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日本ヘルスケア投資法人の上場
今日は投資の話のようで、実は 「老人ホーム探しの基準として使えるのでは?」 という介護目線なお話です。
2014年11月5日に、日本ヘルスケア投資法人というREIT銘柄が上場することをご存知でしょうか?
REITは、投資家から資金を集めて物件(オフィスビル、商業施設、住宅、今回の有料老人ホーム、サ高住など)を購入、物件が生み出す家賃収入を投資家に配当金として年1,2回支払うというものです。
例えば銘柄コード8951日本ビルファンド投資法人というオフィスビルを扱う銘柄は、1口56万円で証券会社に口座があれば購入できます。この配当金が年2回で、1回あたり7,500円程度なので利回りが2.7%です。
ヘルスケアREITってなに?ってことなんですが、有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅、病院などの物件を購入します。ヘルスケアREITはこの物件を、介護オペレーションする会社に賃貸して家賃収入を得る仕組みです。
こういったREITの仕組みや投資家目線は今日は全く関係なくって、介護する人にどういうメリットがあるかという事を説明です。
投資家の目の厳しさが、介護する人にメリット
REITは銀行が購入することもありますし、日本銀行も銘柄によっては買い上げます。怪しげな金融商品ではなく、東証で取引されているオープンなものです。当然、変な有料老人ホーム、病院に投資はできません。
この投資家の目の厳しさは、介護する人にもメリットになります。具体的なメリットはこのようなものです。
入居率のチェックが入る
入居率が低い有料老人ホームだと、収入が減りますよね?そうすると家賃を払うのも厳しくなり、介護をオペレーションする会社の経営も苦しくなります。入居したいと思うような施設運営をしないといけないので、介護サービスレベルも自然と上がるのです。
築年数、耐震性、火災対策のチェックも入る
あまりに古い介護施設、耐震性のない施設をREITに組み入れて、もし倒壊したら投資家に害が及びます。それを回避するために、築年数が古くなく、耐震性のある施設をREITに組み入れます。
火災報知器がついてない、防火対策に不備のある老人ホームの火災が問題になりましたが、消防法を遵守している物件しかREITに組み入れません。
環境、地質調査もやります
アスベストやPCBが土地や建物から検出されないか、土壌汚染されてないか というところも調査します。液状化の可能性もチェックします。
本当に投資家の目は厳しいんです、東京証券取引所で扱うためにはこういう厳しい条件をくぐり抜けないとだめなのです。
立地の優位性
こういう調査をデューデリジェンスと言いますが、全国すべての物件が対象になるわけではありません。
立地があまりにも悪い山奥だと、残念ながらREITの組み入れ対象になりません。都市部(東京圏、中京圏、近畿圏)や、人口20万人以上の都市部などがREIT物件の対象になります。また高齢化率が高い都市の介護施設も、投資対象になります。
投資主へのメリット・デメリット
日本ヘルスケア投資法人を買うと、いわゆる株主優待みたいなものがつきます。施設体験無料券、体験入居無料券、入居一時金割引券などがついてきます。
1口15万円程度が予想されていますが、当然株価は変動するので損することもあります。配当金はいくらかまだ不明ですが、投資のお話ではないので・・・
日本ヘルスケア投資法人の対象物件
[note]ニチイケアセンター福島大森、レストヴィラ広島光が丘、さわやか海響館、さわやか鳴水館、レストヴィラ相模原中央、チャームスイート緑地公園、さわやかはーとらいふ西京極、ヴェルジェ枚方、さわやか日の出館、さわやかリバーサイド栗の木、さわやか大畠参番館、レストヴィラ衣笠山公園、ラ・ナシカあらこがわ、スーパー・コートJR奈良駅前[/note]上場時に対象になる物件は上記です、これから対象物件は増えます。いかがでしたか?ヘルスケアREITは今後も増えていきます。国としても民間資金を活用しながら、不足している介護施設を増やせるということで、後押ししています。老人ホーム探しの変わった基準ということで、ご紹介しました。
いつも言う事ですが、必ず自分の目で見学してくださいね!
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