認知症介護の熱中症対策に補助錠を使う理由

以前、実家の庭にある腐ったウッドデッキの上を母が歩いて落下しないよう、サッシに補助錠を取り付けた話を書きました。

最近はタワマンから子どもが落下しないようにするために、補助錠が役立っているようです。

わが家では半年以上利用していますが、本当に便利です。母が失禁して、大量のシーツや毛布をウッドデッキで干し、そのまま買い物に行くときなどに補助錠を利用しています。

母は布団が気になり出すと止まらず、手足が不自由なのに布団を引きずって中に入れようとします。母は腐ったウッドデッキに落ちたことはありませんが、わたしは何度も木の板に穴を開けて、落下しています。わたしは足を抜いて脱出できますが、母はムリです。

でも今日はウッドデッキの話ではなく、補助錠を使った熱中症対策のお話です。

なぜ熱中症対策に補助錠なのか?

5月ですが、すでに冷房を使われている地域もあるかと思います。わが家は数回使いましたが、本格的な稼働はこれからです。

認知症の母は、エアコンの冷房をつけているにも関わらず、窓を開けて冷気を逃がすことがあります。理由は窓を開ければ、涼しい風が入ってくると思っているからです。窓を開け、エアコンの冷気を逃がしながら、うちわで仰いでいた日もありました。

確かに北国の盛岡は、エアコンがいらない時代もありました。でも最近の夏は暑くて、朝と夜はまだ涼しい風が入ってきますが、日中は熱風でエアコンは必須です。

しかも遠距離介護で、母の認知症はかなり進行しているので、電話で窓を閉めてもらうのもできない日もあります。熱中症から母を守るための、補助錠です。

ダイソーで偶然見つけた補助錠

今回はたまたまダイソーで補助錠を見つけたので、そちらを使ってみました。以前から使っているAmazonで購入した補助錠との違いはこちら。まずはAmazonの補助錠、こちらはキャップが取れるタイプで、キャップがなければ補助錠は外せません。

Amazonで買った補助錠

そしてこちらがダイソーで見つけた、サッシ用補助錠です。Amazonで買った補助錠と並べました。

ダイソーで見つけた補助錠とAmazonで買った補助錠(キャップ付きの状態)
ダイソーの補助錠をサッシに取り付けた

新しいサッシには鍵の開け閉めができなくなるロック機能がついていますが、母が奇跡的に外し方を思い出して窓を開けたこともあるので、このダイソーの補助錠を付けました。

ダイソーのほうはキャップが外れないので、構造を理解すれば回すだけで簡単に外れます。母は構造が理解できないので、ダイソーでも問題ありません。構造を理解して補助錠を外される可能性がある場合はAmazonで買った補助錠がいいかもしれません。

ダイソーは110円、Amazonは320円でどちらもお安いです。認知症介護の熱中症対策として使うご家庭は多くないと思いますが、他の使い道はいろいろあります。命を守るための道具として、ご活用ください。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか