3月17日(日)東京・品川で行われた認知症治療研究会に参加しました。
わたしは介護家族ですが、この研究会の会員です。(年会費3000円)医師だけでなく、介護職や介護家族も多く参加するこの会は、医師の講演を直接聞くことができる貴重な機会なので、毎年参加しております。
どなたが登壇されるのかノーチェックで参加したので、到着して早々にプログラムチェックをしました。というのも、この会は10時から17時と長丁場で、ランチ時間も講演があるくらいハードなうえ、医師の講演なので理解できない用語や言葉も多く、すぐに眠くなります。
今回は名古屋フォレストクリニック院長河野和彦先生のMCIの話と、毎回トリを務める池袋病院平川亘先生の抗認知症薬の適量処方の正当性についての考察に狙いをつけました。
河野先生が語るMCIの診断の話
河野先生の話で面白かったのが、「認知症しか知らない医師は、MCIで誤診をしまくる」という言葉でした。
老人性うつ病、非定型うつ病などの精神病、側頭葉てんかん、ADHD(注意欠陥多動性障害)の可能性も考えながらMCIの診断をしないと、「下手に認知症を知っている医師が自分の得意分野に患者を落とし込む」という話がとても印象的でした。
うつ病やADHDの方に処方するお薬と、認知症の方に処方するお薬は違います。医師の間違いによって、何年も間違ったお薬を飲み続けるということがいろんなところで起きているようです。
昨年も大人の発達障害について触れていた気がするのですが、わたしは当時はさほど興味を持っていませんでした。しかし、今年は身近に感じました。というのも、ある講演会でお会いした方が、ご自身のADHDについてカミングアウトしてくださって、その上で認知症介護について語ったからです。
また、身近な方がADHDだったことを知り、今までの言動で「?」マークだったことが、すべて解決したばかりです。てんかんについても、個人的に近いものになってしまったので、急に興味を持って話を聴きました。
時計描画テストでADHDの方がどんな時計を描くのか、認知症の治療を続けていた人がADHDと分かってから治療法を変えて起こったことなど、本当に勉強になりました。
この話を聴いて家族は何ができるのか考えたとき、家族の昔からの性格や言動を医師に伝えることが大切だなと。ああ言えば、こういうタイプの皆さんのお父さんはアスペルガー症候群かもしれません。(男性が女性より4倍多いので、お父さんと書きました)
最近でこそ大人の発達障害が話題になることが増えてきましたが、そういった意識が今でもない人のほうが多いわけで、ひょっとしたらウザい父親も発達障害の可能性もあるわけです。
そして医師側も「発達障害かも!」とどれだけ気づけるのか・・・コウノメソッド実践医すべてが、そのレベルに到達しているわけでもないと思うので、こういった話を多くの医師が情報共有してくれることを祈るのみです。
昨年もリコード法について別な先生が触れていましたが、今年は河野先生ががっつりリコード法について紹介していたことも印象的でした。
平川先生の抗認知症薬の量についてのご指摘は、ずばりこちらの本を読むことをオススメします。毎年トリで、時間が押している状況でバトンをもらうので、今度は少し前の順番で登壇して頂くと、ありがたいです。
関西支部会 in 大阪に登壇します
2019年8月25日(日)10時30分~17時、クレオ大阪ホール(四天王寺前夕陽ヶ丘駅徒歩3分)で登壇というか、鼎談します。
お相手は長尾クリニック院長・長尾和宏先生、特別養護老人ホームすみれそう・三俣喜儀さん、そしてわたしで「何かについて」話します。
申込開始日は5月中旬から、参加費は医師以外は2000円です。わたしも会場の配布物で知ったくらいなので、詳細についてはまた別記事でご報告します。
今日もしれっと、しれっと。
こんにちは!いつも幅広く発信くださりありがとうございます。今朝の北海道新聞にもくどひろさんのお名前が載っておりましたよ~介護離職についてです。「誰かに相談する」というシンプルな事が大事、ワタシも介護はじめの頃を振り返ると本当にそうだなぁと。周りにも伝えてます❗
函館の女さま
あら、そうですか!
北海道新聞に掲載されて、うれしいです!