【わずか5秒】バレずに認知症チェック三宅式簡易認知症判定テスト

認知症のテストというと、

1.長谷川式認知症スケール
2.MMSE
3.コウノメソッドのピックスコア、レビースコア

これらが代表的です。これよりももっと簡単で、しかも本人に気づかれないように認知症判断できるテストが、

「三宅式簡易認知症判定テスト」

です。ご存知でしたか?

三宅式テストの手順

このテストで聞く事は、ただひとつ。

「年齢を聞く」

ただそれだけ、とても簡単です。でも、この質問はとても理にかなっています。次の項目でその説明をします。

”認知症と疑わしき人にテストを受けさせる” という何気ない事も、実際やってみると大変です。

しかしこのテストは、会話の中で「年齢を聞く」ので、全くテスト感もないし違和感もありません。

「知っている野菜を言ってください」 

という長谷川式認知症スケールの質問は、会話のどこに入れてもおかしいですよね。

なぜ年齢を聞く事がテストになるのか?

認知症きらきらネットから一部抜粋すると、

年齢というのは、その人にとって新しい、大切な記憶です。人は、誕生日が来る度にひとつ足して古い年齢を忘れ、新しい年齢を覚えなおすことを無意識のうちに行っています。ところが、認知症の人は、年齢を記憶しにくくなっているのです。「認知症かな?」と思う人には、年齢という〝新しく大切な記憶〟を覚えているかどうかをチェックすれば、おおよそのことは見分けられます。

ちなみに「年齢を聞く」のは、長谷川式認知症スケールの第1問にもあります。これが「生年月日」でもいいか?いうと、NGです。生年月日は古い重要な記憶なので、認知症の人が得意とするところです。

うちの亡くなった祖母は、やや高度の認知症で長谷川式認知症スケールは5点でした。祖母とよくした会話をご紹介しますと、

わたし: 「いま、いくつか分かる~?」

祖母: 「さっぱり、分かんないや~」

わたし: 「誕生日、言ってみようかー。はい、大正なんだっけ?」

祖母: 「大正12年×月×日」

わたし: 「正解!」

高度の認知症でも、誕生日や住所ってバッチリ覚えているんですよね。でも年齢は分からないので、三宅式テストを聞いた時は、「なるほど~」って思いました。うちの母は軽度の認知症ですが、やはり年齢だけは不安定です。でも、生年月日は完璧です。

またバレずにテストする事にも意味があります。認知症のテストって、認知症本人にはストレスでしかないからです。テストを受けさせる家族側も、テストの場に連れて行くまでが大変なので、どちらにとってもメリットがあります。

100%確実なテストではなく簡易的なものですが、十分に活用できるテストですね。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか