認知症と便秘の問題を肛門科で解決してもらった話

認知症の人が不穏になり、原因を探っていたら便秘で、改善したら症状も改善した話を聞いたことがあるかと思います。わが家とちょっと状況は違うのですが、肛門科に行ったおかげである課題が解決して、大変喜んでいる話をします。

肛門科に通い始めたのは4か月前

2023年末に自宅で母の血便を見つけ、消化器内科で大腸内視鏡検査、そして紹介状で肛門科を受診。大腸がんを疑ったものの直腸脱だったという話をブログに書きました。

出血が止まったので、通わなくていいのかなと思っていたところで、今回大きな問題が解決して、肛門科に通い続けて本当に良かったなと思っているところです。

肛門科を受診する日の朝、母にキレイなリハパンに履き替えてもらいました。その時にウサギのフンのような便が2個出て、気にはなったもののそのまま病院へ行きました。

母を横向きに診察ベッドの上に寝かせ、診察でお尻が見えるようリハパンを下げます。母は会話が難しいので、わたしがベッドの真横で医師と話すのが決まりになっています。他の人はやっていないので異様な光景ですが、特徴のある患者とその家族ということで覚えてもらえますよね。

医師

あれ、便がここに詰まってるね。奥まで詰まってそうだから、レントゲンで確認しますね。

母を連れてレントゲン室に行き、撮影が終わると医師からわたしに画像の説明がありました。

医師

ここが腸ね。ここにガス、こっちには便、相当詰まってるね。さっき坐薬を入れたから、もうちょっとしたら肛門付近の便は出るからね。

多目的トイレが長時間使われていたので、看護師さん立ち合いでわたしが女子トイレに入り対応。便の状態を確認し、坐薬の効果がしっかり出ていました。その後ベッドに寝て、再度診察。

医師

よしっ、ちゃんと出たね。残りも家に帰ったら、出ると思うから

この診察をきっかけに、この半年の経緯を思い出して、わたしから医師に話してみると、いろいろなことがつながったのです。

迷走神経反射が何回かあった

昨年末に血便が出る前に、大量の軟便が出て迷走神経反射になったことがありました。血圧が急低下しフラフラになり、デイサービスでちょっとした騒ぎに何度かなったのです。また最近、母がトイレから30分出てこないことが何度かあって、倒れたのか心配になる場面がありました。

今回の診察とこれまでの経緯から、医師は坐薬による便秘のコントロールもしましょうと提案してくれました。認知症で便秘かどうか訴えられない母に代わって、素人でも便が詰まっているか判断できる方法を聞いたのですが、それはないとのこと。

ただ2日便が出なかったら、便秘と判断していいと言われたので、デイサービスの看護師さんと連携して、便が2日でないようなら坐薬を使うことになりました。浣腸は腸を傷つける可能性があるので、使わないでとの指示もありました。

ちなみにわたしの判断方法は、便失禁処理をしたかどうかです。強制的に見せられるし手間ですが、便の状態の確認にはなります。だから医師から便の質問をされても答えられます、処理はイヤですが。

また医師からのアドバイスで朝にアマニ油を母に食べてもらって、便が出やすくすることも始めました。サムネイルの画像がアマニ油なのは、それです。1本300円くらいで、なんか安いなと思ったら10回お試し用でした。

アマニ油の使い方はネットで調べて、とりあえずわが家では目玉焼きにかけています。食べてみたところ、くせもなく母も気づいていなかったのでこれでいきます。試した日に早速効果が出たのは驚きでしたが、効果のない日も今後はあるでしょう。

おそらく今後は迷走神経反射も減ると思うので、冬場も心配ないのではと思っています。

今日もしれっと、しれっと。





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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか