認知症でコウノメソッド実践医から訪問看護を薦められた時のはなし

アルツハイマー型認知症の初期である母(69歳・要介護度1)を、コウノメソッド実践医に連れて行って1ヶ月が経過しました。

今スタートしているのは、こちらのブログでも経過報告している米ぬかサプリメントのフェルガード100Mの服用のみです。これはコウノメソッドで使われるサプリメントで、大変甘くておいしいです。わたしも自分の認知症防止のために、たまに飲んでいます。フェルガード以外にもうひとつ提案を頂きまして・・・

コウノメソッド実践医からの提案

もともと母のかかりつけ医である神経内科への不信感から、病院探しをスタートしたわたし。やっとのことでたどりついたコウノメソッド実践医で、そこで受診。(ここまでの道のりは、こちらの記事をどうぞ) その際に先生から、『訪問看護も入れてみましょう、息子さんも東京から何度もくるのも大変でしょうから』 ということで決まりました。

まさかこんな提案をして頂けるとは思っていなかったので、『ぜひぜひ、お願いします!』 とお話して、来月6月よりスタートすることになりました。今月はサービス担当者会議(略してサ担)を実施して、月2回、わたしが不在の時に看護師さんが30分訪問してくれて、わたしの母の経過観察、先生への報告という形になりそうです。

県の認知症疾患医療センターも、かかりつけ医の神経内科も、こんな提案まるでありませんでした。(これら医療機関に対する不満はブログ右側のタグ ”コウノメソッド”をお時間あれば読んでいただいて・・・・コウノメソッド実践医との違いが分かりますよ~ 認知症の診察でこんな経験されてる方、絶対に多いはず!)

介護面はヘルパーさんが週2回来てくださるので、買い物もゴミ捨ても一安心。唯一医療面が不安だったのですが、こちらも一安心です。介護保険の緊急時訪問看護加算というのも、つけました。緊急連絡先を携帯に登録したので、もし遠距離に住んでいる母に何かあっても、ここに電話すれば医療的にはなんとかなる体制になってます。

ここまで来るのに半年近くかかってますが、それでも介護面からのサポート、医療面からのサポートが完成しました。次のステップはアリセプトの服用で、これは訪問看護をしながら、お医者さんに判断してもらうことになりました。あとは本人のやる気なんですが、大きな問題がありまして・・・

認知症特有の症状 自己防衛機能

とにかく母は自分からコミュニティ参加を嫌う人です。でも、家に来てくれた人(ヘルパーさん、看護師さん)とは、普段話し相手がいないので、ほぼ一方的に話をします。でも人付き合いが悪いというのを、このヘルパーさんや看護師さん達に悟られたくないんでしょうね・・・・とにかくウソをつきます。

自己防衛のためにいろんなウソをつくのが、この認知症の症状の特徴でもあります。『買い物に行くと、いつも息子の同級生のお母さんとあって立ち話をする』 なんでもない言葉に見えますが、そんな姿見たことないです。話してたらわたしとの会話の内容も変化するはずですが、ネタはいつもと同じ・・・

さらに外出する時は帽子とマスクをかけます。帽子の理由は、『自分の白髪を他人に見られなくない』 という理由です。

それではと先日美容室に行って、白髪を染めてもらいました。その後どうかなぁ~と見ていたら、帽子は結局脱ぎません。要は、『他人と関わりたくない、もし会ってしまったら日常会話しなきゃいけないから』という理由で、帽子とマスクをして誰にもばれないように・・・

結局はひとりで自由に生活したいんだと思います。でもひとりで自由に生活してしまうと、さらに認知症は悪化してしまいます。やはり外部とのコミニケーションってすごく重要で、もしそれがないとひとり妄想タイムが激増してしまって、あり得ないスピードで認知症は進行してしまいます。

そういう事もあって、わたしが実家に帰ることによって1日3食作ってもらう、会話をする これだけでも十分な認知症対策になっていると思います。わたしの遠距離介護も実は、訪問看護みたいなものです(笑)

祖母は重度の認知症なので、大腿骨骨折をしたあとのリハビリの意味が分からずにそのまま車椅子生活になってしまいました。今の母はまだ意味は分かってもらえると思うので、言っても忘れてしまうけど繰り返し話してみようかと思います~


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(81歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて13年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか