認知症のテストというと、
1.長谷川式認知症スケール
2.MMSE
3.コウノメソッドのピックスコア、レビースコア
これらが代表的です。これよりももっと簡単で、しかも本人に気づかれないように認知症判断できるテストが、
「三宅式簡易認知症判定テスト」
です。ご存知でしたか?
三宅式テストの手順
このテストで聞く事は、ただひとつ。
「年齢を聞く」
ただそれだけ、とても簡単です。でも、この質問はとても理にかなっています。次の項目でその説明をします。
”認知症と疑わしき人にテストを受けさせる” という何気ない事も、実際やってみると大変です。
しかしこのテストは、会話の中で「年齢を聞く」ので、全くテスト感もないし違和感もありません。
「知っている野菜を言ってください」
という長谷川式認知症スケールの質問は、会話のどこに入れてもおかしいですよね。
なぜ年齢を聞く事がテストになるのか?
認知症きらきらネットから一部抜粋すると、
年齢というのは、その人にとって新しい、大切な記憶です。人は、誕生日が来る度にひとつ足して古い年齢を忘れ、新しい年齢を覚えなおすことを無意識のうちに行っています。ところが、認知症の人は、年齢を記憶しにくくなっているのです。「認知症かな?」と思う人には、年齢という〝新しく大切な記憶〟を覚えているかどうかをチェックすれば、おおよそのことは見分けられます。
ちなみに「年齢を聞く」のは、長谷川式認知症スケールの第1問にもあります。これが「生年月日」でもいいか?いうと、NGです。生年月日は古い重要な記憶なので、認知症の人が得意とするところです。
うちの亡くなった祖母は、やや高度の認知症で長谷川式認知症スケールは5点でした。祖母とよくした会話をご紹介しますと、
わたし: 「いま、いくつか分かる~?」
祖母: 「さっぱり、分かんないや~」
わたし: 「誕生日、言ってみようかー。はい、大正なんだっけ?」
祖母: 「大正12年×月×日」
わたし: 「正解!」
高度の認知症でも、誕生日や住所ってバッチリ覚えているんですよね。でも年齢は分からないので、三宅式テストを聞いた時は、「なるほど~」って思いました。うちの母は軽度の認知症ですが、やはり年齢だけは不安定です。でも、生年月日は完璧です。
またバレずにテストする事にも意味があります。認知症のテストって、認知症本人にはストレスでしかないからです。テストを受けさせる家族側も、テストの場に連れて行くまでが大変なので、どちらにとってもメリットがあります。
100%確実なテストではなく簡易的なものですが、十分に活用できるテストですね。
今日もしれっと、しれっと。
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