【グループホームの見学】3軒目を見て感じたこと

3軒目のグループホーム見学は、いよいよ本命です!

見学を3番目にした理由は、他の施設で見学の経験を積んでから本命を見たほうがいいと思ったからです。なぜその施設が本命かというと、ケアマネさんがリストアップしてくれた施設の中で特にお勧めと言われたからです。

1か月前に見学の予約を入れると

1か月ほど前に、電話で見学の予約しました。

すると応対してくださった方が「グループホームでよろしいの?」「見学だけ? 説明は不要?」「急ぎじゃないの?」「11時の約束だけど、10時30分にできないか。ひょっとしたら電話で時間をずらすようお願いするかもしれない」と立て続けに言われました。

わたしは「認知症の親ということもあって、グループホームを考えてます」、「見学だけでなく、もちろん質問や説明も必要です」、「遠くからバスで行くので、11時でないと厳しいです」とお伝えしましたが、最初の印象はとにかく最悪でした。

今まで見学したグループホームの電話予約のときと違って、かなり怪しい雲行き。とはいえ本命だし、電話に出た人だけがハズレかもしれないと思うようにしました。

施設に着いて、お迎えをしてくださった方が首からぶら下げていた名刺を見て、すぐに電話応対をした人と分かりました。この方は施設ケアマネさんで、電話のときよりは悪い印象ではなかったです。

施設見学と質問タイム

他のグループホームと明らかに違っていたのが、窓の大きさです。今まで見てきた施設は天井のほうに小さい窓がちょっとあるくらいで開放感に乏しかったのですが、大きな窓があって外が見られる点はプラスでした。母は自分の家の庭の花を、何度も見る人なので。

トイレやお風呂も見せて頂きましたが他の施設と特に違いはなく、構造はシンプルで、建物自体はとてもいいと思いました。一通り見学を終え、わたしからの質問タイムが始まったのですが、これが最悪でした。

例えば母が「要介護4」と言ったあと、静かに考え込む施設ケアマネ。母の認知症の症状、障害の状況、日常生活の様子を事細かく説明する中で、どうやら会話から認定調査をしているようでした。そして「最後まで話を聞いて要介護4と納得した、要介護3かと思った」と。

ネット上でそう言われることはありますが、施設見学をしているのであって、認定調査の時間ではありません。最初は母の詳細を知りたいのかと思っていたら、興味はそこではありませんでした。

また要介護4の費用を聞いたときも、すぐに提示がありません。しばらく話したあとで、思い出したように要介護5の方の金額が提示されました。思ったよりも安かったのですが、その金額が本当に合っているかどうか。口頭で言われただけなので信用できません。

あとは「ベッドではなく布団で寝たいけど、対応は可能か?」と質問すると、それは状況に応じて考えていくという回答。なぜ布団なのかを説明すると、突然自分の母親の介護について語り始め、そういう発想はなかったと。どうも質問に対して、的を射た回答が得られません。

さらに「何人くらい入居待ちがいるか教えてもらえるなら教えて欲しい」と聞くと、順番待ちはあるようでないと。先着順ではないのでそうなのですが、他の施設は人数を教えてくれました。
非公開なら非公開と言ってくれれば納得するのですが、この質問を終える頃にはもう、教えてもらわなくてもいいやという気持ちになっていました。

この方と話しながら、母の理想とするケアプランを一緒に作れるのだろうか? そんな思いになりました。施設に母を預けたらこの方と話す機会が最も多くなるはずで、正直ちょっと厳しいです。話が噛み合わないって、本当に困ります。

質問を早く終わらせたい感じもありましたし、こういう経験をしてよかったと思っています。やっぱりコミュニケーションって、大切です。最初の電話の違和感そのままで、家族としてうまく付き合っていく自信がないので、申込はしません。

次回は初の特養の見学に行く予定ですが、さてどうなるか?

今日もしれっと、しれっと。


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2件のコメント

毎回、読ませていただいております。

私の母もグループホームにおりましたが、グループリーダーの方と話が合わず、本当に家族は苦労しました。

最終的に私の母は、特養に移動し、最期を迎えました。移動先の特養担当の方々は、ほとんどの人がよくしてくださり、コロナ禍でも母に会えましたし、母の最期のひと呼吸まで、看とることができ、寂しいけれどホッとしたお別れの感情を、その施設のおかげで持つことができました。やはり、家族がコミュニケーションを取りやすい施設が大事かと思います。

お母様の施設をどこにするかは、とても大事な作業で、選ぶのは簡単ではないし、意外と体力を使いますので、どうかご自愛しながら、しれっとしれっと頑張ってください!

匿名さま

施設見学は在宅を諦めたときのための保険の意味で行っており、今は1軒も申込はしておりません。
おっしゃるとおり本気で施設を探すときは、もっと体力を使うものと思っております。ありがとうございます!

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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