次の遠距離介護まで1か月。離れて暮らす認知症の親がひとりで生活できるための4つの準備

休暇

わが家の遠距離介護の周期(サイクル)は2週間おき、滞在日数は1週間です。

割と頻繁に帰っていますし、長く滞在できるのはフリーランスという働き方を選んだからです。

3か月先まで、遠距離介護の予定を最初に決め、空いたところに自分の予定を入れるスケジューリングをいつもしています。

毎年夏頃になると、保育士の妹が1か月休みを取るので、わたしは1か月盛岡へ帰省しません。その前に、実はいろいろとやっておかなければならないことがあります。

通院はすべて済ませておく

母が通っている3つの病院、ものわすれ外来(認知症)、眼科(緑内障)、歯医者(入れ歯や虫歯)は、すべて6月中に受診を済ませました。

7月は通院がなく、次は8月に受診してもらいます。通院はわたしがやっていて、妹は生活の見守りのみという役割分担です。

日用品の買いだめ

ヘルパーさんに買い物をお願いしていますが、ほぼ食料品です。

母はトイレットペーパーはシングルでないとだめとか、歯磨き粉はホワイトアンドホワイトなど、縛りがいろいろあるので、それらの在庫が切れないように、いつも以上に買いだめをしました。

大腸内視鏡手術の入院の引継ぎ

大腸内視鏡の入院の手続き、書類やお金の準備、医療保険の給付の手配はすべて終わらせました。入院直後の訪問看護、訪問リハビリのスケジューリングも行いましたが、入院時の付き添いは妹が担当します。

日常生活でやっておくこと

シーツも洗濯しました。お布団も干しました。トイレ掃除もしました。掃除機もかけました。

お掃除関係は、1週間と持たないと思います。特に便関係が怪しいので、妹にカバーしてもらいます。

1か月のお休みで何をする?

わたしの予定ですが、妻の膠原病の通院があって、すぐ福井で講演、その次は岩手・大船渡で講演です。そのあと、自分の区のがん検診を受けたあと、ある大きな取材が都内であります。

忙しいわけではないのですが、空いた時間で5作目の本を書くという大仕事があります。目次はだいたいできているので、あとは書き始めるだけです。

家にはヘルパーさんや看護師さんなど、誰かしら毎日来てくれますし、妹もいるので、母は何とかなるのですが、2泊3日とはいえ入院が山場になると思います。

なぜ自分は病院にいて、何の手術をするのか、母は分からないはずですし、せん妄は大丈夫だろうか・・・短期間だから問題ないとは思いますが。

わたしが心配した母の立ち上がりや、筋肉が弱るというリスクについて、理学療法士さんと話し、短期間の入院であれば問題ないということでした。念のため、退院直後の訪問リハビリを設定し、訪問看護も入れました。

南の島で1か月、羽を伸ばすわけではないので、結局はどこで何をしていても、常に母のことは気になります。物理的に距離が離れることで、自分の作業に集中できるというメリットはあるので、時間を有効に使いたいと思います。

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか