認知症介助士という資格試験の難易度と合格体験談

認知症介助士

認知症介助士という資格は、いったいどんなものなのか?実際、試験にチャレンジしてみました!

認知症介助士とは?

2014年4月にできた、公益財団法人・日本ケアフィット共育機構の民間資格です。

認知症を正しく理解し、日常生活において、おもてなしの心と正しい知識により認知症の人を受け入れ、寄り添える存在であり、地域とのつなぎ役として社会に貢献する役割を持った人のことです。

「認知症介護士」と間違って覚えている方も結構いらっしゃいますが、正式には「認知症介助士」ですね。

認知症介助士の試験概要

  • 資格はなし(誰でも受けられる)
  • 30問選択肢で、試験時間45分
  • 7割、21点以上で合格

認知症介助士の受験費用と受験会場

  1. 認知症介助セミナー+検定試験:19,800円(税込・テキスト込)
  2. 東京・大阪にある共育センターで受験(マークシート)3,300円(税込)
  3. 全国のCBTセンターでパソコン受験:3,300円(税込)

認知症介助士のテキストと問題集

  • 資格試験テキスト(税込:3,300円)
  • 検定試験対策問題集(税込:2,200円)

わたしはできるだけ安く、そして勉強時間をあまりかけないで受ける「変な目標」を立てました。テキスト以外の認知症の本はかなり読んでいますし、現役の認知症介護者として毎日が勉強なので、試験対策もそんなにいらないかと。

なので、資格試験テキストのみ購入しました。テキスト代+受験料合わせて6,600円(税込)です。

テキストは約100ページですが、体験談・事例集も10ページ含んでます。実質90ページには、認知症の基礎中の基礎が書いてあります。全く認知症の勉強をしたことがない人向けです。

このテキストにかけた勉強時間は、2.5時間。東北新幹線の中、お風呂の中でテキストを読む・・以上です。

認知症介助士の試験内容と難易度

基本3択問題で、正しいもの・誤っているものを選びます。テキストをきちんと読んでいれば、特に難しいことはありません。ペンを持ちたくなかったので、CBTセンターというパソコンの試験会場で受けました。

45分の持ち時間でしたが、11分で終了。7分で全問再確認して、そのまま試験終了しました。パソコン試験の場合、終了ボタンを押したら退場可能、その場で合否も分かります。たぶんですが、合格率は相当高いと思います。

認知症介助士の試験結果

認知症介助士

合格しました・・・後日、認定状が届くそうです。別途、2,200円(税込)でカードタイプの認定証をもらえるそうですが、申し込みませんでした。

認知症の基礎知識をすでに持っていると自分で思える人は、テキストをしっかり読み込めば間違いなく合格できます。全く認知症の知識がない初めての人は、認知症に対する「誤解」を解いておかないと、テスト問題の罠に引っかかると思います。

認知症介助士の試験を受けてみての感想

この団体がサービス介助士を認定しているので、デパートや銀行などサービス業の方が、認知症サポーターのオレンジリングをもらうのと同様に、資格取得するのかも?と勝手に思いました。

「資格というツールで、認知症への理解を深める」と考えると、これはこれで意味があるんだろうと思いました。資格をモチベーションにする方多いですしね。実際受けてみないとこういう発想も浮かばないし、どんなことにも「気づき」ってあるものですね。

テキストにあった「ジェロントロジー」という学問は、ちょっと掘り下げて勉強するかもしれません。気づき以外にも、大きな収穫がいろいろありました。

認知症介助士になって分かったこと

学生時代、暗記は大好きだったのですが、久々に試験勉強をしてみると衰えてます。すぐ忘れるし、なかなか頭に入りません。40代でこれだから、この先もっときつくなるなと。

勉強するなら、早いうちに!

これを身をもって体感しました。自分の脳のタイムリミットを感じられたという意味で、ものすごい収穫でした。同時に認知症に関して、基礎からはだいぶ離れたところに自分はいるなということも気づきました。

試験の緊張感をほんの少しだけ体感して、それもいいなぁと。いつ以来のドキドキか調べてみたら、18年前の簿記2級以来でした。意外な収穫がたくさんあって、個人的にはいいスイッチを入れるきっかけづくりになりました。

ユーキャンの認知症介助士講座

ユーキャンが、認知症介助士講座を開講しています。教材内容は、主催者監修の独自テキスト2冊、認知症予防アイデア100、認知症予防レシピ30、認知症予防手帳作成ナビ、ポケットカロリー。標準学習期間は3カ月、添削回数は1回と最終課題(検定試験)です。

詳しくは、下記「ユーキャン公式サイト」を参考にしてみてください。

ユーキャンの認知症介助士講座

認知症介助士同様、誰でも受けられる認知症の民間資格として、下記資格もあります。認知症介助士と、認知症ライフパートナーの難易度比較(わたしの体感ですが)も記事の中にあるので、チェックしてみてください。

認知症ライフパートナー 2級 3級

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

1件のコメント

私の友達は認知症ですので、認知症の事に興味を持ちました。
資格があるという事で、空いた時間に勉強しようと思います。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか