「要介護認定」の更新、サービス担当者会議 「サ担」 までの実況中継

サービス担当者会議

最近は祖母が亡くなった話を中心に、ブログを書いてきたんですが、実は母(70歳)の 「要介護認定」 の更新の時期でもありました。

前回(1年前)の 「要介護認定」 の反省を踏まえ、下記の3つのコツ、ポイントを自分でまとめて、いざ 「要介護認定」 に家族として立ち会いました。ところが、いきなり想定外の事が起きました!

要介護認定

玄関に立っていたのは・・・

「ごめんください」

玄関を開けると、そこに立っていたのは、市の認定調査員・・・ではなく、”よく知っている顔” ではありませんか?

「あれ?××さん。今日は市の認定調査員の方は、どうされたんですか??」

「いえいえ、わたしが要介護認定を行います」

誰が来たかと言うと、うちの担当ケアマネージャーでした。ケアマネさんが市から受託して、要介護認定をやることがあるそうです。昨年の要介護認定の時は、遠距離介護のハンデで、家族の立ち会いができなかった上に、市の認定調査員からは、

「お母さまは、認知症という感じを受けませんでしたよ」

と言われる始末。電話で必死に認知症エピソードを伝えて、事なきを得ました。あの思い出から、「要介護認定」対策をして、東京から移動して立ち会ったんですが、担当ケアマネだったら、そこまで準備する事なかったなぁ~

「要介護認定」から結果が分かるまでは、約1ヶ月かかるのですが、うちの母は 「要介護1」。昨年と同じ結果でした。ランクダウンする要素はどこにもないんですが、万が一ってこともありますからね・・・この「要介護認定」、祖母の葬儀の4日後に偶然設定していたので、行事続きでかなり疲れました。介護認定が終わり、介護保険証が更新されると、次はケアプランを作成する 「サービス担当者会議」 を行います。

最強メンバーがそろった!サービス担当者会議

サービス担当者会議、略して「サ担」。最初にこの略語を耳にした時に、これを思い浮かべました。 「サタンって・・・・、悪魔か?」

ググって初めてわかったんですが、業界用語ってあるんですよね。サービス提供責任者を 「サ責」 っていいますし、最初は何言ってるか分かりませんでした。

サービス担当者会議には、うちの母(利用者)、わたし(家族・介護者)、ケアマネージャー、サービス提供責任者(ヘルパーさんのところのえらい人)、訪問看護師さんの計5名が集まりました。「サービス担当者会議」 の目的は、

1. 利用者のより良い支援体制を整えること
2. 機関同士がそれぞれに持っている機能、サービス、事業内容について理解を深める。
3. 現状サービスの問題点、制度的限界を明らかにし、新たな施策展開に繋げる。

ケアマネさんが議長で、1時間程度話し合いをします。いつものことなんですが、母は人に頼らなくともなんでもできると主張するので、

「わたしは買い物もなんでもできるんですが、息子がどうしても外出させたくなくって・・・」

ヘルパーさんは週2回くるので、それ以外の日に買い物に行こうと思えば行けるんですが、自分からは行こうとしません。手足が不自由なのもありますが、人の目が気になる人なので、誰とも会いたくないんですよね、本当のところ。でもって認知症なので、同じものを買ってきてしまいます・・・

母はヘルプを必要としない事を主張するんですが、母以外のメンバー全員がこの話を ”いい具合に” スルー。看護師さんも、サービス提供責任者さんも、ケアマネさんもこの1年で何度もお会いして、何度も話し合いをしてきたので、とても信頼している方々。わたしから言わせれば最強メンバーなのです。

結果、今までと同じケアプラン(週2回の買い物、週1回のゴミ捨て、週1回の訪問看護)でいく事に決め、近々 「訪問リハビリ」 を検討することも決まりました。こちらは認知症ではなく、シャルコー・マリー・トゥース病のほうで、手足を動かしてもらうリハビリです。

うちはコウノメソッド実践医が在宅介護についても詳しいので、いろんな提案をしてくれます。ケアプランはその都度見直していますし、かなりの頻度でみなさんにお会いしているので、普段の会話が 「サービス担当者会議」 みたいなものです。いろいろ苦労しましたが、このケアプランに満足しています。


にほんブログ村 介護ブログへ


【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか