1/27発売の新刊はキレイごとを言わない介護の超入門書です!

認知症の経過報告(1年と45週・46週間目)・異性を意識するということ

異性 トキメキ

要支援1から要介護1にランクアップした2012年以降、我が家に来る方はすべて女性です。ケアマネさん、ヘルパーさん、訪看さん、作業療法士さん全員女性です。

これには理由があって、母が男性嫌い・・・ではなく、母がこう思っているからです。

「家に男の人が出入りして、近所の人に変に思われたら嫌だ」

誰もそんな事思わないのに・・・てか、23年以上別居している夫の表札が玄関に掛かっている方がよっぽど変だ!とわたしは思ってますが、母がそう言うのですべて女性という体制にしました。

ところが最近、男性と接する機会が増え、母に変化が・・・・

男性と接する母

どこで男性と接するかというと、2015年から行き始めたデイサービスです。今年に入ってからというもの、母の会話の8割はこのデイサービスの話に変わりました。

女性の多いデイサービス(利用者、職員共に)なのですが、母から聞く話のほとんどがなぜか男性との会話です。

男の人に、名前で呼ばれちゃったわよ!
白髪が気になるぅ~
気難しそうだったけど、話したら盛り上がってね

これ・・・・いいですよね!

2か月に1回美容室に連れて行くのですが、以前は

もう白髪でこのまま行こうかしら、染めるの大変だし

と言ってた人が、完全に男性を意識してます!どう考えても女性と話している時間の方がデイでも長いはずなのに、わたしに話す内容はいつも男性の話です。(毎回同じ内容ですが)

話の内容が正しいのか?

デイサービスの話が日常の8割になった今、わたしはデイにいないので母が言っている事が本当かどうか分かりません。妄想で語っている可能性はかなり高いのですが、それでもわたしには心地いいのです。

間違えている事を言われると、人間って訂正したくなる生き物です。1+1=2ですが、自信満々に3!って言われたら、「間違っている」って絶対に言いたくなります。デイで何が行われているか正確には分からないので、間違っていても心から、

「へぇ~、そうなんだぁ~」

って言えるのがありがたい!普段は心の中では違うのに・・・って思いながら、「へぇ~、そうなんだぁ~」って言ってますから。

男性を意識するのは、大変ありがたいです。相手が90歳のおじいちゃんでも、少なくとも記憶に残る出来事である事は間違いないようです。

認知症予防に異性へのトキメキは効果的といいますが、発症後も効果あると思ってます。トキメキでもないか・・・ただ男性と話しただけですが、それでも変化が起きています。症状の改善まではいってないんですが、それでも楽しそうです。

今日もしれっと、しれっと。


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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
老いた親の様子に「アレ?」と思ったら(PHP研究所)、親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか

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