『高齢者施設 お金・選び方・入居の流れがわかる本』の感想・書評

高齢者施設 お金・選び方・入居の流れ

遠距離介護コミュニティ・NPO法人パオッコの理事長で、テレビでもご活躍の太田差惠子さん。そんな太田さんが、新刊「高齢者施設 お金・選び方・入居の流れが分かる本」(翔泳社)を出版されたので、早速読んでみました。

著者・太田差惠子さんの本の特徴

前作「親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと」は、先日ご紹介したこのブログで人気の本ランキングで9位になりました。ブログタイトルどおり、遠距離介護のことも取り扱いますので、当然太田さんを知る方は多く、本も人気があります。このブログだけでなく、Amazonでも上位です。

太田さんの本の特徴として、「当たり前なことも、見逃さない」というのがあります。前作は、親が倒れて、救急車を呼ぶところから本はスタートしますし、入院手続きのことも書いてあります。そこまでカバーする人は、なかなかいません。

また、医療・介護職の方の常識を、介護家族は知らないということが山ほどあります。ケアマネさん、なんか専門用語しゃべってるけど、気づけば置いてけぼりなんてこと、よくありますよね?

わたしもつい、知っていることはすっ飛ばして書いてしまうのですが、この本の場合、初めて施設選びをしないといけない家族の目線で、本が展開していきます。介護が始まった、施設を選ばないといけない、どれ!本で勉強するか という状態になったとき、この本があると心強いです。

特養、老健、療養型病床、住宅型有料老人ホーム、サ高住、グループホーム、ケアハウス、小規模多機能型居宅介護施設・・・あぁーー、意味分からん、どれがどれ?なんてときに、ひとつひとつを丁寧に解説してくれています。また、カラーでグラフや図が多いので、読みやすいのもポイントです。

うちは「できるだけ在宅介護でねばる!」という目標があるので、しばらくは本棚に戻しておくのですが、何かあって施設を選ばないといけないときは、またこの本を読みなおします。わたしはこういう本は書けないなぁ~って、いつも思う太田さんの本です。

「子が親の施設選びをするための11か条」が載っていて、なるほど~ってなると思います。いくつかピックアップしてご紹介したいところですが、ネタバレになってしまうのでこれは止めておきます。

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか