【認知症の強い味方】かかりつけ薬局・薬剤師の役割とは?

かかりつけ医 という言葉はよく聞きますが、かかりつけ薬剤師(薬局) という言葉、聞いたことありますか?

認知症の母(70歳)のために、今週からこの かかりつけ薬剤師 さんが在宅訪問してくれます!在宅医療チームのメンバーとしてまだまだ一般的ではない、薬剤師さんの参加のおはなしです。

認知症のくすりトラブル 「飲み忘れ」 「飲み過ぎ」

うちのように認知症ですと、自分で薬の管理ができません。一般的に多いトラブルとしては、飲み忘れ、飲みすぎ、薬への理解不足、副作用 などです。認知症に加え、生活習慣病を併発してお薬を飲んでいる人は、飲み合わせのトラブルも多いです。

そもそもこの ”かかりつけ薬剤師” という言葉を聞いたことがないうえに、お医者さんから在宅訪問の提案をされないのが普通です。ケアマネさんからも、そういう提案はなかったなぁ・・・

本当にこちらの病院と出会って、遠距離介護が大きく変わりました。さて、かかりつけ薬剤師の役割とは??

かかりつけ薬剤師の役割とは?

薬剤師さんは薬のプロですから、お医者さんとは違った観点で患者を診る事ができます。診た結果、お医者さんが治療方針を変更することもあります。またお薬を飲みずらそうにしている患者さんに対して、提案することもあります。飲みづらい錠剤のお薬をつぶして高齢者でも飲みやすくしたりなど、ホントお医者さんとは違う視点です。

服薬管理やお薬の指導はもちろんのこと、電話での相談を受けてくれます。主治医との橋渡しや、うちの場合だと24時間常時連絡が可能です。我が家のかかりつけ薬剤師さんは、こんなことをしてくれます。

遠距離介護なので、ずっと認知症の母といっしょにいるわけにはいきません。でも、認知症のお薬(レミニール)は毎日服用しなければならない。ここで、かかりつけの薬剤師さんが登場です。毎週月曜日の朝、お薬カレンダーにフェルガード(米ぬかサプリメント)と、レミニールを1週間分セットしてくれます。

お薬の処方は1ヶ月分出たのですが、残りの薬はどうしているかというと、かかりつけ薬剤師さんが保管してくれています。なんて便利なんでしょう!今までは飲み過ぎないように、わたしが机に鍵をかけて管理していました。今後は薬剤師さんに任せてあるので、安心です。

介護保険を使えるので安いが、条件がいろいろとある

介護保険が使えるので、うちの場合は月4回まで1回あたり500円です。遠距離介護で頼れる人すべてに頼ってきたと思っていたのですが、またひとり頼もしい救世主が登場しました。かかりつけ薬剤師を設定できる方は、ぜひ利用してみてくださいね!


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか