認知症の母の入れ歯トラブル対策|破損・紛失を防ぐ運用方法の見直し

ここ数年、母の入れ歯にどれだけ振り回されてきたか!このブログには、入れ歯のトラブルの記事が何本もありました。

先週、母が下の入れ歯を ”握って” 割ってしまったことから、食事がすべておかゆに。レトルトとはいえ、母だけ特別メニューになるため、自分ひとりの食事の準備は面倒とインスタント麺ばかり食べる日もありました。

重度の認知症であるため、入れ歯を丁寧に扱うように言っても忘れてしまいます。母がこれ以上、入れ歯を破損しないためにオペレーションを根本から見直すことにしました。

母がひとりの時、入れ歯はしていない

実は母がひとりのときは基本、入れ歯を外した状態になっていました。

例えばデイサービスから自宅に戻ってきた時点で、入れ歯は外れていてケースに。母は入れ歯を触れません。ケースに入った入れ歯は、翌朝ヘルパーさんがつけてくれてデイサービスに行きます。

以前の母は寝ているときに入れ歯をしていないと嫌な人だったので、つけたまま寝てもらっていました。しかし寝ている間に入れ歯を外して、布団の中や下に置いて寝返りで割ったり、紛失したりが何度も続きました。

その都度わたしが、寝室の見守りカメラの映像数時間分を8倍速で再生し、母が入れ歯を置いた場所を特定して見つけて、ヘルパーさんに探してもらったこともあります。

入れ歯の修復は、普通の歯医者だとまず予約が1週間以上先。加えて治療もなかなか進みません。そんなことを何年もやっているうちに、介護するわたしが通院疲れで限界を迎え、昨年から利用を始めたのが訪問歯科でした。

今回も盛岡にいる間に何とかならないか、このままでは数週間おかゆになると頭を下げ、来ていただきました。

わたしが一緒のときも入れ歯を外す運用にした

わたしが一緒のときは、入れ歯をしてもらっていました。

しかし今後は、食事の時や外出のときのみ入れ歯をしてもらって、それ以外は外す運用にします。そうじゃないとわたしがトイレに行ったり、お風呂に入ったりしている間に入れ歯を外して、どこかに置いたり割ったりする可能性があるからです。

この前なんて、コタツ板とコタツ布団をめくって、パネルヒーターの上に入れ歯を置きました。見守りカメラの映像で発見できましたが、普通の人なら見つけられずに紛失して作り直しになるはず。作り直せば数か月かかり、その間食事はずっと固形物を避けなければなりません。

歯科医に入れ歯のない状態での食事はどうするべきか聞いたところ、個人差が大きいとのこと。歯の状態よりも飲み込む力のほうが大切で、母は飲み込む力が残っているので固形物もいけるかもしれないといってました。

片方の入れ歯だけでモリモリ食べる人、入れ歯がなくてもしっかり咀嚼する人など、いろいろだそうですが、重度の認知症ということもあり、うちは入れ歯がないと歯ぐきでつぶせるレトルトがいいかもという話になりました。

今、新しく入れ歯を作っている最中なので、完成したら違和感がなくなって外さなくなるかもしれません。しかし母が握って割るとは、本当に予想できませんでした。

母が食事を続けられるよう、そしてわたしが入れ歯で振り回されないよう、入れ歯を大切に守っていきたいと思います。

今日もしれっと、しれっと。

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工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(82歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて14年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【著書】
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