母の健康診断の付き添いは息子より娘と思っていたけど何とかなった話

80歳の母を、市の無料健康診断・がん検診へ連れて行きました。コロナ禍で避けていたのと、2年に1回の乳がん検診にタイミングを合わせたら、なんと5年ぶりになりました。

念のため持参したのは、大量のマスク。母は事あるごとに、マスクを外そうとします。わたしが居れば止められますが、検査中は同行できません。毎回検査室からマスクなしで出てくると予想していたのですが、結局1回もマスクは外しませんでした。

病院入口から尿検査まで

以前は格安レンタカーを借りて、家に戻って母を車に乗せて病院へ行ってました。病院到着後は、外を歩けない母を入口の柱まで歩行介助し、近くに椅子がないので柱を支えにして、しばらく立っててもらいます。

病院入口は長く車を止められないので、急いで車を駐車場に入れて、ダッシュで母のところへ戻っていました。しかし今回は身体障害者手帳があったので、タクシー券を使用して移動。駐車場ダッシュは、不要になりました。

この病院で母は過去に5回くらい転んでいて、とにかく床との相性が悪いのです。受付から最初に向かったのは、会議室。乳がん、子宮頸がん、肺がんなどの問診票を書きました。

ちなみに5年前の健康診断の記事はこちら。

認知症 健康診断
前は母に質問しながら問診票を書いていたのですが、今は字を書くのも記憶も微妙なので、すべてわたしが記載しました。

あまりサポートのない病院とわたしは思っていて、5年前の記事に書いた尿検査はムリと思ってパスすると言いました。女子トイレに入れない、カップのここまで尿を入れてといっても母は忘れる、手の震えで尿をこぼす、多目的トイレが近くにないなどの理由からです。

しかし尿検査は受けて欲しいと言われ、今回は看護師さんが母の尿を取ってくれました。どうやら前回と違って、めちゃめちゃ親切な方に当たったようです。

問診票と尿検査をなんとか終えて、今日の巡回コースが示された紙をもらいました。最初の会議室を含め、合計8カ所。1階と2階を歩行介助で行き来しなければならず、転倒しやすい病院なので、本当に慎重に行くことにしました。

看護師さんの提案に救われた!

次の場所でもまた男の壁にぶち当たりました、検査着への着替えです。女子更衣室の中へは入れないので、外から声を掛けるか、近くに居る見知らぬ誰かを頼るしかありません。

母の認知症は重度まで進行しているので、なぜ検査着に着替えるのか、検査着とは何なのか、ロッカーの鍵のかけ方、ロッカー番号の記憶など、すべてがムリなのです。でも今回は最初から女性スタッフがサポートしてくださったので、あっさりクリアできました。

検査着に着替え、最初は子宮頸がんからのスタート。

歩行介助しながら検査室に入ったら、看護師さんから「車椅子を使ってください」との提案が。5年前の健康診断と同じように介助してたけど、その手がありました。母が車椅子を嫌がると思ったら、意外にも「あら、いいわね」と。いずれ使う日が来るので、ホッとしました。

そこからは母を車椅子に乗せ、肺がんとマンモグラフィ、触診、血液検査と一気にスピードを上げて回りました。歩行介助だと、本当にゆっくり一歩ずつしか進めないので。

検査前に毎回名前と生年月日を言わなければならないのですが、名前は大丈夫でした。でも生年月日は微妙に間違うので、わたしが代わりに答えたこともありました。

結局家を9時に出て、12時30分にすべての健康診断は終了。結果は来月判明します、何とかクリアして欲しい!次回は82歳で健康診断になりますが、もっと大変になっている気がします。身体障害者手帳や病院のサポートを受けまくって、何とか息子でもクリアできた話でした。

音声配信voicyの最新回は、改めて熱中症について語りました↓

今日もしれっと、しれっと。


にほんブログ村 介護ブログへ


【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか