11月末に、わたしの5作目の本の「初稿」が終わりました。
「初稿」とは、著者であるわたしが書いた最初の原稿のことで、全くの手付かず状態を指します。
同じ読み方で「初校」がありますが、これは編集者や校閲さんが校正するための試し刷り「ゲラ、プルーフ」に、誤字とか脱字とかその他いろいろ修正する作業のことです。
9月、10月、11月と出版社に原稿を提出したあと、編集者がわたしの初稿(WORD)を読んでコメントを加えます。わたしはそのコメントを読みながら、再度修正を加えていきます。
今月はその作業を繰り返す感じになるので、完成までもう少しかかります。企画は今年の4月だったので、すでに8か月、執筆したり調べものしたりして作業をしています。
相変わらず都内のカフェ、東北新幹線の中、盛岡の実家、盛岡のカフェを転々とする日々で、コーヒーにいくら使ったか分かりません。早い時は皆さんが通勤する時間帯から、カフェに居る日もあります。
気分転換に、渋谷の最新スポットのコワーキングスペース(スクランブル交差点を見下ろす場所)で書いた日もありました。
0から1を作る難しさ
本を書くとき、とにかく前に進む、書ききるという体力が必要です。
特に初稿は、0から1を生む作業になるので、文章が浮かばないときは全く前に進めません。ただ悩み、厚労省や内閣府の調査結果をボーっと眺め、資料を読むの繰り返しです。
でも考え続けていると、文章が急に天から降ってきて、スラスラと書けます。悩み事が解決する瞬間や、急に仕事のいいアイディアが湧いてくるときの感覚と、ほぼ同じです。
その文章をみそを熟成させるかのように、何日も寝かせてから、また読み返します。そうすると、文章の「あら」みたいなものが不思議と浮き上がってきて、もう1人の自分がどんどん文章を修正します。
編集者さんの鋭い指摘が入りますし、もうちょっと進むと校閲さんのチェックも入りますから、皆さんのお手元に届く頃には、それはそれはいい仕上がりになっております。
わたしはこう書きたい!でも編集者さんの視点はこう!みたいなやりとりがあって、加筆したりボツになったり並び変えたりを繰り返します。
今回の作品は過去の作品とは作りが違っていて、思いのほか時間がかかっております。これぞ生みの苦しみ!
2020年のどこかで必ず発売されるので、楽しみに待っていてください!
今日もしれっと、しれっと。
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