分かりづらい「介護タクシー」と「介護保険介護タクシー」の違い

祖母(89歳)が療養型病院で大腿骨を骨折し、急性期の病院で全身麻酔という危ない橋を渡って、無事手術に成功。その後、骨折した病院に戻るときに困った話です。

必要だった車椅子対応の介護タクシー

生まれて初めて、車椅子対応のタクシーがある会社をネットで検索しました。

地方都市というハンデもあったのですが、なんとか車椅子対応のタクシーを見つけました。ところが、ネット上で出てくる「介護タクシー」と「介護保険タクシー」という意味不明な言葉の違い。医療や介護の世界って、どうしてこう素人を困らせるんですかね。

ものすごく簡単な違いは、介護保険を適用するかしないかの違いです。介護保険を適用するということは、支払うお金が変わってきます。結局1割負担でいいというオチなので、誰がどう考えてもこの介護保険タクシーを選択します。

がしかし・・・・

この介護保険タクシーを使うには条件があって、要介護1以上であることとか病院への通院、新しい施設の見学などなど利用条件が制限されています。さらにケアプランの作成が必要なので、ケアマネージャーと相談して、ケアプランを作成後、初めてこの介護保険介護タクシーに乗ることが許されます。

利用の流れや利用条件から、どうやらわたしの家は適用外ということが分かりました。でもでも・・・

病院の転院は介護タクシー?

病院の転院に関しては、この介護保険タクシーは使えない!

要は介護保険の適用はだめで、10割負担せいということになります。でも10割はやだなぁ~ってことで、ケアマネージャーに電話して、ホントに使えないの?とねばってみました。結果は・・・・NO!

ってことで、介護タクシーを3日前に手配しました。祖母がいる病院名、病棟、階数、日時を連絡すると、資格を持ったタクシー会社の運転手さんが、時間通り病棟に現れてくれました。

実際に載った介護タクシーを後ろから追いかけて撮影↓
20130312_101807

さすがに専門の方ということで、車椅子の介助も手慣れたもの。結局転院にかかった費用は3000円、タクシーで20分ぐらいの距離でした。わたしは1万円くらいかかる?って思っていたので、思ったよりも安く済んだなぁというのが実感です。おはずかしい話、病院までの近道をわたしは知らず・・・介護タクシーの後ろをわたしがついていくという感じになりました。

介護制度とか、介護保険って本当に分かりづらい。そして誰かが教えてくれるわけでもなく、やっぱり自分でいろいろ見つけないといけない!ケアマネさんも教えてくれるかもしれませんが、結局は自分次第だなって思いました。

ってことで、こういう体験談をできるだけブログでアップすれば、助かる人もいるんじゃないかな・・・


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか