【訪問介護】ヘルパーさんが買い物代行で来たのに財布がない場合の対処法

訪問介護 買い物代行 お金

ヘルパーさんに買い物代行をお願いしているご家族で、こんな経験はありませんか?

くどひろ
財布がないから、買い物をお願いできない!!

認知症の母は、財布をいろんなところにしまって失くすことを繰り返しています。なので、せっかくヘルパーさんが買い物代行に来てくださっても、お金がないのでスーパーに行けないということがありました。そんな時の対処法の話です。

買い物代行ができない!

東京に居るわたしの携帯が鳴り、出てみると盛岡で訪問リハビリをしていた理学療法士さんからでした。

理学療法士さん
今、リハビリのお金をもらおうとしたのですが、お財布がないということで次回にする事にしました。

これだけだと、東京にわざわざ電話する必要はないのですが、

理学療法士さん
カレンダーに明日ヘルパーさんが買い物すると書いてあるので、財布がないと明日の買い物ができなくなるかと思って・・・
くどひろ
本当に心配してくださって、ありがとうございます!!実は奥の手があるので、大丈夫なんです!

大変ありがたい電話を頂きました!資格という枠にとらわれず、母全体を見ることができるその方の人間性で見るべきだよなぁ~と改めて思ったのでした。

この電話を受けたあと、スマカメ(監視カメラ)で東京から盛岡の母の様子を観察しました。結局、母もその日は財布を見つけられず、そのまま翌日になり、ヘルパーさんがいらっしゃいました。

ヘルパーさんが監視カメラに映った!

午前11時。ヘルパーさんを監視カメラで確認したので、東京から盛岡の母の携帯に電話するのですが出ません・・・。携帯も家のどこかにしまったようで、やむを得ずお金のかかる固定電話に再度電話します。母が電話に出たのですが、ヘルパーさんに変わるように言いました。

くどひろ
今日の冷蔵庫の状況はいかがですか?
ヘルパーさん
お母さまは、今日は買い物は必要ないと言ってます。念のため、冷蔵庫確認します・・・あまり材料がないです。

母は財布が見つけられなかったので、「今日は買い物は必要ない」とヘルパーさんに言えば、財布を失くしたことに気づかれないと思ったのでしょう。介護5年目になると、母の言動の裏側まで読めるようになります(笑)

前日の理学療法士さんの電話がなければ、ヘルパーさんはそれを信じて買い物に行かず、そのまま冷蔵庫は空になっていたかもしれません。

買い物代行ができないときのわが家の対処法

うちは1万円を「あるところ」に隠しておきます。

その場所はヘルパーさんにも、母にも伝えません。わたししか知らない場所に「お金」を隠します。買い物代行ができないような場合は、ヘルパーさんからわたしに電話が来るようになってます。

くどひろ
母と一緒に、××の引き出しを開けてみてもらっていいですか?

東京から電話で指示するとそこにお金が入っていて、そのお金で買い物代行ができるという仕組みです。そのお金を使うと、次はお金の場所を変えます。ヘルパーさんは横領しませんが、全国的にはそういう事件もあるからお金のありかは伝えませんし、場所も毎回変えます。

うちの場合は買い物代行ができないと、冷蔵庫が最悪4日くらい空っぽになります。手足が不自由で買い物にはいけないので、最悪のケースは餓死・・・(一応、乾麺とか非常用もストックしているので、そこまではならないけど)

過去に買い物ができないことがあり、いろいろ考えてこういう対処法にすることにしました。また、財布はあっても、お金を分散して保管することがあり、それでお金が無くなることもうちの場合はあります。

他のご家庭はこういう緊急時に、どう対応されているのでしょう?あまりこういうケースはないかもしれませんが、記事としてアップしておくと、数年後に全国のどこかで救われる人がいたりするから面白いです。

今日もしれっと、しれっと。


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東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

4件のコメント

昨日、うちの母も財布の中身が空っぽでした。このままだと、空っぽの財布を持って、また忘れて買い物に行くのです。
しかし、家にもお金がなくて下ろしに行きましたが、こういう風にしておくと万が一の時にいいですね。

mmさま

コメントありがとうございます!

これがベストかどうかは分かりませんが、うちの場合はこれで数年運用しております。

認知症独居の母がお金があると何かに使ってしまうのですが、ないと生活必需品さえ買えないままという状況になりました。遠距離で緊急対応が難しいので、色違いの封筒に「病院に行くとき使う」とか「5月20日になったら使う」などと書いて置いて来てみました。効果があるかどうか、工夫しながら探っているところです。くどひろさんにもそんなことがあったのだと知って、安心しました(?)予備のためにこの手も使ってみようと思います。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか