この年収で介護と仕事の両立?コロナで大打撃を受けた2020年の収支

介護と仕事の両立の話をするとき、仕事=会社員と思われる方がたまにいらっしゃいます。フリーランスのわたしも、介護と仕事を両立しているのですが、なぜか同じように扱ってもらえないこともあります。

それはさておき、2020年元旦に書いたブログを見ると、今年は5作目の本を出版して、講演会で全国を回る。東京駅近くの丸善・丸の内店さんで書店イベントをやると書いてありました。本は出版しましたが、講演会も書店イベントもコロナの影響で中止になりました。

こんな状況で、2019年と2020年の収入はどう変化したのでしょう?

2019年との収入の比較

わたしの収入源をカテゴライズすると、このブログの広告収入、講演会、本の印税、介護エッセイなどの執筆、取材のお仕事などです。

毎年シェアは大変動するのですが、近年は講演会の依頼が増えており、講演の収入が増加しています。一方、ブログの広告収入は激減中です。アクセス数は減っていないのですが、広告単価がコロナの影響で下がったことと、他で運営していたブログの収入減が原因です。

2019年と収入を比較すると、講演会は77%減。ブログの広告収入は64%減です。一方執筆は、21%増となりました。単発エッセイや新聞連載の仕事のおかげです。ちなみに本の印税は、前年とほぼ同じでした。

全体では、42%減という本当に厳しい結果となりました。みなさんの年収がいきなり4割減ったら、どうです?生活できます?ローン返済できます?子育てできます?介護できます?

幸いにしてわが家は、住宅ローンも教育ローンもなく、無借金です。膠原病の奥さんは今も社会復帰しておりませんが、子どもはいませんし、30代のとき介護離職に備えて貯めた貯金があるので、すぐに生活苦にはなりません。

とはいえ、収入が4割減ってしまったのは現実。しかし、総資産額は年初より少し増えました。なぜそんな怪奇現象が起きるのでしょう?

総資産が増えた3つの理由

総資産が増えた理由は、3つあります。

まずは国からの給付金です。コロナによる売上の大幅な減少で、持続化給付金を受給しました。さらに手続きに3回失敗した、家賃支援給付金も受給しました。来年の給付金はないと思っておりますが、本当に救われました。

次に支出の大幅減です。国民健康保険料の減免を申請、買い物は食費ぐらいしか使っていません。出版のお祝いに、Goproを買ったくらいでしょうか?介護者として、医療従事者並みの活動制限を現在も継続中で、本当にお金を使いませんでした。レシートが少ないので、確定申告はラクそうです。

そして、株式投資です。コロナで株価が大きく下がった2月、3月に、購入しました。最初は含み損がどんどん増えて青ざめましたが、株価は大きく回復。最近売却し、利益を確定しました。

会社に例えると、営業利益は大幅減、経常利益は増加みたいな感じです。本業はコロナの影響を大きく受けたのであまり喜べませんが、結果オーライではあります。

ちなみに介護費用は出しておらず、ほとんど母のお金で賄っております。こういった事情で、なんとか1年を通して、介護と仕事の両立ができました。

「介護作家・ブロガー」という肩書で8年活動しておりますが、肩書通りの仕事だけで食えているのは奇跡です。変化に柔軟に対応した結果だと思っていますが、来年はおそらく最大のピンチを迎えそうです。

毎月の収入がすぐに0円になることはないし、貯金もあるので何とかなります。ただ、仕事の幅を広げないといけないと思っていて、何ができるのかずっとずっと考えて続けています。早速行動に移したもののひとつが審査に落ち、出鼻をくじかれましたが、他で頑張ります。

介護で会社を辞めた直後よりも仕事はあるし、母の遠距離介護の時間以外はすべて、自分の時間を生きています。時間を自分でコントロールできる幸せは、何ものにも代えがたい喜びがあります。他人に時間を握られる生き方、働き方には、たとえお金が増えたとしても戻りたくないです。

未来に悲観せず、今できることからやっていこう!そのひとつは、このブログを書き続けることです。

今日もしれっと、しれっと。


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【わたしの書いた最新刊】
東京と岩手の遠距離介護を、在宅で11年以上続けられている理由のひとつが道具です。介護者の皆さんがもっとラクできる環境を整え、同時に親の自立を実現するために何ができるかを実践するための本を書きました。図表とカラーで分かりやすく仕上げました。

3件のコメント

おはようございます。

フリーランスは、収入が不安定ということで私にはわからないご苦労があると思いますが、自分のペースで仕事ができるのは良いですね。

先日、病院の付き添いのため岩手に行きました。車を使っていますが、いつもより高速は空いていました。病院も患者さんは少なかったです。

今年は、父が認知症になり大変でしたが、こうしてくどひろさんに繋がったことは良かったと思っています。
ありがとうございます。

sakoさま

岩手の病院感染が増えているので、さらに遠のいているのだと思います。岩手のニュースを見ていると、不安になりますね。
こちらこそ、コメントありがとうございます!

先日区の遠距離介護セミナーに
参加させていただきました。
偶然区民でもないのに参加できましたが

あのようなイベントは安全性の面からも
全国的にニーズがあると思います。
他の市町村の保健課などに実績を踏まえ
売り込まれてはいかがでしょうか。

ご活躍をお祈りしております。

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ABOUT US
工藤広伸(くどひろ)介護作家・ブロガー
1972年岩手県盛岡市生まれ、東京都在住。
2012年から岩手でひとり暮らしをするアルツハイマー型認知症で難病(CMT病)の母(80歳・要介護4)を、東京からしれっと遠距離在宅介護を続けて12年目。途中、認知症の祖母(要介護3)や悪性リンパ腫の父(要介護5)も介護し看取る。認知症介護の模様や工夫が、NHK「ニュース7」「おはよう日本」「あさイチ」などで取り上げられる。

【音声配信Voicyパーソナリティ】『ちょっと気になる?介護のラジオ
【著書】親の見守り・介護をラクにする道具・アイデア・考えること(翔泳社)、親が認知症!?離れて暮らす親の介護・見守り・お金のこと(翔泳社)、医者には書けない! 認知症介護を後悔しないための54の心得 (廣済堂出版)ほか