える環境になっています。

こちらが花巻トロンの紹介動画(約3分)です。


何か父にいい変化があるといいなぁと思ってます。山本代表が出された著書はこちらです。

2回にわたって、生への執着を「変わった形」でご報告しました。がんの方も、がんでなくてもすごくお疲れの方(介護者とか)は、一度トロンに入って老廃物を吐き出してみてください。

今日もしれっと、しれっと。

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住の介護作家・ブロガー。認知症ライフパートナー2級、認知症介助士。ものがたり診療所もりおか地域医療推進室非常勤。祖母(認知症+子宮頸がん・要介護3)と母(認知症+CMT病・要介護1)のW遠距離介護。2013年3月、2回目の介護離職、同年11月祖母死去。2017年悪性リンパ腫の父も、別拠点で在宅介護したが死去。現在も東京と岩手を年間約20往復、書くことを生業にしれっと介護を継続中!連載:介護ポストセブン(小学館)認知症ONLINE(ウェルクス)、著書:医者は知らない! 認知症介護で倒れないための55の心得 (廣済堂出版)医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)