認知症の経過報告(1年と27・28・29週間目)妄想の対処方法を変えてみた

母:「佐藤さん(仮名)が来てね、おばあちゃんの仏さん拝んでいったよ」

わたし:「佐藤さん?誰、それ?」

母:「おばあちゃんがお世話になってたデイサービスの人よ」

わたし:「亡くなってそろそろ1年だけど、なんで急に拝みに来たのかね?来たんだ~」(全く信用してないけど、とりあえずこう回答)

母:「あとね、わたしにデイサービスに来ないかって勧誘受けてさ」

朝も昼も夜もご飯を食べている時に、必ずこの話をします。しかも今月初めから数えて、1日目、2日目、3日目、4日目、5日目・・・あれ?今回は収まらないな、いつまで続くんだ??

わたしが東京に戻って、期間を空けると収まることが多いのですが、今回は1か月に渡る執着です。わたしの返答も、

わたし:「ふーん、そうなんだー」 → 「あ、そう」 → 「分かった分かった」 → 「もう5回以上聞いたよ」 → 「もう分かったから」

決して声は荒げませんが、さすがに模範解答ができなくなってきました。あまりにしつこくて、これは確認しないと止まらないな・・ということで、祖母がお世話になっていたデイサービスの相談員の佐藤さんにお電話しました。

ちなみに、同じことを何回も言う人への対応の仕方はこちら↓

  認知症で 「同じ事を繰り返し言う人」 に対しての 「対処法」 のはなし 認知症で 「同じ事を繰り返し言う人」 に対しての 「対処法」 のはなし

うちの電話機は30年前なので、録音機能がありません。受話器の耳のところにスマホを挟んでボイスレコーダーをONしながら、佐藤さんと会話です。

わたし:「以前祖母が大変お世話になりました、孫の40kaigoと申しますが・・・」

佐藤さん:「ケアマネさんから聞きましたが、私どもがお線香をあげたり、訪問するということはないんですよ」?「すごくリアルにお話しされたとケアマネさんから聞きましたが、1度も伺ったことないんですよ」

わたし:「ですよねー 母も認知症で、そういう妄想があったりするもんで・・お騒がせしました。」

訪問することはないという部分だけ、ボイスレコーダーを母に聞かせました。すると、

母:「あら?何かしらね、気のせいかしら。確かにここに座ったんだけど・・・」

認知症の人に説得はしないほうがいいと言いますが、症状が軽い場合は説得するのもありですよね。長谷川式認知症スケールで5点だった祖母には説得しませんでしたが、まだ20点後半を取れる母には、”時には” 説得します。

基本は5回同じことを言われるまでは、そうなんだー って言います。6回目ぐらいからは指摘して、いったん東京に帰って繰り返しが止むのを待ちます。それでも止まらないならば、説得です。

ケアマネさんから心配の電話を頂いたのですが、わたしはというと、

わたし:「あ、いつものことなので、全く気にしてません。大丈夫ですよ、死ぬわけじゃないし」

ケアマネさんも安心したようでした。日常茶飯事なんで、本当に気になりません。ガン検診結果も問題なかったし、とりあえずよかったです。認知症の症状は特に変わってませんが、ピック病特有の待てない感覚は変わらずですね。

全然乾いてないわたしのシャツをきれいに畳んでますからね、これもいつものことなので隠れてわたしが干してます(笑)炊飯器炊き上がる2分前にジャーを開けるのも、いつものことですが慣れました。

今日のランチ

近所にあるお蕎麦屋さんなんですが、なんと1日15食限定なんですよ。あまりに少ないので平日でも、すぐ満席になります。昼のみ限定営業で、土日祝日休み、お盆と冬はお休み。限定しすぎ(笑)母のリハビリ(歩行訓練)にちょうどいい距離なので、月1回は行ってます。

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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか