厚労省発表の「働き方の未来2035」という報告書を読むと、19年後に起きる変化が分かります。ほとんどは働き方についてのお話ですが、介護について書かれているところをご紹介します。
2035 年には働く人が大幅に減少していることから、人手不足が一段と深刻になるに違いない。そうした中で、AI など科学技術の発達による自動化・ロボット化によって、介護や子育て、家事などの負担から働く人が解放されていることが期待される。
たった19年後には、さらなるテクノロジーの進歩によって介護がラクになることが期待されています。AIを使ったコミニケーションロボットもすでにあります。ネットも高速通信化されているので、今以上に距離を感じさせないコミニケーションが可能になります。
また、働き方自体がより自由なものに変わっていく結果、自ら介護や子育てを行いたい働く人が、相応の時間を割いたり、仕事を休んだりすることが容易になっているはずである。
19年後には、1つの会社に所属するという概念がなくなっているかもしれません。同じ場所、同じ時間に居ないといけないという、今の働き方はなくなるとあります。
わたし自身がいい例なのですが、いろんな会社とお仕事をさせて頂いています。ずっとお仕事させて頂いている会社もありますし、単発で終わる会社もあります。そうやってプロジェクトのように、仕事が発生しては消えを繰り返しながら働く未来が、もうすぐやってくると報告書にはあります。
介護についても、健康管理のシステムにより要介護状態になる前に十分な予防的措置がなされ、かつ介護ロボットの導入によって介護の負担が大きく改善していることが想定される。また、施設に入れなくても、自宅で遠隔の安全管 理システムが見守りを行ったり、移動ツールによって要介護者の外出が容易になるなど、働く人の負担は大きく軽減されているだろう。
要介護状態になってからどうしようと考えているのが今ですが、もっと予防に力を入れる世の中が期待されています。在宅を推進すると言われてもコトバだけではピンときませんが、技術の進歩で可能になると言われると、確かにそうかもと思います。
働く人と企業の関係
働く人は仕事内容に応じて、一日のうちに働く時間を自由に選択するため、 フルタイムで働いた人だけが正規の働き方という考え方が成立しなくなる。同様に、それより短い時間働く人は、フルタイマーではないパートタイマーとい う分類も意味がないものになる。
正規、非正規の違いはなくなり、同一賃金、同一労働の実現です。そして、働く時間を自由に選択できるということは、今以上に介護しやすい世の中になるということです。今のわたしは、働く時間をホント好きに選んでやっていますが、それが当たり前な世の中になるということです。
さらに兼業や副業、あるいは複業は当たり前のこととなる。多くの人が、複数の仕事をこなし、それによって収入を形成することになるだろう。複数の仕事は、必ずしも金銭的報酬のためとは限らない、社会的貢献等を主目的にする 場合もあるだろう。このように、複数の仕事をすることによって、人々はより多様な働く目的を実現することができる。また、一つの会社に頼り切る必要も なくなるため、働く側の交渉力を高め、不当な働き方や報酬を押し付けられる 可能性を減らすことができる。 このような働き方になれば、当然、今とは違って、人は、一つの企業に「就社」するという意識は希薄になる。専門的な能力を身に着けて、専門的な仕事をするのが通常になるからだ。
介護離職ゼロは、こういう技術の進歩や働き方の変化によって実現するのでは?と思います。そもそも一つの会社に執着しないで、いろんな会社から仕事をもらうという発想、介護が大変になったら仕事のペースを「自分で」落として、介護に専念するという、とにかく自分主体な世の中のように思います。
最新の技術や働き方の変化によって、介護者にとってはハッピーな時代がやってくるということです。35ページ近い報告書ですが、ぜひ一度読んでみてください。思いもよらない未来が、報告書から読み取れますよ!
今日もしれっと、しれっと。
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