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【認知症】母の子ども返りと息子の大人化

子ども返り

最近、母(71歳・年女)と同じ話を繰り返しています。

あんたが子どもの頃はね、歯医者に連れて行くのホント大変だったのよ
くどひろ
あ、そうなんだ~
歯医者が見えただけで、ギャー って泣いてね
くどひろ
それ、昔よく聞かされたよ
どんなに工夫してもさ、治療が始まればギャーって泣いてね
くどひろ
その結果、いい息子が育ったでしょ?
まぁね、そりゃそうだけど・・・

テレビの歯医者CMが原因で、そのCMを見ると子育て中の自分を思い出し、この会話がオートマチックに始まります。最後のいい息子という返しで毎回笑うんですが、わたしは心の中でこう思っています。

くどひろ
親子完全に逆転してるよな、今って

わたしが子どもの頃は歯医者に行きたくな~いって泣き、今は母がデイサービスに行きたくな~い、お風呂は入らな~いってダダをこねます。

歳を重ねる毎に、赤ちゃんに戻る とよく言いますが、認知症になってしまった母は、おとなの理性を少しずつ失って子ども返りをしています。

一方のわたしは、認知症介護と向き合っているうちに、人間としてステップアップしている感じがして、40代でもさらに大人化が進んでいるなぁと感じています。

子どもと子ども返りの違い

「子ども」はどんなわがままを言っても、まだ未熟だからこれから成長していくからと許されます。それに見た目もかわいらしい!

一方の「子ども返り」した親は、成熟した時期を何年も見ています。だから未熟と許せないし、成長せず後退していくから子どものような期待感がないんですよね。見た目のかわいらしさもないし(笑)

母の下降曲線とわたしの上昇曲線がクロスして、最近は自分のほうが上に来たなぁと感じる日常の会話です。わたしの上昇曲線はとても緩やかなんですけどね・・・大人度が足りてません。

今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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