「現代の日本で女性がもっぱら介護を担っている状況というのは、まさに近代以降の歴史の所作に他ならない」。つまり、「富国強兵」を担う男性、「良妻賢母」の女性と役割分担が決められたのだ。
この記事を書いた立命館大学産業社会学部教授の津止正敏さんといえば、「男性介護」で有名な方です。男性介護ネットの事務局長で、わたしも以前講演会に行ったことがあります。
じゃぁ、近代以前はどうだったの?というと、こうなります。
近代以前では家長たる男性には介護の役割が至極日常化されていたのだという。育児や介護という家族のケアの主要な責任は父親にあったこと、そのことが制度化され男性や父親の地位や威厳にも連なっていたのだという。
江戸時代は男性がメインで介護してたってことなんですよね。武士が介護ってイメージとかけ離れていますが、介護する事で威厳につながるという発想がおもしろいです。
わたしは介護において、男性介護が特殊みたいな感じがあまり好きでありません。ただ、男女の介護に関する傾向はつかんでおくべきだと思います。今ほどブログが読まれていない頃に、男女の介護の違いについて書いた事があります。それを簡単に振り返ると、
・男性は女性よりもすぐに人に頼るので、介護時間が短い
・一方で男性は地域ネットワークに溶け込めず、介護を抱え込んで孤立する
・女性は男性よりも地域に溶け込み、ネットワークをうまく使うのが上手
・一方で他人の目が気になりがちで、在宅でやらなきゃいけないという責任感をもつ
赤字はプラスなことなのでこれを取り入れればいいんですよね、男性とか女性とか関係なく。わたしはすぐ人に頼るし、地域には溶け込んでないかもしれないけど、ネットワークはフル活用しています。
ブログのサブタイトルでもあります、ひとりで頑張らない!がモットーで、実践してます。
江戸時代は男性介護がメインで、それが介護嫁表彰といった極端な嫁頼みの介護までいって、今はまた息子や夫の男性介護比率が高まっている最中です。経済やファッションもそうですけど、トレンドというか波があるんですね。
コメントを残す