毎年11月4日付近に、認知症の母とわたしとでエンディングノートを更新しています。
11月4日は祖母の命日で、亡くなった認知症の祖母の意思確認ができなかった後悔がいまだにあって、母では繰り返さないようにするため、2013年から意思確認を続けていて、今年で13回目の更新です。
認知症の母への意思確認の方法も変わった
2013年~2020年までは、エンディングノートを母に書いてもらっていました。しかし認知症の進行とともに字が書けなくなり、2021年~2023年の間はわたしが口頭で質問して、わたしがノートに記入する方法を取りました。
2024年からは、母がエンディングノートの質問の意味を理解できなくなってしまったのですが、そのことをすっかり忘れていたわたしは、今年こんな質問をしてしまったのです。
- 治療方針について、誰かが決めなくてはいけないとき誰の意見を尊重して決めるか
- 病名の告知について(告知はしない、病名のみ、余命〇カ月のときは告知する)
- 回復の見込みがなく死期が迫った場合の延命処置はどうするか
母は近所の人の話を始めたり、架空の人物が登場したりと、全く答えになりませんでした。去年分からなかったのに、今年分かったら奇跡ですが、途中でそういえば去年もこんな感じだったと思い出しました。
ただひとつだけ、母の意思がハッキリとわかる答えがありました。それは介護を行う場所です。在宅か施設かという問いに対して母は、
他の質問の答えは全く分からなかったのに、これだけはしっかりハッキリ答えてくれました。母の意思の力強さすら感じて、珍しく圧倒されてしまいました。
これまでも同じ答えでしたが、重度の認知症になった今も変わらないことを確認できたので、母の意思をかなえるべく、これからも今の遠距離介護を続けていきたいと思います。この家が好きなんだね。
ただ認知症がここまで進行していないときに、自宅での介護はわたしが母の面倒をみられる限りの話であって、わたしが介護できなくなったら施設という意思も確認しています。なので、わたしが健康でいないといけないですね。
今年はエンディングノートの更新自体をすっかり忘れていて、発信が遅くなりました。来年もまた母に確認しますが、同じ過ちを繰り返しそうです。
今日もしれっと、しれっと。
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わたしはね、この家にいたいの!