「シャルコー・マリー・トゥース病」 市民公開講座参加レポート

シャルコー・マリー・トゥース病

(今日はものすごく少数の方に向けての発信です)

2015年1月18日(日)に東京で行われた、シャルコー・マリー・トゥース病(CMT病)市民公開講座に参加してきました!約70名の方が参加され、患者ご本人とご家族、医療機関の方がメンバーでした。

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2014年10月に難病指定されたCMT病ですが、全国で6250人(資料では)と少数。母と同じ歩き方をする方を見た事がなかったので、会場外で参加者の皆さんを見た時に衝撃を受けました。箇条書きで簡単にご報告です!

CMT病患者アンケートデータ

・なんとか自立できる人は全体の75%
・発症年齢は10代が多いが、続いて40代も多く、70代で発症することもある
・CMT病の自分の型を知らない人が約70%

CMT病のリハビリ

・特に苦手な事として、お札を数える、じっと立つ、自販機にコインを入れる、裁縫など
・仕事、通学、家事をして活動的な方は、筋力強化訓練は不要
・それ以外の人は低負荷で高頻度な訓練をする(椅子からの立ち上がり訓練など)
・効果が分からずモチベーション維持が難しいが、やっている事で維持につながる

日常生活と工夫

・病院の受診は必要
⇒ 実際は困る状態になるまで来なくていいなどと医者に言われる
⇒遺伝形式が分かる(家族も遺伝するかどうかチェックできる)
⇒新薬テストのチャンス
⇒福祉制度の紹介
・難病指定に伴う医療費助成制度があるが、ひとりで階段登れたり、風呂に入れるとダメ
・病院のソーシャルワーカーの活用

CMT病の研究の動向

・CMTの有病率は人口10万人で10人(2500人に1人という説も)
・診療の問題点として、真摯に向き合う医者が少ない(特に関東)
・外科的治療、リハビリ、装具療法、日常生活上の工夫が機能維持、改善に重要

2015年3月よりCMTPR(CMT-Patient Registory)システム登録が始まります。CMT患者の実数、療養状況、生活状況を把握するためで、CMT友の会ホームページで誰でも登録可能になります。

シャルコー・マリー・トゥース病

感想

2007年の検査入院以来、特になんの処置もしていない母ですが、今回講座を聞いて病院探しをしてみようかなと思ったのと、リハビリの大切さを学びました。

訪問リハを週1回お願いしていますが、作業療法士さんにはCMT病の本を渡して勉強してもらっています。今回のレポートもフィードバックして、リハビリに活かせるようにします。

講座後の飲み会には参加しなかったのですが、もし実家近くで開催される事があったら母を参加させようかなと思います。認知症との相関について聞くのを忘れてしまったので、次回(来年)は聞いてみようかと思います。

CMT病診療マニュアルは来年改訂するそうで、今はCMT友の会に連絡して入手しないといけないのですが、普通に手に入るかな・・・

遺伝する病気で、40代で発症する可能性もある事が分かり、ちょっと焦ってます・・・今のところ問題ないんですが、妹にも言わないとなぁ~


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4件のコメント

こんにちは。私の母も昨年CMTと診断されました。私はアラフォー独身ですので、働きながらの近距離介護予定です。不安を覚え情報を集めている中、40kaigoさんのサイトに辿り着き勇気をもらいました!一日も早い新薬開が開発されますように。それまでお互いに頑張りましょう。

butamanさま

コメントありがとうございます!
2年近くブログやってますが、CMTでコメント頂いたのはこれが初めてでうれしいです!

最近CMTについて思っているのは、過保護過ぎる介護をするといけないということです。転んでも、ペットボトルのふたに苦戦していても、フラフラしてても根性で頑張ってもらうことがリハビリと思い、試練を与え続けています。最近、ひとりの気楽さに甘えてしまって、立ち上がることをしなくなったら、急に立てなくなってケアプランの見直しをやっている最中です。

見直しはいずれ何らかの形で記事にしますので、butamanさんのお役にたてるといいなぁと思います。認知症&CMTの組み合わせで苦労している人いないかなぁ~って探してますが、いまのところ見当たりません。

今後とも宜しくお願い致します!

40kaigoさま

こちらこそ返信ありがとうございます!
CMT患者さん自体が少ないので、なかなか情報が集まりませんよね…。そんな中、情報を求めて実は1月の公開講座に母を連れて出席してました。

私はたまに会う母に対して過保護になりがちなのですが、母と同居している妹はスパルタです。でも40kaigoさんのおっしゃるように、必要な試練ですよね。CMTになろうとなるまいと、人生は常に戦いだと思います。

代わってあげたくともCMTとの戦いは、母本人にしか出来ません。サポートする側の戦いも、またサポートする側にしか出来ないと
思います。

お互い希望を捨てず、力を入れ過ぎずにやっていきましょう。また寄らせてもらいますね。長文失礼しました。

butamanさま

参加されていたんですね!

最近急に立てなくなるということが起きて、作業療法士さんと話し合ってます。リハビリの大切さを相当強く感じています。半年ぐらいかけて、手すりやリハビリの内容を含めて見直すことになりました。認知症も絡んでいるので、複雑なんですよね~

励ましありがとうございます!!今後とも宜しくお願い致します!

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか