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【グループホームの見学】1軒目を見て感じたこと

グループホーム 見学

先週、盛岡にあるグループホームの施設見学に行ってきました。わたしなりの見るべきポイントをまとめつつ、施設見学の感想です。

グループホームとは?

グループホームは地域密着型サービスで、グループホームのある地域の住民票がないと入れません。認知症に詳しいスタッフがいるから、認知症ならグループホームなんてよく言われます。少人数で、1ユニット5人~9人くらいです。

今回見学したグループホームを最初にした理由は、ネットで気軽に予約ができたこと、そして本命ではなかったからです。本命は最後のほうに見学に行く予定で、練習というか目を養うために選びました。

ネットに書いてある施設見学のポイント

  • 利用者さんの表情や雰囲気、スタッフの対応が丁寧か
  • 設備が清潔で、整理整頓されているか
  • スタッフの離職率
  • 食事の内容や個別対応が可能か
  • 医療や介護の連携
  • 入居待ちの状況
  • 費用面

他にも施設見学のポイントは山ほどありますが、医療介護の連携、費用、入居待ち以外は正直あてにならないと思ってまして、一応見たという感じです。その代わり今やっている在宅介護をどこまでカバーできるのか、何を犠牲にしないといけないのか、そこを中心に考えました。

グループホームが提携している医師と連携しながら、今通っている眼科や肛門科など、専門的なところはわたしが連れて行かないといけないので、カバーできません。訪問診療もダメで、かかりつけ医、訪問看護、訪問薬剤師が変更、訪問リハビリは自費、ケアマネさんも変わります。

また特養のような入居待ちがあって、特養のようなというのは申込順ではないということです。わたしが見学した施設は数十人待ちでしたが、独居で遠距離介護なので上位になりそうです。

価格はおむつ代や諸経費まで入れて、要介護4でだいたい月18万円くらい。盛岡でも、やっぱり高いですよね。

施設見学を終えての感想

施設に対して悪い印象はゼロで、代表が1時間もお話につきあってくれて感謝でした。

認知症=グループホームって考えがあると思うんですけど、介護のプロならだれもが認知症の知識はある程度持っています。グループホームのスタッフさんが、他の施設より魔法のような認知症介護をするのかと言えば、それは施設の種類ではなく人によると思います。

あとグループホームは少人数で手厚い介護がうけられるメリットがありますが、利用者との相性が悪いと人数の少なさが逆にデメリットになります。今回の見学でも男性の利用者さんが大声を上げていて、デイサービスの見学でもあるので驚きはしませんが、穏やかな母にはどうだろうと思いました。

改めて在宅介護で関係性を築き上げてきたケアマネさん、かかりつけ医、訪問介護、訪問看護、訪問リハ、訪問薬剤師、福祉用具専門相談員、皆さんを失うダメージはやっぱり大きい。皆さんがすばらしいから、遠距離在宅介護ができています。

今は何かあったら、機動的に動けるありがたい環境です。わたしの負荷はありますが、この社会資源を生かしながら介護施設ということであれば、住宅型有料老人ホームかなと思います。ケアマネさんも同じ、使える医療もそのままなので。

と言いつつ、来月もグループホーム見学予約を入れました。またものわすれ外来に行った際に、特養の情報も入手したので、夏くらいに見学に行きます。

母を預けてしまえば自分はある程度ラクにはなりますが、どうしても施設に任せる分、ブラックボックス感が出てしまうのは否めません。自分がやれるうちは、やっぱり在宅介護のほうがいいという感想です。本当にどうしようもなくなったときだけ、施設に預ける気がします。

2軒目で気持ちが変化するかもしれないし、そこは分かりません。

今日もしれっと、しれっと。


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1件のコメント

Tさま、コメント公開せずに拝読しました。ありがとうございます!

わたしの場合、祖母が子宮頸がんで入院し、病院のベッドから転落して大腿骨を骨折。その後リハビリをするも、認知症でリハビリを理解できずに諦め、そのまま弱っていった経験があるので、できるだけ動ける自宅のほうが母にとっていいのかもと思っています。

どうなるかは分かりませんが、そんな思いも今後綴っていきますね。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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