ゴーストライターに本を書いてもらえる人はそれだけ「魅力ある人物」である

ゴーストライター

ゴーストライターと聞くと、佐村河内守氏の作曲をしていた音楽家・新垣隆さんを思い出す方が多いのではないでしょうか?あの事件のせいもあって、ゴーストライターが悪いものだという印象が植え付けられたような気もします。

本を出版して見えてきた、ゴーストライターへのイメージについてお話ししたいと思います。

ゴーストライターが書いた本かどうかを判断する方法

その本を書いた人が著者本人なのか、ライターさんなのかを調べるには、目次の最後や奥付(本の巻末にある書名、著者、発行者、印刷者、出版年月日などが書いてあるところ)にある「編集協力」「協力」「構成」という文字で判断します。著者以外の名前が、だいたい書いてあります。

その名前をgoogle等で検索すると、他で書いた記事がヒットします。どういった分野が専門なのか分かります。その方が著者を取材をしたり、対談を録音して文字起こしをして、文を完成させます。医療・介護系にも有名なライターがいらして、「あの方がお手伝いしたんだ」というケースがよくあります。

他の判別方法は、著者のブログです。ブログの文章には第三者の編集が入らないので、その人の色(表現方法、言い回し)が出ます。いつもの言い回しがない、文があまりにヘタクソな場合、ゴーストライターが書いている可能性があります。お医者様も忙しいですから、ライター任せになってもやむを得ない部分もあります。

ビジネス書、タレント本などは特に、ゴーストライターを使って出版するケースが多いそうです。出版社がライターを指定するケースもあるので、著者も相性が悪いライターさんに当たったりすると、マジギレすることも・・・

わたしは、ゴーストライターを使える著者をうらやましいと思っています。それは、ゴーストライターを使って本を出版できるということは、その人物に魅力があるからです。ネームバリューがある、だけど自分では書く事ができないという人はたくさんいるので、そんな時にゴーストライターが登場します。

ゴーストライターを使って困ること

本を出版すると、いろんなところからお仕事が舞い込むようになります。

出版社
こんなコラム書いてくれませんか?

著者
あ、私は書けないんですよ、ライターさんにお願いしてまして・・・

自分で文章を書かない人は、これでお仕事がなかったことになります。わたしはブログ、本、コラム、すべて自分で書いているので、お仕事は受けることができます。

わたしも一度でいいから、ライターさんに書いてもらいたいと思っています。自分で書いていると、言い回しなどにクセが出てきます。もっと他の表現がいいのにと思いながら、表現の引き出しには限りがあります。ライターさんならば、また違った引き出しで読者の方を楽しませてくれるんじゃないかと思っています。

ゴーストライターを利用できる著者も素晴らしいですし、それを支えるライターも同じくらい素晴らしいというお話でした。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか