「たくさんの介護職の方々の前で、介護家族であるわたしは何を話すべきなのか?」
9月3日(土)・岩手県盛岡市で岩手介護コミュニティ協会主催のイベント「コウノメソッドと109の心得であきらめない認知症介護」で、代表の藤原陽介さんと1時間強、トークセッションしました。
藤原さんの団体は、介護業界の横のつながりの場を提供しています。資格や職種にとらわれないのが特徴で、毎月の勉強会やフリーマガジン(下写真)を制作しています。藤原さんご自身、ケアマネでもあります。
土曜日で3,000円という有料イベントでしたが、勉強熱心な介護職の方が集まりました。
介護イベントに参加すると、毎回思うことです。介護業界は人材不足ということもあって、入口は広き門になっているそうです。そこから先は勉強意欲のある人と、そうでない人が真っ二つに分かれるそうで、家族としては前者がいいですよね。
今回集まった介護職の方は、ほぼコウノメソッドを知りませんでした。またレビー小体型、ピック病の利用者さんを見たことがあるかという問いに対しても、パラパラ手が上がる感じだったので、おそらく「認知症=アルツハイマー」と、ひとくくりで考えていらっしゃる方々が多かったと思われます。
わたしのふだんの役割は、どちらかというと介護家族に認知症の勉強や主体的な介護を促して、着火するということを本やブログでやってきたわけですが、今回だけは介護職の方に向けるという役割でした。
「利用者家族の中にも、こんなに認知症の勉強してる人いるんだ・・・まずい!プロとして、もっと頑張らないと!」と思って頂ければ、わたしはうれしいです。まだまだ、介護職の方におんぶにだっこなところがあるので、おんぶする相手を間違うと、家族も共倒れになってしまいます。
そんな藤原さんとの対談の中で、同じ考えだ!と思ったのは、「介護職もラクをする!」とお話されたことです。わたしは介護”者”はもっとラクしたほうがいいよ、といつも文字にするのですが、介護職の方も同じ介護者ですからね。
これ、わたしはアリだと思っています。常に答えはひとつじゃなくって、いくつもある!と思っていて、そのひとつを本やブログに書いてます。当てはまる人も、そうでない人もいて当たり前です。
ちなみにわたしは、妄想や作話を ”基本は” 否定しない派ですが、藤原さんに言われてハッとしたのは「家族は否定しやすい立場にいる」ということです。仕事で接している介護職の方は、なかなか否定しづらいと言います。「否定は、家族の特権」という気づきを頂きました。その否定をやるというのですから、すごいですよね。
最後に松嶋先生の「認知症の方の接し方の極意」
このイベント、10時~16時30分までだったのですが、わたしと藤原さんのトークセッションは1時間強で、あとはかかりつけ医である松嶋先生のコウノメソッド講演でした。初めて聞く人にとっては、目からウロコな内容だったと思います。
そっちをいっぱい書くべきですが、ひとつだけ特に印象に残ったことを皆さまにもシェアします。認知症の方との接し方の極意を、教えて頂きました。
女性には愛を、男性にはリスペクトを
これ、そうだなって思います。
特に今の70代以上の皆さんは、男尊女卑な時代を生きてきた方々です。男は外で仕事をし、家庭をかえりみないことがよしとされ、女性は育児や家事をしながら家庭を守ることが素晴らしいと思われていました。この構図をそのまま当てはめるならば、男性=仕事=リスペクト、女性=育児・家事=愛情、こうなります。
女性でもリスペクトされたい気持ちはありますが、愛情系のほうが割合としては高いと、母をみていて思います。この接し方は、基本中の基本として抑えておくべきでしょうね。
イベントでいろいろお話させて頂いて、この視点なかったな!というキーワードが見つかったので、これから記事化していきます。面白いくらいにいろんな方との出会いが広がっていくこの感じ、やっぱりブログや本の力はすごいと実感しています。
今日もしれっと、しれっと。
くどひろさん、同じ様な現場から本当に、ほんとうに参考にさせていただいています。
作話についても同感です。
いつも、お疲れさまです。
ドラッグストアで働いていました。
今回のお話はアルバイトから介護職に就いた、女の子にもただ励ましたいでもどうしたら。。。と思うわたしにヒントを下さいました。
鈴木さなえさま
コメントありがとうございます!
「本当に」と2回も書いてあって、ブログや本がお役に立っているのかと思うとうれしいです。
今後とも、ブログにお立ち寄りくださいませ。