成年後見人のお話も、本日で第8回。過去の記事は右側カテゴリ ”成年後見人” か、上部サイトマップからご覧ください。
今回は成年後見人として、実際日々どんな仕事(実務とか職務とかいいます)をしているのかの体験談になります。
この記事のもくじ
成年後見人がしなければならないこと
・財産管理
・報告事務
・成年後見登記に関する事務
と家庭裁判所に送られてきた紙に書いてありました。イマイチピンとこないので、具体的にはどういうお仕事なのか?、わたしがふだんやっているお仕事をいくつか紹介します。
本人のために,介護サービス利用契約,診療契約,施設の入退所契約などの法律行為
裁判所の内容をそのまま表現しましたが、わたしは祖母の代わりに入院の手続きや退院の手続き、老人ホームの手配などを行っています。これらは成年後見人でなくても、一家族として代行することもあるお仕事。あまり成年後見人だからという感じはしませんが、これも立派な成年後見人のお仕事です。
財産の管理
いくつか例を挙げますと、まずは銀行の財産管理です。銀行によって対応はまちまちですが、口座の名義人が ”祖母の名前 成年後見人 わたしの名前” という通帳に変わりました。うちの場合は通帳紛失から再発行という手続きをとったので、この通帳を手にした時は成年後見人だなっていう実感が湧きました。
火災保険の引き落とし口座の変更、年金の入金口座の変更、固定資産税の引き落とし口座の変更、銀行口座の解約と統合 などを、成年後見人としてお仕事しました。いずれも登記事項証明書といういわゆる成年後見人であるという証明が必要で、これを事ある毎に提出していました。文章にすると数行ですが、どれも通常の倍近く時間はかかるものと思ってください。
シンプルに財産管理をするために
わたしが祖母の財産を管理するにあたって、とにかく銀行の口座が多いのといろんな銀行から引き落としが行われていました。固定資産税などは、市から督促状が届いていました。
今だから笑って話せますが、この督促状や市からのたびたびの電話を、祖母と母(母も認知症)がダブルでスルーし続けて、2年間。たまたま私が市の方に固定資産税について聞きにいった際に明らかになり、慌てて延滞金も含め支払いました。
今は4つあった銀行口座をひとつにまとめ、すべてその口座に年金を入金させ、いろんな支払をそこから行うように手続きをしました。全手続きに2か月ぐらいはかかったかな・・・、最終的にはその通帳記帳が出納帳的な役割になり、裁判所からの書類提出の際も、その通帳にすべて履歴を残しておけば大丈夫な状態にまで仕上げました。
銀行によって対応は本当にまちまちです。わたしはキャッシュカードを使える銀行を運よく見つけたので、そこに財産をすべて集約していつでも気軽におろせるようにしました。また通帳には鉛筆でメモ書きを残しています、何のために引き出したかが分かるためです。
遠距離介護と成年後見人
わたしは東京が本拠地なので、新幹線の交通費、成年後見人の職務にあたる雑費(駐車場代、ガソリン代、文具代)など、かなり細かい単位でレシート集めをしています。すべて祖母のためにかかっている費用であり、一旦はわたしが立て替えて、最終的には祖母の口座から引き落とします。お見舞いで頂いたお金も、口座に入金して記帳しています。
医療費やオムツなどが最も費用としてかかります、あとは固定資産税などの税金もけっこうかかります、病院を退院したら老人ホームの費用も相当かかりそうです。わたしの新幹線交通費もまかなっています。こういった日々の細かい出納帳をEXCELで管理しています。
裁判所にコピーをいろいろと提出しなければならないので、コピー機があると便利です。コンビニで通帳のコピーとか、保険証書のコピーとかあまりしたくないですよね?わたしはプリンタ&コピー複合機を、1.5万円で購入しました。細かいですがコピー用紙も結構な枚数になりますし、トナー代なんかも費用として、祖母の口座から引き落とししています。
現在は病院に入院しているので、毎月の収支は少し赤字ですが、これが老人ホームへ移動すると、赤字幅は拡大してしまいます。以前はわたしの交通費を圧縮するために、深夜高速バスを使って節約していたんですが、早朝につくとその日は1日眠ってしまって時間ロスになるので、新幹線を35%offでチケット入手する方向に切り替えました。
最後までこの成年後見人の職務を果たすべく、今の祖母にとってどうお金を使うのがベストなのか?を考えながら、仕事をしています。成年後見人になるまでと、最初の財産目録の提出まではかなり大変でしたが、この先は裁判所へそんなに行く必要もないので、だいぶ楽にはなりますね。
とても似た境遇で なんだかほっとしました。
ただ、私の場合は交通費を認めてもらえず、新幹線代は自腹です。
裁判所の担当の方がおっしゃるには、特急分はダメだとのこと。
意味不明ですがしょうがないです。これに限らず かなり厳しいというか理解不明なことが多く、裁判所関係の人たちはエリートすぎて高齢者家庭の生活がわかっていないのではないかと思います。
がんばらなくては、、、、正直 経済的に厳しくまいってます。
みなみさま
コメントありがとうございます!
わたしも最初は認められなかったのですが、
1.成年後見人の経済的負担が大きい事
2.割引を駆使して安くする努力をアピールし、深夜バスと大差ないレベルまで交通費を削減したこと
3.何度も東京から裁判所へ足を運んだこと(素人には分からなかったので、何回も質問しに行った)
4.担当が変わった
どれが影響しているかはわかりません。他の遠距離介護をしている成年後見人で前例があったとも聞きました。最初はわたしも自腹だったのですが、認められてから過去分も取り返しました。みなみさまも頑張ってください!
温かいお言葉 本当に感謝いたします。
まず1についてですが、お伺いしたところ「それはそちらのご家庭の事情ですからこちらは関係ありません。」と言われました。
2については「特急分についてはダメです。車もダメです(証拠がない)高速代は論外」
3については遠距離ですので ひたすら資料をつくって送付しまくっています。
(今のところ無回答です)
4 そうなんですーーーー!これ待っています! 独身の若い女性には永久にわからないのではないかと思います。ほんとうに困っています。認知症だから、水道出しっぱなし、冷蔵庫開けっ放し、エアコンつけて窓開ける。電気代だけでも一か月3万超えという、、それを
「ウソをついている」って言うんです、、もう 悲しくなります。 「節約するように言えばいいじゃないですか?」って だーかーらーーー節約できるなら介護要らないでしょ」っていうことがわからない。っていうか 同居していないんだからこの電気代 わたしのじゃないのにそれさえ疑われているという、、
愚痴でした。すみません。でも同じ境遇の方がいらっしゃって本当に嬉しい。
担当者が代わることを本当に祈っている毎日です。
ちなみに 今までの経費至急はゼロ円です。記録も領収もなにもかもとっているのに、、
でも ねばります。ありがとうございます。