「介護職は認知症の勉強が圧倒的に足りない!!」認知症治療研究会に参加して

認知症治療研究会

東京・品川で行われた第1回認知症治療研究会という医療従事者ばかりのガチな勉強会に、介護経験者枠(一般の方も参加可能)で参加してきました!

無料で入会可能なんですが、認知症治療研究会のホームページの入会申込書のページに進むとこんな表示になります。

認知症治療研究会

ん?わたしが入会した時は、こんな表示あったかな?新学会の為に働ける?? ちなみにわたしは今回何かしたわけではなく、参加費1000円を支払って、10時~16時30分までずっとお話を聞いただけです。

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認知症治療研究会を通して

わたしはプロではないので、医療・介護従事者の方とは見方が違います。医師以外にも特養、ケアマネ、老健の方が講演されたのですが、その方々は結局はこう言いたかったんじゃないかと。

「介護職は、もっと認知症の勉強せい!!」

コウノメソッドを実践している人はどんな立場でも、この言葉になんの違和感も持ちません。介護現場で認知症の勉強が足りない方が、講演を聞く限り想像以上に多いのかも・・・

特養の介護福祉士の方は、

「認知症を学ばない、ルーチンワークをこなすだけで精一杯」
「認知症という事は分かるが、タイプ別特徴までは知らない」

といい、ケアマネ(河野先生は達人ケアマネと言ってた)は、

「包括支援センターの認知症の知識は浅い」
「相談・紹介は行うが、その後どのような治療が進むか把握してないので、繰り返し紹介し続ける」
「介護家族の薬の知識が乏しく、ケアマネが通訳機能として介入している」

といい、老健の医師は、

「看護師・介護士などのスタッフがBPSDに対する理解・対応力に不足がみられる」

と。こういう現実を介護している家族も知らないといけないです。プレゼンした介護福祉士、ケアマネは認知症の診断ができるレベルの方でした。

「こりゃレビーだな、あの先生はなんでこの薬を処方してるんだろ?」

という具合に、医師でない介護職の方が認知症の判断ができるんです。当然医師からは煙たがれる存在で、どちらも圧力を受けた経験をお持ちですが、わたしたち家族から見ればこういう介護福祉士、ケアマネにお世話になりたいわけです。めったにお目にかかれませんが。

コウノメソッドを知らない方から見れば 「へぇ~」 って話ですが、勉強してみると家族でも認知症診断できるようになります。今回も河野医師の認知症診断Before,Afterの動画があったのですが、あれを見ると素人でも認知症のタイプ分けはできるようになります。

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介護している家族も実は同じことで、

「介護している家族も、もっと認知症について勉強せい!」

ということです。電子書籍にも書いたんですが、「××してくれない!わかってない!」という介護家族は多いんですけど、まずは愚痴る前に、自分が勉強せい!ってことです。(自分で勉強できる環境の方の話ですよ)

こんな人がいる施設、病院だったり、いいケアマネを選べるようになるために、わたしたちも認知症の勉強しましょう!

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか